○
加瀬完君 それにしては、なり過ぎているわけでございますが、こまかいことは一応省きます。
人事面なんかにいたしましても、
監督官庁の課長あたりの指示がなければ、たとえば計画
関係あるいは
人事関係というものは、どうにも動かない。そこで
官庁の指示待ちという形の
運営が繰り返されて、それが非能率の原因を起こしているとも言われるわけでございます。そういう
意味で、
監督官庁がこのごろ激しく監督下の
公団や
法人に人を送っていくという例を一つ申し上げてみたいと思います。
中央
競馬会は、天下り
人事が多いというので、
昭和三十六年四月二十八日付で、組合と常務
理事との間で、次の覚え書きが交換をされました。
天下り
人事に関する覚書
1 向う二カ年間は、いわゆる天下り
人事により職員を採用しない。
2 右記期間中に、機構改革により外部から職員を採用しようとするときは、事前に貴組合と協議することとし、この協議が整った後の具体的協議において貴組合が天下り
人事と認めた者は職員として採用しない。
昭和36年4月28日
常務
理事 石川 武平
全競労
委員長 宮崎安太郎殿
と、こういう覚え書きが取りかわされているわけです。この覚え書きが取りかわされる問題になりましたのは、三十一年に一人、三十四年に一人、三十五年に二人の天下り
人事があったということで、こういう覚え書きが取りかわされました。ところが、三十六年の四月以降、三十七年には三人、それ以後には八人――個人名をあげるのは恐縮ですから役職だけを申し上げますと、三十七年に
大蔵省事務官、三十七年に農林省事務官、三十七年に農林省事務官、三十九年に農林省監督官、三十九年に同じく、四十年に同じく、四十年に農林省技官、四十年に農林省技官、四十一年に
大蔵省事務官、四十一年に農林省事務官、四十一年に農林省監督官、こういうように天下りは非常に激しくなっているわけです。特に
役員になりますと、天下り
人事はさらに顕著になりまして、
理事長清井正さんが農林事務次官、副
理事長の庄野五
一郎さんは水産庁
長官、常務
理事の山野富次郎さんが農林大臣秘書官、常務
理事の松垣好文さんが農林大臣官房参事官、
理事の金丸光富さんが農林省の競馬監督課長、
理事の図師繁光さんが農林省畜産局の監督、
理事の南波晶人さん、これは農林省の日高牧場の方ですね。阿部安文さんが農林技監、池内武夫さんが馬政局、今井富嘉士さん、これは農林技監、十人の
ポストの全部が農林省で占められているわけですね。これに――中央
競馬会なら中央
競馬会、
法人なら
法人に民間的な独自な
運営をしろ、能率をあげろといったって、あげられる体制にあるとお感じになりますか。これは副
長官に伺います。