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1967-07-05 第55回国会 参議院 産業公害及び交通対策特別委員会 第14号
公式Web版
会議録情報
0
昭和四十二年七月五日(水曜日) 午後一時三十八分開会
—————————————
出席者
は左のとおり。
委員長
松澤
兼人
君 理 事 石井 桂君
宮崎
正雄君 大倉 精一君
柳岡
秋夫君 原田 立君 委 員 奥村
悦造
君 木村 睦男君 楠 正俊君
紅露
みつ君
中津井
真君
柳田桃太郎
君 横山 フク君
加藤シヅエ
君 戸田 菊雄君
政府委員
内閣総理大臣官
房陸上交通安全
調査室長
宮崎
清文
君
警察庁交通局長
鈴木
光一
君
建設省河川局長
古賀雷四郎
君
事務局側
常任委員会専門
員
鈴木
武君
常任委員会専門
員
吉田善次郎
君
—————————————
本日の
会議
に付した案件 ○
産業公害
及び
交通対策樹立
に関する
調査
(
交通対策
に関する件)
—————————————
松澤兼人
1
○
委員長
(
松澤兼人
君) ただいまから
産業公害
及び
交通対策特別委員会
を開会いたします。
産業公害
及び
交通対策樹立
に関する
調査
を議題とし、
交通対策
に関する件の
調査
を行ないます。
質疑
のある方は、順次御発言を願います。
加藤シヅエ
2
○
加藤シヅエ
君 私は今日、
交通対策
の問題の中で、特に
トラック輸送
、
ダンプカー等
につきまして若干の
質疑
をいたしたいと存じますけれども、私は中途から本
特別委員会
に参加させていただきましたので、私の質問いたしますことは、すでに前の
委員会
のときに問題として
同僚委員
がお取り上げになった問題を、また重複質問するようなことがあるかもしれないと思います。そのような節はお許しをいただきまして、ただいまから質問させていただきます。
産業公害
につきましては、常々繰り返し皆様から御意見が出ていることは、
公害
が起こってから
対策
が非常に立ちおくれて歩き出す、しかもその
対策
を立てられたものがはなはだ不十分であるというのが、今日の特徴であると私は見ております。で今日、本
会議
におきまして可決されましたところの一九五四年にロンドンで締結されました
海水汚濁防止
に関する
条約
なども、一九五四年にすでにヨーロッパの国々でこの
海水
の
汚濁
を
防止
しなければならないということが国際的に提議されているにもかかわらず、日本は非常に
海運国
として、あるいは
造船国
としては世界にその一位を誇っているというような国でありながら、こんな長い間それに対してこの
条約
を批准しないで放任しておいて、そうしてようやく今日になりまして当
委員会
で
国内法
の
整備
について皆さまが御
審議
中である、こういうような手おくれをしております。したがいまして、この
条約
が
関係
しております問題につきましても、もうさんざんな
被害
をみんな経験しておりまして、よくよくのところまできて、ようやく
対策
が講じられる、こんなわけでございます。いま私が伺おうと思っております
ダンプ
の問題なども、もうその
被害
は実に走る凶器であって、
ダンプ
の顔を見たら
子供たち
は一もくさんに
うち
の中に隠れなければならない。
うち
の中に隠れても、
うち
の中まで押し込んできて衝突をする
ダンプ
もあるというようなことが繰り返し繰り返し
ニュース
として報道されている。そのことにつきましても、世論も非常に立ち上がっておりまして、その
対策
につきましていろいろ論じられておるようでございますが、
最初
に伺いたいのは、その後
ダンプカー
のこの危険に対してどういうような
規制
を加えられたか、またあるいは、現在これに対して加えようという
方法
が講じられつつあるか、その
経過
の報告を伺いたい。それからそれに含めまして、いままで
ダンプカー
がたくさんの
事故
を起こし、
犠牲者
をたくさん出している。その陰には
ダンプカー
に従事している
業者
が非常に貧弱な基礎のもとにその業務をやっている。したがって、そこに働いている
労働者
の非常な不当な、過重な
労働
がしいられて、そうしてさらに
事故
を多くしている。こういうような問題に対するいろいろの
対策
というようなことが言われております。特に具体的にはただいま
大阪
で
万国博覧会
が準備中でございまして、これに対しては非常にたくさんな
ダンプカー
の活躍があるわけでございますが、こういうようなことが問題になる前に、非常にたくさんの土砂を積載した
ダンプカー
が非常にひんぱんにトンボ返りに
輸送
をするというようなことのもとに
採算
が取られていた。それに対して、この
当局
の
取り締まり
は非常に厳重になりましたところが、
最初
の
採算
ではそれができないということになる。もっと軽くしなければいけない、もっといろいろの
規制
に従わなければならないということになると、そろばんがとれないというようなことで非常に問題が起こっている、そういうようなことに対して、その後どういうような
経過
をたどっているか。こんなふうなことから、まず御
当局
から
説明
していただきたいと思います。
宮崎清文
3
○
政府委員
(
宮崎清文
君)
ダンプ
の
事故
の原因につきましてはいろいろございますが、その主たるものは、ただいま
先生
御
指摘
のように、
ダンプカー
を使用する
業者
の大
部分
がいわゆる
零細業者
であって、
砂利
、
残土等
の運搬の
コスト
を非常にたたかれている。そのために
採算
をとろうとすれば、どうしても積載過重であったり、あるいはトンボ返り
運転
をせざるを得ない。それによって
事故
を起こしているということは御
指摘
のとおりでございます。そこで簡単に
ダンプ
の
現状
を申しますと、これは本年一月現在の数字でございますが、五トン以上の
ダンプカー
が全国で大体十四万台ございます。その
うち
営業用
、つまり
道路運送事業
の
免許
を受けて、俗に言います緑色の
ナンバー
をつけて走っております車が大体一万一千四百台、したがいまして残りの十二万八千数百台というものはすべていわゆる
自家用車
として
白ナンバー
をつけて走っているわけでございます。この十二万数千台の
自家用車
がどういう種類の
自家用車
であるか、この
実態
はなかなか複雑でございまして、必ずしも的確には把握いたしておりませんが、私
たち
の推定によりますと、この
自家用車
というものは、もちろん一部におきましては
建設業者
が使用しております。それからまた、
砂利
の
採取業者
の使用しているものもございますが、大
部分
は
販売業者
という
看板
で
ダンプカー
を使用しておるものが大
部分
であろうと推定いたしております。特にこの
販売業者
という
看板
を出しまして
ダンプ
を使用しております者の、さらにまたその大半はきわめて零細な
業者
、極端なものは俗に一匹
オオカミ
と言われておりますような、一人で一台の車を持ってかせいでいる、こういうのが
実態
であると推定いたしております。そこで、このような
ダンプカー
に伴います
事故防止
についてどういう
対策
をとったかということでございますが、当面
ダンプ
による
事故
が非常に頻発もいたしておりますし、また一たび
事故
が起こりますと、非常に大きな車体でございますので、
被害
も大きいというところから、この
現状面
における
事故
を何とか阻止しなければならないということで、昨年の暮れに
総理府
の
交通対策本部
におきまして、当面の
ダンプカー等
の
事故防止
に関する
対策
を決定いたしております。これによりますると、まず第一に
ダンプカー
の俗に申します
無謀運転
、これは酔っぱらって
運転
するとか、あるいは過度の
スピード違反
をやるとか、
歩行者
の
保護義務違反
をやるとか、危険な追い越しをやるとか、こういうような
違反
は重大な
事故
に直結する面が非常に多うございますので、このような
ダンプカー
の
無謀運転
を徹底的に取り締まるということで、これはすでに昨年以来
警察
におきまして、厳重に警告いたしております。それから同時に、
先ほど
もちょっと申し上げましたように、
ダンプカー
につきましては、
運転者
にそういう無謀な
運転
をさせるような
事業者
の責任も相当考えられますので、この点につきましては、
労働
省の
関係
になりますが、
ダンプカー
を使用する
事業者
におきます
労務管理
の
適切化
、また
道路運送事業
の
免許
を受けておりますもの、あるいは
一定台数
以上の
自家用車
を使用しております
事業者
については、それぞれ
運行管理制度
、
安全運転管理制度
というものが設けられておりまして、
運行管理者
、
安全運転管理
というものを置いて、
運転者
の
監督
をさせることになっておりますが、そういう点に対する
政府
としての指導、
監督
の
強化
、これをはかっております。 それから第三に、
ダンプカー自体
の
車両
、
ダンプカー
を含めまして
大型自動車
の
車両
の
安全性
、特にこれは現在わが国におきましては、
歩行者
に対する
危険防止
という
意味
の
安全性
の向上、これが非常に問題になっておりますので、現在これは運輸省で
検討
中でございますが、たとえば
大型自動車
につきましては二重ブレーキの装置を取りつけさせるとか、あるいは巻き込み
防止
のバンバーをつけさせるということ、こういうことも現在
検討
中でございまして、
結論
を得次第実施する
予定
になっております。それから
取り締まり
の面に関連いたしまして、やはり
無謀運転
をするということは、
一つ
は
運転手
の年齢が若いとか、あるいは
経験年数
が少ないということに起因する場合も考えられますので、これは現在
衆議院
に上程して御
審議
をお願いいたしておりますが、
道路交通法
の一部
改正法案
におきましては、このような
大型トラック
の
運転者
の
免許資格
を引き上げるというようなこと、それから悪質な
事故
を起こしまして人を死傷させた場合には、
運転免許
の仮停止の
制度
を新たに創設する、こういうようなことを含めました
改正法案
を、現在御
審議
を願っているところでございます。また、これに関連いたしまして、
先ほど
ちょっと申し忘れましたが、
ダンプカー
を含めました
大型貨物自動車
には、俗に
タコメーター
と言われておりますが、
運行記録計
の取りつけ
義務
を実施しまして、これによって
運行
の
規制
をはかる。これは
ダンプカー
は特に危険でございますので、新車の
ダンプ
にはことしの九月から、従来からございます
ダンプ
については来年の三月から、すべての
大型貨物車
には来年の七月からという
段階
をつけておりますが、これは
一つ
は
タコメーター
の
生産能力
との
関係
もございまして、そういう
段階
をつけたわけでございますが、そちらのほうからも
事故防止
をはかってまいりたい。大体
現象面
におきます
ダンプカー
の
交通事故防止
といたしましては、以上申し上げましたような
対策
を決定いたしまして、
目下関係
各
省庁等
において鋭意実施中でございます。ただ一番問題になります
先ほど
先生
も御
指摘
になりましたような
零細業者
が多いために、これが
砂利
なり
残土
の
コスト
をたたかれて無理な
運転
をするという点につきましては、いろいろな問題がございまして、この当
委員会
でもしばしば御
指摘
がありました。私
たち
もその
結論
を急いでいるところでございますが、簡単に筋道を考えて見ますと、
二つ
のものを考えなければならないのではなかろうかと思っております。
一つ
は、そういう零細な
ダンプ業者
の協業化と申しますか、
組合等
をつくらせまして、これによってそういう
業者
を育成いたしまして、
建設業界
なり
コンクリート業界
なりとある程度対等で交渉できる 運賃の締結ができる、そういう経済的な基盤の
強化
をはかることが必要である。もう
一つ
は、最後に何と申しましても、
先ほど
申しました俗に言われております一匹
オオカミ
のような悪質なものは、どうしてもこれは排除しなければならない。これをいたすためにはいろんな
考え方
がございまして、たとえば自家用の
ダンプ
はすべて
許可制
にする
考え方
とか、あるいは
登録制
にする
考え方
とか、あるいは特殊の
ナンバー
をつけさせてちゃんと区別をさせるとか、いろいろございますが、これらにつきまして、いろいろ事務的には一長一短でございまして、いま
検討
中でございますが、それらの点につきましても何らかの
対策
を講ずるべきであろう、この二点にしぼって、いま最終的な
問題解決
の詰めをいたしているのが
現状
でございます。なお、それ以外に、直接
ダンプカー
の
事故防止
とは申せないかもしれませんが、現在
砂利輸送
と申しますと、これは大
部分
が
自動車輸送
によっております。特に、最近は御
承知
のように、
川砂利
がだんだん減ってまいりまして、
丘砂利
に移行しております。遠くのほうからこれを運ぶという
自動車
が相当ふえている。そのために、それに比例して
事故
もふえてまいりました。したがいまして、これをできるだけ
船舶輸送
とか、
鉄道輸送
に切りかえたほうがいいのではないか。もちろん、これにも限界があろうと思われますが、できるだけ
砂利輸送
は
船舶
なり
鉄道
に切りかえまして、それによって少しでも
ダンプカー
による
砂利輸送
を減らす、こういうこともあわせて現在
検討
中でございます。
加藤シヅエ
4
○
加藤シヅエ
君 いまの御
答弁
の中で、
大阪
の
博覧会
のことが漏れておりましたのですけれども、
大阪
の
万国博覧会
の、
最初採算
をとりましたのは、
積載量
が相当過重なもので、トンボ返り
輸送
の
方法
というようなことが考えられておりましたところが、
世上ダンプカー
の
被害
が非常に多くなって
規制
の問題がやかましくなりましたので、その
積載量
や何かの点検もきびしくなったために、
最初
の
予定等
ではちょっとそろばんがとれなくなったということで、
業者
が非常に困っているというような話も聞いたのでございまするけれども、そういうようなことについて特に、ああいうような特別に
ダンプカー
の
輸送
の激しい
万国博覧会
についての
対策
というようなことがどんなふうに行なわれているか、それも伺ったわけでございます。
宮崎清文
5
○
政府委員
(
宮崎清文
君) 現在、
総理府
といたしましては、これは
総理府
が直接やるという
意味
でございませんので、
関係各省
庁と
検討
しているわけでございますが、御
指摘
の
万国博覧会
のために特別な
措置
を
検討
はいたしておりません。ただ、
一般論
といたしましては
先ほど
申し上げました
対策
を現在講じております。
加藤シヅエ
6
○
加藤シヅエ
君 それでは、その問題は、なおもっともっと十分にしていただきたいのでございますが、それに関連いたしまして、三多摩のほうのある地区で、いままで多摩川の
砂利
などを非常にとっておりましたけれども、取り尽してしまって、今度は山のほうから石を持ってくる、どういう形の石か存じませんけれども。これは最近NHKの
ニュース
に出ておりました。それで、その所を私ちょっと聞き漏らしたのでございますが、
画面
で見ましたところではまだ非常に未開と言っちゃあちょっと行き過ぎますけれども、あまり開発されていない山村のようなところでございました。そういうようなところに一日二千台の
砂利トラック
が往復している。そうして何にもそれに対する
交通安全対策
が講じられていなくて、すでにその
仕事
が始まっていて、そうしてその
砂利トラ
が右往左往している中を
子供たち
が何の
保護
もされないで、あちらに逃げこちらに逃げながら登校、下校しているという姿が
画面
に出たわけでございます。それを見ておりますと、もういつ何どき
子供
の
犠牲者
が出るのかしらと、もう見ているだけでもはらはらするような
状態
でございました。また、おとなも非常にあぶなく、
歩道
ももちろんありませんし、
ガードレール
もありませんし、
横断道路
もない。そういうところをよけながら、かろうじて歩いている、そういう
状態
でございます。しかも、そういうところでは、もうたいへんなほこりをあげていて、そこいらに住んでいる
人たち
がもう一日砂塵の中に住んでいなければならない、そういう
被害
を受けるわけでございます。いままでも、もうそういう
被害
をさんざん受けて、そうしてやっと今日まで到達したわけなのでございますけれども、また新しいところがそういうふうにさらに
被害
を受けようとしている。それが
画面
にあらわれているのでございます。で、これを見た者はだれでも、そこで
被害
が
一つ
も起こらない
うち
に手が打たれなければならないはずだと思うのでございますけれども、そういうところに
砂利
なり石なりを取りに行くということ、その道もろくにできていないところに二千台というような
トラック
が一日往復するというようなこと、そうしてそこで
被害
がもういまに出ようとしている。そういうようなことに対しては、どの
役所
がどういうふうに気をつけて、どういうふうに一日も早くかりの手でも打とうとするのですか。それはどういう
状態
になっているのか、それを聞かしていただきたいと思います。
宮崎清文
7
○
政府委員
(
宮崎清文
君) ただいまの御
指摘
の点は、大きく分けますと
二つ
の問題があるわけでございます。
一つ
は
当該道路
の
交通安全施設
が非常に不備であって危険である。この
交通安全施設
をいかに
整備
するかという問題、それからもう
一つ
は何と申しますか、
道路
にふさわしからぬ
交通
を野放しにさしておくことによって弊害が生じているじゃないかということだと思うわけでございますが、第一の点につきましては、これは現在
交通安全施設
と申しますと、
横断歩道橋
でございますとか、
ガードレール
でございますとか、あるいは
街路照明灯
、もちろん
簡易歩道
をつけることも含まっておりますが、これは
建設省所管
であります。それから
信号機
の取りつけ、
横断歩道
を設けることは、これは
警察庁
の
所管
であります。それから
一定
の
道路
におきまして
交通
の
禁止
、
制限
をいたしますことは、これは
警察
の
所管
でございます。
一般論
といたしましては、御
指摘
のような場合には、もしそれが非常に危険な
道路
であるといたしますれば、暫定的な
措置
としては
交通
の
制限
、
禁止等
も、あるいは必要かと思われますし、また
交通安全施設
の
整備
につきましては、現在
政府
といたしましては三カ年
計画
でこれを緊急に
整備
中でございますが、特に
学童園児
の
通学路
におきましてはこの
危険度
が高いと思われますので、
政府
といたしましてもこの
通学路
におきます
交通安全施設
をさらに緊急に
整備
することを考えておりましたが、たまたま自民党のほうでもそれを取り上げられまして、近く
通学路
におきます
交通安全施設整備
に関する
緊急措置法案
が、
衆議院
で各党の共同の御提案で出されると伺っております。こういう
法案
が出ますと、ますますそれによって
通学路
におきます
安全施設
の
整備
が一だんと進捗するであろうと思っております。
加藤シヅエ
8
○
加藤シヅエ
君 それでは、そういうような何の設備もないところに二千台というような
トラック
が往復しているということは、もうこれは明らかに、あそこの住民はたいへんな危険にさらされているということなのでございますけれども、いま伺っておりますと、
建設省
のこれは
役割り
であるとか、
警察
の
役割り
であるとかというふうに分かれておりますね。いままでの例では、
通学
の
児童たち
が何人かもうむ
ざんな犠牲
になって、そうしてPTAの
方たち
があちらこちらに
陳情
なさって、たいへんな運動をなさって、そのあげくにやっと
一つ
の
歩道
ができたとか、
歩道橋
ができたとか、
ガードレール
ができたというような結果に終わるのでございまして、そんなような
陳情
なんか待たなくても、いままでの例がそれをよく物語っているのでございますから、もうすでに、こういうような何の
対策
もないところに一日に二千台などという
トラック
が入っているということの、その現実だけでも、もうこれはすぐに何か手を打たなければならない、一人の
犠牲者
も出ないうらに手を打たなければならないことだと思うのでございますけれども、それはどういうふうにしたらよろしいのでございますか。
宮崎清文
9
○
政府委員
(
宮崎清文
君)
先ほど
申し上げましたように、具体的にその
道路
の状況がどうであって、それに対して、たとえて申しますと、現在進行中の
交通安全施設等整備事業
三カ年
計画
でどういう
安全施設
を
整備
する
計画
になっておるかということを、実は私直接その
仕事
に携わっておりませんので、その詳細はちょっとわかりかねますが、
先ほど
から申し上げておりますように、
政府
といたしましては、全般的に、
危険度
の高いと思われる都市につきまして、
計画
を立てまして逐次その
安全施設
を
整備
する、こういうことになっておりますので、その
優先順序
の前後というととはあろうかと思われますが、少なくともある
一定
の
基準
に照らしまして、危険であると思われるところにつきましては当然
安全施設
を
整備
することになろうと思います。
加藤シヅエ
10
○
加藤シヅエ
君 それでは何も
陳情
とかいう毛のによらなくても、
当局
はちゃんとそういうことに目をつけて、すぐ
対策
というものに踏み出されますか、いかがですか。
宮崎清文
11
○
政府委員
(
宮崎清文
君) その点は、率直に申し上げますと、
政府
のやっております
仕事
につきましては
予算
の
ワク
がございますので、これはやはり
一定
の
基準
を設けまして、その
基準
に該当するものから順次優先してやっていくと、どういうことになろうかと思います。したがいまして、もちろん、私
たち
といたしましても、今後その
予算
の
ワク
を拡大することに十分努力するつもりでおりますが、現在の時点におきましては、かりにその緊急の度合いが、何と申しますか、その
基準
に合致しておりませんと、
計画どおり
すぐいくということにはならないということはあろうかと思います。
加藤シヅエ
12
○
加藤シヅエ
君 お
役所
の
答弁
というのは、いつも
予算
の
ワク
と
基準
というものが問題になっているので、人の生命はそのあとになるわけなんですね。それは、はなはだ遺憾なことだと思いますけれども、あなたは
総理府
からおいでになった
総理府
にはそういう
役割り
は課せられていないのだろうと思いますけれども、これは
警察庁
に課せられている問題じゃないでございましょうか。
鈴木光一
13
○
政府委員
(
鈴木光一
君)
先ほど
から、
総理府
のほうから
ダンプカー
の
事故防止
に関連して御
説明
がございました。御
指摘
のように、
ダンプカー
の
無謀運転
に起因する
事故
、それから
事故
が起こった場合に非常に重大な結果が起こる。
ダンプカー
の性格上そういうことがありますので、この
事故防止
につきましては、
先ほど
宮崎室長
からいろいろ
政府
の
対策
についてお話がございましたが、その
説明
の中にも、この
ダンプカー
の
事故防止対策
につきましては、社会的な、あるいは経済的な要因がバックにいろいろあると思います。その問題につきましては、これはまた
総理府
のほうで
関係各省
が集まっていろいろ協議を遂げておるわけでございますが、
警察
のほうといたしましては、やはり当面の
対策
として
事故防止
ということを、ただいま御
指摘
のありましたいろいろな
安全施設
を施さなければいかぬというようなことになりますと、なかなか時間もかかり、
予算
もかかるということで、勢い、われわれは当面の
対策
として、
事故防止
に
警察
の力でできるだけのことをするということになろうかと思います。そこで従来、オリンピック当時から、
ダンプカー
の問題につきましてはいろいろそういう問題がございまして、
警察
といたしましても
警察
の立場からの
対策
をいろいろ講じてきておったわけですが、御
承知
のように、昨年の暮れに
ダンプカー
の大きな
事故
が相次いで起きたわけであります。そのあと、当面の
事故防止対策
ということで、
警察
といたしましての
ダンプカー
を重点としたところの
事故防止対策
を打ち出したわけでございます。
警察
の
仕事
は勢い
取り締まり
とか、
規制
とか、
安全教育
もございますけれども、そういう面にどうしてもいかざるを得ないわけでございます。そこで
ダンプカー
の
無謀運転
に関連する
違反
が非常に多いわけでございますが、その
違反
をみんなでひとつ監視しようじゃないかという当時の情勢から、
通報制度
というものを−
道路利用者
からいろいろ情報を
警察
に入れていただいて、それで
無謀運転
を
警察
の力でなくしていこうという
一つ
の
対策
1それから
ダンプカー
の
無謀運転
に対する重点的な
取り締まり
をやるということで、白バイや白黒の。パトカーでずいぶん。パトロールしているのでございますけれども、白バイや白黒の。パトカーの見えるところではおとなしい、しかしそれが見えないと無謀な
運転
をする。御婦人の車に寄って来る−車寄せというようなことをやったり、御婦人の乗っている車を追い越して、それでひやかしていくとか、いろいろあるわけです。そういうことが法律に触れる問題につきましては、やむを得ずひとつ覆面の。パトカーをつくろうじゃないかということで、相手にわからないような覆面。パトカーというものをつくりまして、それでそういう
ダンプカー
の
無謀運転
を
防止
していこう。それから、あとからあるいはお話が出るかもしれませんけれども、
ダンプカー
というものは
砂利
をたくさん積むわけでありますが、それに関連しての重量の問題、過積みの問題がございます。重量計をできるだけ
整備
して、過積みをなくしていこう。それから
整備
不良の車が非常に多いわけであります。そのために
事故
を起こすということがございますので、
整備
不良の
取り締まり
をやる、そこで
整備
不良の車や
ダンプカー
の
無謀運転
に対する重点的な
取り締まり
をやると同時に、
交通
規制
の面では
先ほど
もちょっとお話が出ましたが、
通学
、通園路とか、それから住宅街の
道路
で比較的狭い、幅員六メートル以下のようなところには
ダンプカー
が通行できない、
禁止
しようということで相当程度通行
禁止
の
規制
をやっているわけでございます。その他、
ダンプカー
業者
の組織をつくって、これは
警察
でできるだけ組織化を側面的に促進しておるわけでございますが、
ダンプカー
には一人一車の
ダンプカー
もございまして、なかなか組織化ができませんけれども、できるだけの範囲内で組織化は各府県ごとに組織化させて、そうしてその中で自主的なパトロールをやっている地区もございます。それから定休制をお互いに申し合わせ、過労
運転
をなくそうじゃないかといったようなこともやっております。それからまあ、服装なんかも裸で
運転
するというようなことをしないで、中には服装も大きな事業所では制服もつくってやっておるというような−服装からぴちっとしようじゃないかといったようなこと、組織化によって自主的な
無謀運転
の減少というようなことに資するための施策も講じております。それから、その組織を通じて
安全教育
を
警察
が委託されて、いろいろ
安全教育
をやっていくといったようなこともやっているわけでありますが、
先ほど
からたとえば、万博とか三多摩とかいうところに非常に集中的に
ダンプカー
がいろいろな社会的、経済的な要請に応じましてたくさん出入りするというようなことがあろうかと思います。そのことに関連いたしまして、
警察
はやはり事前にそういう
ダンプカー
が非常に大量に出入するという工事、そういうものについては常に着目しておりまして、そうして
ダンプカー
に対する
対策
、
先ほど
来、申し上げておりますような
警察
としての
対策
については、万全を期そうということで臨んでおる次第でございます。 以上、だいぶ御質問の趣旨から離れたような点もあるかもしれませんけれども、
警察
の立場として一応御
説明
申し上げた次第でございます。
加藤シヅエ
14
○
加藤シヅエ
君
警察
としては
無謀運転
とか過重な積載とか、何か、あるいは婦人にふざけるとか、
違反
という名のつくようなことがなければ、取り締まるというようなことはむずかしいのだろうと思いますけれども、私がいま特に伺いたいのは、処女地みたいなところに
ダンプカー
が入り始めたというようなときに、そういうような
道路
や何かもほんとうに
整備
がされていないところに一日に二千台も入っていくというようなこと、そのこと自体、全体が無謀になっていくわけでございますね。
一つ
一つ
の
自動車
が、みな無謀をやっているのではないですけれども、二千台もそこに入っていくということが、ほんとうは許容量を越していることになると思うのです。それだけで、ほかの人が歩けなくなってしまうわけなのです。だけれども、そういうことに対しては、何か
取り締まり
の
方法
があるのでございますでしょうか。
鈴木光一
15
○
政府委員
(
鈴木光一
君) 同じ
道路
上をたくさんの車が通るということに関連して、それを
規制
する
方法
としては、あるいは代替
道路
があればそちらを通してやるとかいう
規制
の
方法
もあると思います。しかし具体的な状況を見ないとわかりませんけれども……。それから、その就業時間帯ですね、そういう問題もありましょうと思います。私の聞いた範囲では、いろいろやはりそこの工事現場の
事業者
、それからそれを請け負ってそこに運ぶ
業者
、いろいろございます。そういうものとも十分打ち合わせを
警察
がいたしまして、一般的にはもう
事故防止対策
ということで、
無謀運転
はさせない。それからまた過積みはさせない。そういうこまかい
違反
になるような注意を
事業者
を通じて、要すれば
ダンプカー
の
運転手
も集めて、そういう
安全教育
に近いものをやりながら、そういう現場を処理していくというようなことはやっていると思いますけれども、全面的な通行
禁止
ということは、これはやはり経済的な要請に応じてそういうものができているのでございますから、代替
道路
があればいろいろ分散させるという
方法
も考えられると思います、一般的に申し上げまして。
加藤シヅエ
16
○
加藤シヅエ
君 いま私が問題にしている三多摩の場所なんでございますけれども、私がテレビで偶然それを見たわけでございましたものですから、その場所が的確にどこであったかということを、ちょっと知ることができなかったわけでございます。これは、私がNHKに聞きましたら、たぶんわかることだろうと思います。もし私がそれを聞きまして、どうもこれは常識で判断しても非常に
交通
量が多過ぎる。そのために危険が増大しているというのが現実であるということがわかりましたら——それを
警察
のほうに、あなたにお知らせしたら、どういうふうにしてくださいますか。
鈴木光一
17
○
政府委員
(
鈴木光一
君) 私、
先ほど
一般的に申し上げましたが、三多摩の具体的な工事現場の状況は私も存じません。私どものほうも調べてみたいと思いますけれども、まあ
警察
として非常に
交通
がふくそうして、そのために可能な範囲内にあるいは代替
道路
があるというようなことでありますれば1分散できるという状況にありますれば、考慮させてもいいと思いますけれども、何にせよ、これは
先ほど
から
砂利
の問題で、いろいろの経済的な問題もございまして、なるべく近道をする、それからピストン
運転
なんということでどんどん運んでいるということには経済的な原因もございますので、なかなか
警察
の立場からだけで処理するということもむずかしかろうと思いますけれども、もしお調べいただいて御通告くださいますならば、私どもも参考にして、いろいろ
警察
としてもやれることはやっていきたいと考えております。
加藤シヅエ
18
○
加藤シヅエ
君 この具体的な問題につきましては、私もよく調べまして局長にまた御通告して、さらにいろいろ考慮していただきたいし、できることなら手を打っていだきたいと思いますけれども、いまの御
答弁
で伺っておりますと、結局
取り締まり
当局
としてできるということは、経済的要請というものを除外することができないという御
答弁
の中に、経済的な要請があれば人間のほうの
被害
というものは、これはどうもやむを得ないのだということに通ずるのじゃないかと思いますけれども、どうお思いになりますか。
鈴木光一
19
○
政府委員
(
鈴木光一
君) そういう
意味
で申し上げたのではございませんので、やはり
警察
は
先ほど
から御
指摘
もありましたように、
取り締まり
とか規則とかいう問題になります。
取り締まり
ということになりますれば、
違反
ということが前提にならなければいかぬわけです。
規制
の問題につきましてはやはり
事故防止
という観点からある程度の
交通
の
規制
しかし大体
交通
の
規制
の場合には、通行
禁止
とか一方通行とかいうことになりまして、あるいは大型車の通行どめとかいうことになるわけでございまして、
交通
量を分散するということは事実上の指導でやらざるを得ないと思います。そういう
意味
で、事実上の指導でそういうことができるかどうかという問題になると思いますけれども、その際にはやはり事実上の指導でございますから、経済的な要因といったような問題もあわせて考えざるを得ないのではなかろうかという
意味
で申し上げたのでございます。
加藤シヅエ
20
○
加藤シヅエ
君
取り締まり
当局
としての御
答弁
としては、まあそれ以上のことはできないということは私もよくわかります。したがいまして、私があくまでも主張したいのは、経済が優先するか、そこに住んでおる住民の、
被害
を受けないような保安ということが優先すべきか、そういうような問題に帰着するということだと思います。そういうような問題は、
委員長
、これはやはりこの
委員会
などで皆さまから、さらに強く御
審議
をいただいて、経済がいままで優先し過ぎているので、そのために人間の幸福がいつも第二義的に考えられていた日本の
現状
に対して、当
委員会
はどういうふうに考えるかというようなことについて、十分に皆さまの御意見をまとめていただきたい。私は、このことを
委員長
に希望いたします。 次の質問に移ります。それは
トラック
の積載と保安との
関係
でございます。これは私、全然わからないので伺うのでございますけれども、荷物を
トラック
に積む場合に、非常に注意深い
業者
が、注意深く、どんなに悪い道を
自動車
がはね上がって、長距離それを運んでも、その荷物がその
トラック
からずり落ちてしまうとか、途中でこぼれるとか、そういうようなことのないように、注意深く荷物を積載しなくちゃならないはずだと思います。それでこれは、大きな
輸送
会社の積み荷などの状況を見ますと、それはたいへんに注意深く積まれているのを見ます。そうかと思うと、非常にむぞうさな不注意きわまる積み荷をして、平気でこの
交通
量の激しい東京の町などを走っております。もし何か雨上がりの道か何かで、道がちょっと穴でもあいて、その積み荷がぴょんと飛んだというときに、上の荷物が飛んだはずみで落ちないとも限らない。それで初めには、いいつもりで積んでおいても、それが不注意であったために、長い間にだんだんゆるんで途中でもってずり落ちるというようなこと、あるいは非常に長い物を積んでいて、それに対する注意が、赤いきれが申しわけぐらいに付けてはあっても、それが十分でないというようなことで、見ていてもはらはらするというような場面に遭遇いたします。そういうようなことについて、その積み荷のしかたが不注意であったために、積んであった荷物が途中で落ちて、そうしてその近所の通行人、あるいはそこで一緒に走っていたほかの車にたいへんな
被害
を与える。あるいはこれは死傷者も出るようなことがあるに違いないと思います。私は、そういうような
事故
というものが
警察
にいままで、最近の一年間ぐらいで、どのくらい報告されているか、どんなような形でそんな
事故
が起こったか、そういうようなことを聞かしていただきたいと思います。
鈴木光一
21
○
政府委員
(
鈴木光一
君) 私どものほうの
事故
の分析をする際の統計といたしまして、積載不適当という統計の項目がございます。この積載不適当というのは、大きく分けますと三つになると思うのでございますが、
一つ
は設備以外の積載ですね。積載すべき場所がきまっているのですが、その設備以外のところに積載するというようなこと。それから第二は、
運転
の視野を妨害するような積載をしてはならないというようなことになっておりますが、そういう積載のしかた。それから御
承知
のように、積載の容量とか積載の重量というものがきまっておりますが、それを超過して積載するという、三つの種類に分かれると思います。これをまあ積載不適当ということで
事故
統計をとっているわけでございますが、その統計によりますと、貨物
自動車
が起こした
事故
で、その当該貨物
自動車
が第一原因といいますか、それが主たる原因で
事故
を起こしたということで、その
違反
種別を見てみますと、貨物
自動車
の全
事故
件数が、昭和四十一年の統計でございますが、十七万八千七百二十四件ございます。貨物
自動車
の
事故
ですね。いろいろ原因があると思うのですが、その
うち
主たる原因がいま申し上げました積載不適当ということで
事故
を起こしたのが七百七十九件ということになっております。全体から申し上げますと非常に低い。パーセンテージでございまして、〇・四%ということになりますが、
ダンプカー
になりますと、
ダンプカー
の昨年一年間における
事故
が一万三千百八件でございまして、その
うち
、この積載不適当というのは百十件ございます。〇・八%。
ダンプカー
は若干高い率ですが、そういうことで一応この積載が不適当のために
事故
を起こしたという、その積載不適当が主原因だと思うものだけを拾って申し上げたわけであります。四十一年の統計はそのようになっております。
加藤シヅエ
22
○
加藤シヅエ
君 いま御
答弁
を伺っておりますと、パーセンテージはたいへん低いと思います。けれども、いまの積載不適当という用語の中に当てはまらない不適当があるのじゃないかと思います。それは、その積み荷のしかたが悪いから−つまり、もっと強いなわなり針金なりでしっかりと、何重かにくくらなければならないものを、弱そうなひもでもって簡単にくくりつけて走っているというような、そういうようなのはその積載不適当の中に入りませんでしょう。いかがでしょうか。
鈴木光一
23
○
政府委員
(
鈴木光一
君) ただいま御
指摘
の問題は、これは実はいま申し上げました統計の中からは−統計のしかたから除かれているような気がします。初めに御
指摘
のように、積載している貨物の転落を防ぐため必要な
措置
を講ずる、
運転者
はちゃんとなわでぴちっと締めるというようなことで——主たる原因がそういうことになっておるとしますれば、明確には書いてございませんけれども、この不適当という統計の中には、あるいは除かれていると思いますので、それはあらためて
調査
してみたいと思います。
加藤シヅエ
24
○
加藤シヅエ
君 これはぜひ
調査
して、そうしてそれを保安のためにどういう
取り締まり
規則をつくったらいいのか、そういうことはぜひ局長、研究していただきたいと思います。私は往復、
自動車
で国会に登院いたすたびに、そういうような
トラック
とたびたび遭遇いたしまして、あぶなくてそばに近寄れない。自分が
被害
を受けないように気をつけておりますが、道を歩いている人の上にも何がころび落ちてくるかわからない。小さいものでもころび落ちてくれば、だれでもけがをする。重いものが落ちれば死ぬことにもなるので、ぜひ積載不適当の条件の中にそれが加わらなければならないのじゃないか。そういうものの統計をお取りになれば、案外大小の
被害
者が出ているのかもしれない。もう少し御研究の上で、また聞かせていただきたいと思います。 その次に、もう
一つ
伺いたい。それは
先ほど
局長の御
答弁
の中にもちょっと出ておりましたけれども、たとえば、私があぶなっかしい積み荷、不注意な積み荷のしかたをして走っている貨物
自動車
を途中で見た、少しでも早く注意しないと上から荷物がころび落ちてきて、だれがけがをするかわからないということに気がついたり、あるいは非常によごれていて、もし
事故
を起こしていても、
ナンバー
プレートが全然どろなどでよごれていて、
ナンバー
がわからない。そういうような車を見たとか、非常にふざけて走っている不心得な
運転手
というようなものを見つけたとか、そういうようなときに、
交通
モニターの
役割り
をする人がいたらどうかと思いましたけれども、そういうような
交通
モニターなどではなくて、
交通
百十番というものを最近お考えになって実施していらっしゃる。これは非常にいいことだと思います。ぜひ、みんながこの
交通
百十番という
制度
があっ て、そうしてそれをみんながどんどん活用して、人が
被害
を受けないように自分も一役買うというふうに、積極的に、みんながそれをやるというようなことを知りましたら、ずいぶんたくさんの方がこれを利用なさるだろうと思うのでございますけれども、これをこういう
交通
百十番という
制度
ができましたのはいつでございますか。それから、できてからどのくらいこれが活用されているか。それから、もっともっとこれをPRするにはどういうような
方法
がいいと考えていらっしゃるか、あるいは実行していらっしゃるか、そういうことを伺いたいと思います。
鈴木光一
25
○
政府委員
(
鈴木光一
君)
先ほど
ダンプカー
の御
説明
を申し上げた中で、
ダンプカー
に対する通報制を採用する。これは全国的に
ダンプカー
につきましては通報制を採用いたしまして、その通報を皆さんの御協力を得ていろいろやっておるわけでございますが、警視庁でやりました
交通
百十番は、これを
ダンプカー
に限らず全
車両
に及ぼしまして、
交通
百十番ということで始めまして、四月の四日から発足しております。四月四日から発足して、現在いろいろそういう皆さんの通報によって処理した件数が六月末までで一万四十件ということになっておりますが、一日平均すると百十四件くらいになります。 で、この通報の内容はいろいろな内容があるわけです。駐車
違反
とか、
事故
を起こしても申告し−ないでおるとか、乗車拒否とか、信号を無視したとか、酔っぱらい
運転
をしておったとか、いろいろな通報内容がございます。この約一万件の
うち
、
違反
の事件として立てた件数は、わずかに一五、六%でございます。皆さんの通報によって事件を処理するということは、なかなかむずかしい問題でございまして、従来からも、この問題につきましては私どもも
検討
して、広く採用したいということで考えておったわけですけれども、結局事件としてやるには証人になっていただかなければならない。証人になっていただくということになると、皆さん非常にしり込みをするわけです。それから、それを調べると、おれはそんなことをやっていない・だれがそんなことを言ったのかというようなことで、報復的な
措置
がいくというような問題もございまして、なかなか踏み切れないでおった問題なんです。従来から。しかし
ダンプカー
の
事故
につきましては、これはひとつ踏み切ってみようということで実はやったわけであります。それに、この
ダンプ
カ—の
事故
をさらに警視庁が
交通
百十番という形にしたわけでございまして、これは警視庁の実績を見まして、全国的にこういう方向にいくかどうかということを
検討
したいと思っています。ただ百十番というシステムにいたしますには、警視庁は非常に人員のゆとりもあるし、いろいろな
関係
でできるのですが、全国的にやるということになると、また考えなきゃならぬ点もございますので、ただ、しかし
考え方
として、
ダンプカー
だけでなくて、ほかの車種にも及ぼしたらいいかどうか、
制度
的にやるかどうか。いま
ダンプカー
でやりましたので、必ずしも現在
ダンプカー
だけの
違反
の通報だけにとどまっておるということはないと思います。したがって、さらにこれを
制度
的に大いにやれという形にするためには、もう少し警視庁の実績を見た上で
検討
したいと思っています。
加藤シヅエ
26
○
加藤シヅエ
君 私の質問はこれで終わりました。
大倉精一
27
○大倉精一君
建設省
を呼んでおりますから、来ましたら質問を進めますが、
宮崎
さんにこの際お伺いしたいのだが、いま加藤さんの質問の中から新しい問題が出てきたと思うのです。
宮崎
さんもそうお感じになったかどうかお聞きしたいのですけれども、最近、大規模な開発が急速に進んでおる、この工事の認可は
建設省
ですね。工事を認可するときに、この工事が始まったらどういう害が起こるかということを
検討
して認可したかどうか。この場所は、いま
建設省
に聞きますけれども、一日に何千台もの
ダンプカー
が狭い道を走る、こういうことは当然予測されるのです。そういうことを予測して、そういうものは別に新しい通路をつくるか、あるいは神戸の摩耶埠頭でやっているように、別の運搬手段を講じてやるようにしてから認可をするか、そういうことをしなければ、これは解決つかぬのじゃないですか。どうでしょうか。
宮崎清文
28
○
政府委員
(
宮崎清文
君)
先ほど
、加藤委員の御質問に対する私の
答弁
が少し舌足らずでございましたので、あわせて補足させていただきたいと思いますが、御
指摘
の点はまことにごもっともだと思います。
先ほど
申し上げましたように、好むと好まざるとにかかわりませず、
予算
の制約がございますので、その
一定
の
予算
の範囲内でいたします場合には、たとえば
交通
量であるとか
事故
率であるとかいう
一定
の
基準
を設けまして、
危険度
の高いと思われる
道路
から
整備
するのが一般的なたてまえになっておりますが、その現在
道路
の
整備
にいたしましても、
交通安全施設
の
整備
にいたしましても、
計画
策定時において将来の一応予測されます
交通
量その他を勘案して優先順位をきめることが原則になっております。それが途中で客観事情が変わるということによって、当然優先順位も変わってくると思われますので、
先ほど
加藤委員が御
指摘
になったような
道路
がそういう場合に該当するならば、当然それは所要の
措置
を講ずべきことになろうかと思います。ただいまの御
指摘
の、当然
交通
量の増加等が予測される場合におきましては、それとあわせて
交通
基準
なり
道路
環境の
整備
なりを考えなきゃならないと思います。
大倉精一
29
○大倉精一君 そういう
答弁
やお考えでは、加藤さんの質問の問題は解決しないと思います。
予算
といいますけれども、
予算
にそういう
措置
の
予算
もついていなければならぬわけで、ここを開発しよう、こうすればこの
道路
で一日何千台の
ダンプ
で
砂利
を運ばなければならぬ、そうすればこれは非常に危険である、こういうことでその認可は準備ができるまで与えないか。あるいは
方法
を指示して、それはこういう
道路
を特設せい、あるいは別の運搬手段についても考えろ、そういうものについても当然
予算
がつかなければならぬ。そういう
予算
がつけてないというのであれば、当然
交通
安全、人命尊重ということを二義的に考えている。つまりこれをつくることだけを考えておって、それを考えてない証拠じゃないですか。これはあなたが総合しておやりになるからお尋ねするのですけれども、いま
建設省
が来たらそれをお尋ねいたそうと思っている。それがきちんとやられなければ、この問題は解決がつきません。幾ら
鈴木
さんが
交通
規制
をやるといったって、これはもうすでに既成事実ができてしまって、そこで
交通
規制
するといったってしようがないじゃありませんか。これはひとつ総合調整をやられる室長がそういうひとつ観点を持って、何といいますか総合
委員会
といいますか
会議
ですか、こういうものをリードしてもらわないといけないと思うのですね。どうですか、それは。
宮崎清文
30
○
政府委員
(
宮崎清文
君) 御
指摘
の点はまことにごもっともだと思います。ただ、一般的に申しますと、そういう事態がどの程度明確に予測できるかということは・なかなかこれはケース・バイ・ケースで異なってくると思われますので、当然に予測できる場合にはそれは当然その
措置
を考えなければならないと思います。
大倉精一
31
○大倉精一君 これは予測がどの程度までできるかなんて、そんなばかなことじゃないと思うのですよ。そうでしょう。たとえば摩耶埠頭をつくるにはどこから何を運んでくるか、六甲山から運んでくるのだ、こうなればこれは
ダンプ
で運んだんじゃたいへんだ、ベルトコンベアでやれ、こういうことであそこは地下をベルトコンベアを通したはずですね。そういうことで開発工事を認可して、やらなければだめだと思うのですね。
建設省
が来たら伺いますけれども、現実的、具体的に加藤さんが
指摘
された場所はどこか、
建設省
は知っているはずです。 それから
警察庁
に聞くのですけれども、危険場所をとりあえず総点検するという約束があったのですけれども、総点検された結果、この場所は気がつかなかったのでしょうか。こういう場所は、総点検をまだしていないのですか。
鈴木光一
32
○
政府委員
(
鈴木光一
君) 総点検のお話でございますが、
通学
通園路と踏み切り等につきましては総点検という形をとったわけでございますが、しかし、
警察
は常に点検しているわけでございます。常に
警察
は点検しておりますので、
警察
の場合には総点検という形を必ずしもとらぬでも
実態
はわかっていると思います。私自身がわからないので、三多摩あるいは工事現場等について、十分一警視庁で
実態
を把握して何らかの
措置
を講じていると思いますけれども、なお
調査
いたしてみたいと思います。
松澤兼人
33
○
委員長
(
松澤兼人
君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
松澤兼人
34
○
委員長
(
松澤兼人
君) 速記をつけて。
大倉精一
35
○大倉精一君 じゃ
建設省
の河川局長が来られましたからお伺いしますが、いま問題になっているのは、先般テレビで報道された中に、たまたま非常に悪い
道路
に一日何千台もの
ダンプ
が通って非常に危険だという場所が報道された。これに関連をいたしまして加藤委員からいろいろ御質問がありましたが、私のお尋ねしたいことは、こういう非常に大きな開発が急速に進んでいる今日において、
建設省
は工事認可をされる場合に、どういう現象が起こるか、たとえばいまの材料運搬に対してどこからどれだけ、どの
道路
を通ってくるか、その
道路
はどういう状況にあるか、こういうことを勘案されて認可をされていると思うのですけれども、その実情はどういうものであるか、まずそれを伺いたいと思います。−非常に簡単なことでしてね、大きな工事を認可するのでしょう、これは。認可をする場合に、いま申し上げたような、たとえば
砂利
を運搬しなければならない、この
砂利
がどこからどの道を通って運搬してくる、一日に何台になるか、その
道路
の状況はどうだということを一応お考えになって認可をされるかどうかと、こういうことですね。
古賀雷四郎
36
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) ダム等の大工事にありましては、工事施行者はみずから運搬
道路
をつくりますし、所要の必要数量に応じましてそれに間に合うような運搬機関の設置とそれから運搬
道路
の設置をやりまして、できるだけ公衆に迷惑をかけないような独得の専用
道路
でやるようにいたしております。
大倉精一
37
○大倉精一君 これはあなたのほうで、たとえば
砂利
の運搬なり何なりというものについては指示をされるのですか、こういう
方法
でやりなさい、これはあぶないからこうやりなさい、こういう注文をつけて認可をされるのか、あるいは自主的にやるものですか。
古賀雷四郎
38
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 大工事の場合は、運搬
道路
そのものを
計画
の中に入れまして工事をやっております。で、運搬専用に使わしております。
大倉精一
39
○大倉精一君 そうしますと、きょう加藤委員が問題にしました工事現場は、テレビで見たのだから、どこかおわかりになると思いますけれども、現実にその工事を認可されたときに、そういう状況が起こるということを
承知
の上でもって認可をされておるのかどうか、これが問題だと私思いますね。
古賀雷四郎
40
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) ちょっと私、おそくまいりましてその工事内容等を、どこの工事なのか、それも
承知
いたしておりませんし、具体的にお答えしかねるのでございます。
大倉精一
41
○大倉精一君 それは、あとでNHKに聞けばわかると思うのですけれども、工事を認可する場合に、いまのような状況が起こるということは全然知らずに認可したのか、これはあとから私のほうに御報告を願いたいと思うのです。それで、との大きな工事を認可する場合には、たとえば
警察
なり、あるいはその他の
関係
省庁
なり
関係
方面に相談をされる、あるいは意見を求めて認可をされるのか、あるいは
建設省
はそういうものと
関係
なく認可をされるのか、そういうことについてはどういう
方法
でおやりになるのか、それをひとつ。
古賀雷四郎
42
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 河川局としましては、私のほうの
関係
しているダム工事が大きな工事に属するわけでございますが、それらの場合には通常一般
道路
を使う場合には
道路
の規格をふやしてみたり、増強してみたり、あるいはそれらに
交通
台数がある程度きまりますので、一日に何台通る、そういったことは
警察
と連絡をとりまして、
事故
の絶滅を期しております。なお、一般
道路
を使わずに専用
道路
でやる場合にも、これは工事
計画
の中に入れて、
先ほど
申し上げたとおり処理いたしております。
大倉精一
43
○大倉精一君 もし、この工事を実施するについて
道路
を特設しなければならぬとか、そういう事情があった場合には、
道路
を特設するまでの間、認可はしないということですか。
古賀雷四郎
44
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 私のほうの場合にはダムでございますけれども、ダムの場合にはそういう
道路
がないとダム地点までなかなか行けない場合がございます。そういったものにつきましては工事自体の中で運搬
道路
をつくっていくようにして、そこで材料運搬等をやっております。
大倉精一
45
○大倉精一君 これは担当が違うらしいのですが、土木工事のほうはわかりませんか、あなたのほうじゃ。原則は同じでしょう、原則は。河川局長、これはダムであろうが土木工事であろうが、認可の原則は変わりないでしょう、認可の原則は。そうでしょう。かりにダム工事をやる場合に、
業者
がやるのでありますけれども、その
計画
を出させると思うのですね。その場合に、これは通っちゃいけない、特設
道路
をつくらなければいけないといった場合に、特設
道路
をつくるまではダム工事の着手を認めない、こういうことですか、土木工事も同じだと思うのですね。
古賀雷四郎
46
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 大規模な土木工事の場合は、当然特設
道路
とかいろいろな
措置
が必要だと思いますので、そういった工事
計画
をあらかじめ提出させまして、実施するようにいたしております。
大倉精一
47
○大倉精一君 どうも自信のある
答弁
のようには思えぬのですけれども、そういうことをやっておいでになるなら、きょう加藤委員の質問のような現象は起こらないのですよ。そういうことを考慮せずに土木工事だけ認可してしまう、
ダンプ
は何千台通る。それ、
警察
取り締まれ。
取り締まり
ようがないじゃないですか、
警察
では。これは
宮崎
さん、どうですか。どうも不審がっておられるようですけれども、その問題が解決しなければ、この
問題解決
しませんよ。これはどうですか。
宮崎清文
48
○
政府委員
(
宮崎清文
君)
先ほど
の点につきまして、私ちょっと勘違いをした点がございまして、非常に広い
意味
であらゆる場合を想定いたしますと、事前にわかる場合とわからない場合があると申し上げたので、わかっていることにつきましては、やはり当然それによって予測される
交通
状態
を考慮して
措置
をとらなければならないと思います。
大倉精一
49
○大倉精一君 河川局長、これはこういう土木のほうは全然認可はやり方が違いますか、ダム工事と一般土木工事とは認可の方針というものは違いますか。土木は土木で別の認可
基準
なり方針なりというものをもってやっておいでになるのですか。
古賀雷四郎
50
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 河川工事も土木工事でございますけれども、大体、大規模土木工事につきましては、それぞれの具体的な工事
計画
を出して、あるいは運搬
道路
をどうするとか、いろいろなことの工事
計画
のもとに事業を行なっております。その工事
計画
の中で運搬
道路
を、一般
道路
を使用する場合等につきましては、
先ほど
申し上げたような拡幅等の
措置
も要りましょうし、あるいは
警察
等への連絡も要ると思います。そこで、そういった連絡は、私のほうの
関係
している大規模なダム工事については、さようなことを行なっておりますと申し上げておるわけであります。
大倉精一
51
○大倉精一君 ダム工事ダム工事と言われると、こっちはだめになってしまうのですけれども、それじゃ、具体的に、端的にお伺いしますが、そういう現象を予測せずに工事を認可した場合、ダムでも−…・その実施過程において、
ダンプ
が何千台も通ると一般の民生安定に非常に害がある、こういう事態が起こった場合には、その工事の中止を命じますか。
古賀雷四郎
52
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) さような
事故
が起こった、さような現象が起きた場合には、当然中止あるいは代替道の設置とか、いろいろな
措置
をとらせたいと考えております。
大倉精一
53
○大倉精一君 その場合に、地方住民がぎゃあぎゃあ言わなければやらぬのですか。前からそういう声があった、あるいはそういう状況というものは視察すればわかるのですね、わかるのですよ。テレビでもちゃんとやっているのですから。いまの御
答弁
でいくと、その工事を中止させて、そうして
砂利
運搬の
方法
を考えさせる、あるいは別に
方法
を講じさせる、こういう
措置
が必要であると思うのですけれども、これは土木工事をダム工事に置きかえていけばわかるのです。どうですか、やっぱりそういう現象が起こっても依然として工事は続けていくのですか。そうなれば
警察
が幾らやかましく言ったって、あるいは
ダンプ
、
ダンプ
と言ってみたところが、これは解決つきませんよ、どうですか。
古賀雷四郎
54
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 私、ちょっと
先生
の質問の趣旨がよくわかりませんけれども……。
柳田桃太郎
55
○
柳田桃太郎
君 議事進行について……。ちょっと発言させてください。ちょっと速記をストップさせてください。
松澤兼人
56
○
委員長
(
松澤兼人
君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
松澤兼人
57
○
委員長
(
松澤兼人
君) 速記をつけて。
大倉精一
58
○大倉精一君 いま何か向こうのほうから
答弁
してもらったようですが、どうも、きょうは局長、これは質問と
答弁
がすれ違うようであれば、あらためて大臣に来てもらって これは根本問題なんだ、これからも開発は急に進むでしょう、開発は。それがために
砂利
運搬等、あるいはまた、その他の付随したいろいろな現象によって生命の危険を感じ、あるいは生活の問題に波及するという、こういうことが出てまいりまするから、これはひとつ次回に、
委員長
、建設大臣をひとつ呼んでもらおう。それでなかったら、いまああいうお話がありましたけれども一そういう現象が起っておるのですよ。現に私は、実際それがほんとうであれば、特別の
措置
をするまでその工事待て、これができなければ、
公害
対策
委員会
だ何だと開いたって、何もなりませんよ。そうでしょう。それをとめさせることができますか、できませんか。それではあなた、これだけ聞いておきましょう。これはどこの権限ですか。この工事は非常に危険で民生安定に害があるから、特別の
措置
をするまでその工事は中止せいと言うのは、これはどこでやるのですか。
古賀雷四郎
59
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君)
砂利
採取と工事と直接つながりがあるかどうかよくわかりませんが、
砂利
採取は全体的の
砂利
資源としての採取をやっておるわけでございまして、まあ
砂利
にも河川の
砂利
もございますし…・−。
大倉精一
60
○大倉精一君 そういうことを言ってないです。
砂利
ばかり言ってないんだ。その工事を進めることによって非常に民生安定なり、あるいはその他に危害なり
公害
というものが発生している。これはこのままほうっておいてはいけない。だから特別
措置
をしなければならぬ。そうなると、
措置
をするまでその工事をストップさせなければいけない。それはどこでストップさせるか。どこの
役所
で、だれの権限でやるのか。
古賀雷四郎
61
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) それぞれ、たとえばダムが非常に
公害
を起こすとすれば、ダム工事のストップは
建設省
の
所管
事項としてやるわけでございます。
大倉精一
62
○大倉精一君 それを含めて大臣にお伺いしましょう。われわれは
公害
及び
交通対策特別委員会
をこうしてやっておりましても、現実に
公害
が起こっておる。その
公害
の起こった発生原因をストップさせることができなければ、何をやってもしょうがない。そうでしょう。きょうはこれ以上聞きません。大臣を呼んでもらってそれをやらなければ、この
特別委員会
というものは何にもならぬ。何にもならぬと言っては言い過ぎかもしれませんけれども、そういうことが非常に必要じゃないかと思います。それでは
委員長
、きょうはこの程度にしておきましょう。今度は建設大臣のほかにだれか知らぬけれども、
所管
大臣に来てもらって質問したいと思います。
奥村悦造
63
○奥村
悦造
君 河川局長にお尋ねいたしますが、河川のバラス採取は現在
禁止
されておる河川が多いわけです。したがいまして、バラスがないとなりますと、昔災害で決壊した場所、あるいは昔川の通っておったところ、そういう農地、あるいは宅地、あるいは畑地、これを発掘いたしましてバラスの採取をいたしております。このバラスの採取
方法
として、水でバラスを泥と分けまして、その水を河川に全部流す。下流の住民は非常に水がきたなくなるので使えないということで非常に困っております。また、こういう問題について、堤防の下を掘っておるというものに対して、河川災害予防上こういう問題に対して河川局はどういうような態度をとっておられるか。 それからもう
一つ
は、この取ったあとを埋めないで、そのままほうっててある個所がたくさんございます。こういうものに対して河川局は——河川敷き以外の、外側の私有地を掘っておる、現在のバラス採取はほとんどそのような形式になっておりますが、こういう問題に対して河川の
保護
上どういうようなお考えを持っておられるか、お尋ねします。
古賀雷四郎
64
○
政府委員
(
古賀雷四郎
君) 民地に——従前、河川が流れておったところには相当の
砂利
が保有されております。そういった
砂利
を最近採掘しておりますが、そういった採掘につきましてはそれぞれ
所管
の省におきまして採取のいろいろな手続
関係
が行なわれておると思いますが、それらの採取したものを水で洗いまして、河川に汚水を流すということは非常に河川としても困るわけでございまして、そのためにはそういう河川に流す場合の沈澱池、沈澱の装置等を設けまして、河川に良好な水を流してもらうように
措置
いたしております。先ごろ埼玉県の飯能の地先でさような事件がございましたが、これも沈澱池ができてないので、そのまま流したために、下流の飯能の用水、水道が困ったということがございました。これは、おか
砂利
の採取でございます。それらに処置いたしまして、ただいま
禁止
いたしております。 それから、なお、水を流す場合に堤防を掘る場合がございますが、これは従来から非常に簡単にやられた傾向もございます。それらの問題に関しましては洪水時の危険性も考えまして十分安全度を持つような構造を行政指導いたしておるつもりでございます。なお、さらに河川の中の掘さくあと地の整理につきましては、これは採取許可の条件の中に入っております。必ずあと地を埋めてやるということに河川の中はいたしております。まあ、その私有地が河川の付近地と申しますか、保全区域に入っておる場合には、河川管理者としてみずから処理できますが、保全区域以外のことにつきましてはなかなか河川法の
規制
が行き届きませんので、これらの問題につきましては、ただいまわれわれのほうとしましても通産省ともよく連絡をとっておるわけでございます。
松澤兼人
65
○
委員長
(
松澤兼人
君) 本日の
調査
はこの程度とし、これにて散会いたします。 午後三時五分散会