○岩間正男君 これは職種に九つ出ていますよ。私さっき読んだので繰り返しませんけれども、製図補助職、これが四つある、二十八、二十九、三十、三十一。それから地形製図職、測地
計算職、測地技術職、地名専門職、地形製図職、これは時間の
関係からあとで何か資料で出してもらっていいんですが、人数、それから何を一体やっているのか。それからこれを見ますと、等級というのがあるのだが、これは何をあらわすのか。語学手当支給区分とあるのだが、何をあらわすのか。そして何よりも、米軍の中にいて、さらにまた日本の地図作製なんかと交渉がないのか、こういうような問題。こういう問題はこれは明らかにしてもらいたいと思うのです。それでどうなんです、一体。その問題は非常に私は安保条約そのものの正体を語っていると思う。安保条約では一応地位協定といったようなものをつくり、窓口をつくり、そして日米間のいろいろ協議すべき問題については、懸案についてはそこで相談をするのだということになっているけれども、しかしこれが一体どの程度行なわれているかという問題です。筒抜けじゃないですか。どんどんこれは網のようなものじゃないのですか。ざるのようなものじゃないですか。実際はこれは表面だけのことで、ここで行なわれているのは、もっともらしい表面的なことです。陰のほうではどんどんとこういうような規定にさえもこれは従わないところの日米の折衝というようなものがどんどん行なわれ、米軍の要求に応じていく。そういうことになったら、これは一体どうなるんです。実際
一つの法治国として、そして法の根拠に立ってこれは何でも進めていくというかっこうになっている。安保条約はさっき話したように、われわれが絶対にこのような安保条約の成立そのものから見ましもこれは反対をしている。しかし、あなたたちの立場からいえば、これによって日本の安全を守るのだという、そのめに日米共同して防衛に当たるのだ、こういうたたてまえだ。しかもこれは決して日本の主権というものを侵害するものではない、独立はこれによって失なわれるものではない、こういうことを絶えず主張しておりますけれども、実態はかくのごときものじゃないですか。表面に浮かんでいる合同
委員会の機構、日米協議
委員会があり、日米合同
委員会があり、そうしてこれをめぐるところの分科会がある。そうしてさらに合意書がある。そういうような規定は一応ありますけれども、これは都合のいいときには米軍はこれを使い、都合の悪いところではどんどんほかの条項でやっていく、ことに協定というのはいまだに生きているのだ。軍事顧問団がこれは日本に何人いるのです。こういう連中は暗黒で覆面をしているのです。車のナンバーをつけていないでしょう。外交官待遇を全部受けておるわけです。しかし公式のほかの外交官と違うところは、公式のそういう日本のいろいろの儀式とかなんとか、そういうところに顔を出す必要はない。こういう連中はいまどこを歩いているか。こういう連中は工場を歩き、防衛庁を歩き、それからいろいろの三自衛隊のところを歩き、そうして陰のほうでそういうことをやっている。こんなことに依存したら、安保そのものが無視されるという現状じゃないですか。私はやめいと言ったのはそれなんです。なるほど安保の機構は表面的にはある。しかしその背後にはばく大なやみがある。広大なやみがある。そのやみの中で処理されておるのがいまの姿です。これが安保条約の正体じゃないですか。これで法治国と言えますか、この裸の
状態で。この地図の問題というのは、はしなくもその一端をはっきり暴露したということになる。これは重大なんです。これに応じて、あくまでもこれは平和の、人民のための地図を作製するというなら、あすこの
人たちは抵抗すべきだ。私はこういうような問題について、平和憲法を持っている日本の立場から、当然あすこの
職員の
人たち、それから骨のある人もいるでしょう。また労働組合があって、これに絶えず反対運動をやっているわけです。しかし、なかなかそれに対して
相当頑強なこれは弾圧をやり、あるいは分裂支配をやり、いろいろの形でもってこれを圧迫しておる。その背後には
政府の力がある。そうしてそこに落とされておる。いつの間にかあなた——私は売国奴という名前では呼びませんよ。しかしそれに近いような、そういうような名前で言われるのが現状じゃないですか。そこに落とされていいのですか。こんな恥知らずなことでいいのですか。私はこのことを非常に大きな問題にしなければならぬと私は思います。
建設大臣どうですか。あなたの付属機関の一部でこういうようなことが行なわれておるのです。安保条約、合意、防衛体制のため、しかたないのだという抜けことばではだめです。こういうことを佐藤総理も同じようなことばで言った。防衛庁長官も言った。私は傍聴しておってふんまんにたえなかった。なぜ一体これに対して徹底的な対決をしないのか。日本の現実というものを明確にしなければならぬ。そういう体制の中で一翼をになわされているのですよ。こういうことを考えますと、私はこの地理院の問題は、
一つのいまの日米体制下における日本の暗黒をほんとうに私は典型的に示した
一つの
事例だと思う。単にこれだけではありません。こういう点では非常に独立の立場から、日本の自主の立場から私は憂えざるを得ないのです。だからこういう
質問をしているわけです。この点について十分に私は御検討いただきたいと思うのです。まあこれについて御答弁は要りません。しかし、非常に重大な問題ですからね。これは小さい問題じゃない。そういうようなことで片づけられる問題じゃありません。日本の
一つの恥辱、恥部が出ているわけです。この恥部を、こういうものがたくさん背後にあるのだということを現実に考えるときに、私はこのままにしておけない問題としてはっきり申し上げておきます。
最後に私は
会計検査院にお聞きしたい。
会計検査院としては、この二億五千二百万円のこの経理はどうなっているのですか。これはどういうふうにあなたたちこの問題をつかんでおられるのですか。