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北村暢君 先ほどの、なぜ減っていくか、そして
要員確保のための
対策は何か。これについて、いま
森中さんから
指摘されておるように、まず
雇用の安定をして不安なしに働けるような状況をつくってやる、それから賃金を
要求してやる。これは悪いから出て行くんであって、ほかの
産業と比較してよければ残るわけなんです。悪いから出て行く。したがって、まあそういう
基本的な考え方が
一つあると思うのです。
そういう中で、先ほど、一万何千名の者が定員化されたと。これはほんとうの作業員じゃないんですよ。一万何千名もやったのは、これは全公務員について労務者で常勤職員でおった人を一これは
農林省だけやったわけじゃないんです。各省全部常勤職員をやったんで、そういうことで定員外の職員が減った、定員化したということは、これは作業員は減っていないんですよ、大体。それは間違って入った人もおるようですけれ
どもね、
林野庁から言わせれば。ですけれ
ども、大部分はそういう人じゃないということです。
したがって、この日給制の作業員は、常用を除いて、定期、月雇い以下は常に不安定である。したがって、先ほどの答弁で
長官は、昨年の三月二十五日の当
委員会における確認に基づいて、直営、直ようというものを拡大をしていく、そして
雇用の安定をやっていくと。これは原則としてはそうなんです。そのあり方として、具体的に基幹
要員について何と答弁したか。臨時的なものはないように解決していくというのか、何かここのところを薄ぼんやりとわかったようなわからないような答弁をされましたけれ
ども、これは重要なんですね。ということは、この問題をめぐって労働省の見解がはっきり出ておるんだ。これは御存じだと思うのです。労働省の昨年四十一年の七月に一応の見解が出ておって、「毎年一定期間
雇用と失業の反ぷく繰り返しとある特殊な事情にあることは
雇用安定の立場から好ましくないので、これらの
労働者の
雇用安定に資するため、通年的な身分
保障およびこれに
関連する休業補償、退職手当などについて、その実施の具体的措置について
農林省および
関係者と今後活しあいを行うこととする。」と、こういうことですね。労働省ではこれに対する
一つの見解を持っておるわけです。今後の失業保険法の改正の問題と
関連して、季節
労働者について失業保険を適用しないという問題も、このように国で
雇用している、先ほど
森中委員からも言われているように、国家公務員でありながら、毎年反復繰り返して失業するこういう事態というものは好ましい
状態じゃない。したがって、これは、身分を安定させるために休業補償をする、あるいは退職手当などによってこの
雇用が継続するということをやるべきだということで労働省では見解をはっきり示しておるわけですね。ですから、基幹
要員についてはうやむやとごまかしたような答弁をされたのですけれ
ども、やはり休業補償なら休業補償をして、首は切らないで
雇用を継続するというようなことについて、積極的に一これは法制的な問題もあるし、公務員制度の問題とも
関連するのでむずかしい問題です、簡単にはいかない問題です、しかしながら、それを積極的にやるというのかやらないのかということですね。これはやはり私ははっきりしてもらったほうがいいと思うのでありますから、これはそういう点でひとつもう少しはっきり答弁していただきたい。そして、仕事は通年化できるように仕事を拡大していって、そしていまの定期作業員というものをなるべく常用化していく。常用化すれば、一応目的を達するわけですから。それを先に進んで定員化するかしないかというのはまた問題が出てくるのですが、とりあえず常用化をしていくということですね。これは事業
計画によって可能であるわけです。したがって、まずそれをやる。それでもなおかつ季節的にどうしても仕事の切れる者については休業補償をする、こういう方向で私は整理されるべきだと思う。そして、それは非常にむずかしくないと思うのです。というのは、先ほど言ったように、作業員はずっと半分くらいに人員は減ってきているでしょう。減ってきているんですけれ
ども、逆に常用化というのは、
林野庁の政策もあるかどうか、進んでいるんですよ。確かに。そして、定期作業員もふえてきている。ほんとうの臨時的な月雇いとか日雇いというようなのはぐっとパーセントが少なくなってきているんです。したがって、これはやり方によって私はこの問題は解決できると思っております。
労働者がどんどんふえてくるなら、全部
雇用化するというのは、これは仕事がなけりゃとてもできないわけです。ところが、幸いかどうかわからないけれ
ども、
労働者はどんどん減っていっているんですからね。したがって、これはほんとうに
農林省がやる気になればできる問題である。したがって、そういう点からいって、これについての
近代化、合理化という問題もあるけれど、こういう
雇用を
近代化していくことこそが今後の
国有林のほんとうの意味における
近代化であるというふうに思うのですがね。
農林大臣は、労働
大臣をやられまして、労働問題では専門家なんですから、私
どもがとやかく言う筋合いじゃないのでありますから、ひとつ労働
大臣の
——じゃない、
農林大臣のそこら辺の見解を、もう労働省がそういう見解を出しているんですから、ひとつ
農林大臣のはっきりした御意見をお伺いしておきたいと、こう思います。