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説明員(
太田康二君) それでは
最初にまず
干ばつから申し上げたいと思います。
お
手元に「
昭和四十二年
干ばつ被害概況、省
災害対策本部、六月十九日現在」という
資料がお配りしてあると思いますが、御
承知のとおり、五月以降の
干ばつ被害は、関東を
中心といたしておりまして実は全国に及んでおります。
被害県は、お
手元にございます
資料でおわかりいただけますが、四十三県にわたっております。その
被害面積は、一番右の欄に載っておりますが、六月十九日現在で約二十四万ヘクタールということでございます。御
承知のとおり当初は
東北が
中心であったわけでございますが、
西日本等の
地域が、漸次
田植期に入るに従いまして逐次それらの
地域に
被害が拡大をいたしておるのでございまして、十九日現在で特に
被害面積の大きい県、一万ヘクタール以上というものを拾ってみますと、
茨城、
千葉、岐阜、三重、滋賀、兵庫、福岡、こういった県が、これは
県報告でございますが、一万ヘクタールをこえておる、こういうことになっておるわけでございます。これを見ていただきましても御了解いただけるわけでございますが、当初
被害が非常に大きかった
東北地方におきましては、五月二十八日以降の
降雨、それからいろいろな
対策、こういったものの
効果によりまして、現在
被害は非常に少なくなってきております。
そこで
被害の内容でございますが、これも一番右の欄にそれぞれ「
用水不足、
枯死寸前、
植付遅延」という形で載っておりますが、
植つけはいたしましたが
用水が不足しておるというものが約十四万六千ヘクタール、
植つけ後
用水が不足いたしまして
枯死寸前というものが一万一千五百二十一ヘクタール、それから
植つけの
遅延というものが約八方二千五百七十一ヘクタールと、こういうことになっておるわけでございます。
各県におきましては、
応急対策工事といたしまして
ポンプの
設置、これを約五万三千台動員をいたしております。このほか、先ほどの
先生方の
現地視察報告にもございましたように、
水路の掘
さくあるいは
浅井戸の掘
さく、
河川の瀬がえ等の
工事を
実施中でございます。あるいはまた
稲苗の
老化防止、苗しろの再仕立て、
予備苗の
確保等の
水稲の
栽培方法についての
指導も行なっておるのでございます。こういった
対策によりまして、ここにも書いてあるわけでございますが、県内において
ダムの
放流をいたしましたとか、あるいは
水路の掘
さくでございますが、これが約百八万九千メートルいままでやっております。それから
井戸の掘
さくが約一万九千カ所、
河川の瀬がえが約三千カ所、
揚水機の
設置は、
地方農政局の持っております
ポンプの貸し出し二百十八台等を含めまして、先ほど申し上げましたように五万三千台、こういった
対策によりまして
救済したものがちょうどその表のまん中にあるわけでございますが、約二十四万九千ヘクタール、こういうことになっておるのでございます。なお、それ以外のものにつきましても、
対策工事をさらに今後強化する、あるいは
隣接地の苗を補給する、あるいは苗しろの再仕立てを行なう、こういうことによりまして、われわれは約十五万一千ヘクタール
程度が、今後
救済可能になるであろうというふうに見ておりまして、これに必要な
対策を講ずることにいたしておるのでございます。以上が六月十九日現在における
干ばつの
被害概況でございます。
それから二番目に
降ひょうの
関係でございますが、これも「
昭和四十二年五月以降の
降ひょうによる
農作物被害額、四十二年六月二十日現在」という表をお
手元にお配りしてございます。これは実は
県報告による
被害の
集計でございます。
まず
最初に宮城、
茨城、栃木、
埼玉という分がございますが、これは五月十四日に降った分でございます。これが、
関係県が四県で、
県報告では六億七千九百万、こういうことに相なっておりますが、最近
統計調査部の
被害がまとまりまして、
統計の
数字でいいますと、五億四千五百万、こういうことに相なっております。
それからその次に、一ページから二ページの中ほどよりもちょっと上のところまでまとめて
被害総計が四十一億というのが載っております。これは延べ二十九県、五月下旬から六月の上旬までに降りました分でございます。そこで、これも最近
統計調査部の、まだ最終的な
数字ではございませんが、一応の
集計がまとまりました。これによりますと、
県報告では四十一億九千七百万、こういうことになっておりますが、二十二億四千万、したがいましていままで判明したところによりましてもすでに二十七億八千五百万ぐらいの
被害が
ひょう害においてある、こういうことになるわけでございます。
それから六月中旬に、そこに書いてございます四県にさらに
ひょうが降っております。特に目立ちまして大きく出ておりますのは、六月十八日に降りました
長野県の分でございまして、
県報告によると十八億八千四百万、六月中旬の四県の分が、
県報告の
合計額で二十二億で、これら全体を
県報告を合わせますと七十億七千八百万という
数字になるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、いままでの
統計調査部の
数字で約二十七億八千五百万
程度の
被害が六月上旬までの分として一応
集計ができておる。なお、六月中旬の分につきましては、できる限り早く
統計調査部を督励して
数字の確定をいたしたいと、かように考えております。
それから一番
最後に、六月十六日に主として
小諸市及び
御代田町に降りました
集中豪雨による
被害でございます。これはお
手元にお配りしてございますが、この表の一番下の欄に便宜まとめてございます。「
ひょう害等による
被害、
農作物、施設」と書きまして十億一千六百万、これがいま申し上げました
小諸市並びに
御代田町の
集中豪雨による
被害でございます。これも、実は現在
県報告による
被害の把握しかできておりません。これによりますと、
集中豪雨によりまして
小諸市と
御代田町が
被害を受けたわけでございますが、
被害は
農作物はもちろんでございますが、さらに施設
災害もあるわけでございます。その内訳を申し上げますと、
農作物の
被害が主として
水稲それから蔬菜等を含めまして金額にいたしまして三億六千三百万、こういうことに相なっております。それから施設
災害でございますが、施設
災害で大きなものは農地が百九十四・二ヘクタール、それから農用施設が頭首工、
水路、道路、橋梁等を含めまして約四億八千万というような
被害が出ております。それ以外に共同利用施設あるいは個人施設、家畜等の
被害もございまして、これらを合わせますと、先ほどの施設
災害それから
農作物被害を含めまして
総計十億一千三百万、なおそれ以外に林道の
被害が二百六十万ほどあるようでございまして、
総計合わせまして先ほど申し上げましたように十億一千六百五十五万六千円、これが現在
県報告としてわれわれが掌握いたしておるものでございます。以上でございます。