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中村波男君 私、国会におきまして
答弁を聞いておってどうも納得いきませんのは、やっております、やろうといたしておりますこういう問題は、
政党政派を越えて、いかにして
森林を
病害虫から守るかということでありますから、
答弁を願うほうも、
実態としてはなかなか予算が即応していかないんだと、こういうことを明らかにされて、やはり一体になって
推進をするという、こういう姿勢で議論をしていきたいと思うのであります。
お届けいただいた
資料を見てみまして感じました第一点は、
マツクイムシの
対策であります。言うまでもなく、
森林病害虫防除制度の確立の原動力になったのは、
マツクイムシの
被害がますます
蔓延をいたしまして大きくなったことから発しておるのではないかというふうに私は承知しておるのでありますが、その
マツクイムシの
被害の
実態というのはどうかというならば、
昭和二十五年から
昭和四十一年まで連続的に十七年間大きな
被害を出しておりますのは、
九州の宮崎、長崎、鹿児島であります。二十五年から四十年まで十六年間は岡山であります。二十六年から四十一年、これまた十六年間は熊本である。二十七年から四十一年まで十五年間は佐賀である。全く、
被害は、
減少するどころか、
連続被害を出しておるのであります。こういうことはどこに問題があるのか、この
機会に根本的に掘り下げて積極的な
対策をやらなければならないのではないかということを痛切に感ずるのでありますが、たとえて申し上げますならば、地勢によって、あるいは
気象等によって
被害常
襲地とも言うべき
九州というようなものがあるのかどうか、こういうことが究明されておるのかどうか、こういうこともあわせてお聞きをいたしてみたいと思うのであります。
なるほど、最近になって
試験研究をする
機関が一応拡充されたとはいいながら、まだまだ私は不十分ではないかというふうに思うのであります。聞くところによりますと、
学者等も
マツクイムシについてはお手あげをしておる。したがって、そういう民間なりあるいは
大学等々の専門的な
学者による
研究というのは、いまあまり進んでおらない。そうだとするならば、やはり国がもっともっと
研究機関を拡充して、専念させるような
体制をつくらない限りは、進まないのではないかというふうに考えるのであります。そういう
意味で、特に
マツクイムシの
防除対策としては、私は、総合的に、
研究機関ばかりでなしに、
防除技術の面でも
検討されるべきではないかというふうに考えるのでありますが、残念ながら、従来、
行政指導、
研究、
試験等々が全くばらばらになって行なわれて、いわゆるお茶を濁してきた、どろなわ式の
対策以外に一歩も出ておらなかった、ここに今日のような特に
マツクイムシを中心にする
山林の
虫害の
被害というものが激甚をきわめておるのではないかというふうに思うのでありますが、これに対して
大臣はどうお考えになっておるのかどうか。
また、さっきからくどく私は
大臣に追っておるのでありますが、むずかしい問題だから
十分研究をいたします、
検討いたしますということでなしに、
大臣としてひとつしっかりと指示を願って、
倉石農林大臣のうちに山の問題は
解決したのだということをひとつお示しいただきたいと思うのでありますが、どうですか。