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藤田藤太郎君 私は、いま御返答がなかったのですが、
予算上
資金上の問題というのは、非常に国家財政との
関係で疑問があると思う。しかし、いままでの
賃金の手続、たとえば
民間がどうとか
公務員がどうとか、そういうことを
考えなければ三
公社五
現業の
賃金はきめられないと言うが、あなた方の
事業は
独立採算制なんです。それを見なければ
考え方が出ないのでしょうか。そこらがどうも私にはわからぬ。だから、対等の立場できめるように
予算上
資金上の結末をどうするか。みんなで寄って
考えたらいい
考えが出てくると思う。しかし、働いている人は、
民間であろうと
公社であろうと
現業であろうと、やはり
生産をあげて国家社会に奉仕しているわけです。奉仕している基礎は
労働者ですよ。むろん設備もあります。その人に、よそのところがどうやこうやと、よその
事業の
状態というもの、出てきた
結論だけを見て、そして判断をする、このくらいでよかろうというものでしょうか、
賃金というものは。私は、どうも真剣に
生産をあげて社会に奉仕する
事業をおやりになっている
経営者としてのかまえがないような気がする。ただところてんみたいに押し出して、よそがきまったから似たようにする。なぜそれをもっと
労働条件、
賃金を対等の立場できめるという
原則にお戻りにならないか。それでなければ
労働者はいつの場合でも
要求をし、抗議をし、闘争をしなければ
当局は世間並みの
賃金にできぬと言う。そして闘争するとか
要求するということは、
当局のほうはむしろ排除するようなかっこうばかりやっている。私はこれではどうにもならぬじゃないかと、こう思う。だから、これは
労働大臣、石田総裁からみんな来ていただけると思っていた。
職員局長さんを中心として、人事担当の
局長さんが
おいでになったから、かわってお答えになっていただくという形ですけれ
ども、みなさんのお答えを聞いていると、
労働者の
賃金の事務的な面だけをおっしゃっているという感じです。その
事業体を代表して
おいでになっているという感じが出てこないのです。非常に残念です。私は、今日の
状態でどうやったらいいかという
議論はまたあらためていたします。今度は総裁、代表者の
皆さんに来ていただいて、この
当事者能力をどう生かしていくか、普通の
事業における立場というものを私は貫いてもらいたいと思う。
労働者も、ただ
資金上
予算上
云々だからどうにもならぬというようなことでは、私は
労働省の任務はつとまらぬと思う。働いているのは百万からの
労働者なんですよ。その
労働者が
団体交渉をやったら返事ができぬ、だから
調停に入った。いままでの例からいいますと、
調停で
結論が出る、それまでゼロ、
仲裁裁定が出るまで何も
知らぬ顔をしてほうっておいて、それで
仲裁裁定で何かさせるとぐにゃぐにゃと話をして、
労働者をあの中へ入れて、出血的な
解決をしたといわんばかりで、手も足も全部もいでしまって、そうして
公労協の
賃金を
解決するなんということは、私はたいへんなことだと思う。それを
労働省としては
知らぬ顔をして見ているとは私は言わぬけれ
ども、どうもあなたのほうの、たとえば労働基準法にもぴしっと書いてあるし、いまの三権を認めた憲法があるのに、
段階的に行動その他の
制約を受けているというのをほうっておいて、そうして手も足もほとん
どもいでおいて、まだもう
一つ手も足ももいでしまう、そうして法治国だから法に従えと言う。それで
労働条件は対等だとか、世界の水準に合わぬようなことをやっておいて、頭から押しつけて、それで一生懸命に業務的にはこれを働け、あれを働けと言う。勤労者は生活を立てようというのが全部の
労働者の
気持ちだと私は思う。だから、
自分の社会的な役目というものを自覚して、
生産増強その他で一生懸命働いて、よりよい生活をしたいというのが
労働者の
気持ちだと私は思う。その
気持ちも、
労働者の社会に対する貢献的なものの
考え方も全部無視してこんな
労使状態がいつまでも続いていくというようなことは、私は、
当局の
職員局長や人事
局長の
皆さん方は事務的な面をつかさどって
おいでになるのだから、
労働省としては、または
事業体の総裁、
理事と申しましょうか、その代表になる
方々は、こんなことをいつまでもやっておいてはいかぬ。本来、きょう
当事者能力の問題で
質問したいといったら、総裁でもきょうお
見えになって、私
どもの
事業ではかくかくで、こうなっているから、そうしてやりたいぐらいの話が私は聞けたと思う。
法律的な手続はきょうここで話がつくわけではございませんけれ
ども、その大
原則はそうあるべきだということを私はやはり明らかにしてもらいたかった。しかし、残念ながらこういうかっこうなんです。私はあまり時間もないし、順番がありますからあまりできませんけれ
ども、しかし、こういうことが連年続いておって、昨年も一昨年も
労働者の願っていることが全部白紙になって、のうのうとして
職員局長さんが
おいでになってこういうことをおっしゃるのでは、私は残念の一語に尽きると思います。私は、その中で
団交をやられたという造幣局の
皆さんにひとつお聞きしておきたいのは、九回
団交をやられたというのですが、その九回
団交をやられた内容はどうであったのですか、具体的にちょっと聞きたい。