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中村順造君 先ほど来、議論のあった点をここで私が確認するわけではないんですが、
民間人登用と天下り、
横すべりという議論がございましたが、これは私の
意見をいえば、
総裁、
理事長は、会社でいえば代表取締役社長ですが、こういう人とは同じ次元に立った議論をすべきじゃないという私は主張をしたんですよ。これは
大蔵大臣は、いま何か衆議院へ政治資金の問題で行っておるということですが、田中
大蔵大臣も同じようなことを言ったんですよ。ところが議論の結論は、たとえば
民間の代表取締役社長というものは、それなりにやはりその会社に対しては、いまの
理事長あるいは
総裁というものと違って、強いつながりがあるわけですよ。場合によっては、その会社に対して出資しておる。あるいは、その会社がどうかして左前になれば、借金をして回らなければならぬというような、別な任務を、
政府機関と違って持っているわけですよ。冒頭、私が申し上げたように、
政府機関である場合には、総額一兆四千億というふうな、膨大な予算を裏づけされた
機関の
運営ですから、これは
民間はとか何とかいう議論にならぬわけですよ。この点は総理も
認めておるわけですよ。
会議録を一々読み上げなくても、その中に「
中村さんが御
指摘のように、
政府の予算でやっておるじゃないか、あるいは財政投融資で特別のめんどうを見られているじゃないか、いわゆる資金を集めるというような苦労はよほど違う、こういう御
指摘は、そのまま当たっておると思います。」、総理も
認めておるわけですよ。これは
大蔵大臣に、次官から、かってなことをしゃべって逃げたけれども違うんだということを、あとからよく言っておいてください。
それから、
加瀬委員の議論と重複するかもしれませんが、これはあらためて明確にしておきたいと思いますが、先ほど議論のありました在
任期間の問題です。これはいま
官房副
長官から
お話がありましたが、これについても
政府は、特殊な場合である、かような立場から非常に長く同一の仕事に勤務することはなるべく避けたい。これはたまたま、いま一致しておりますが、四年の
任期の場合は二期がもう限度だ。けれども
加瀬委員の
内容の
指摘によると、十年以上も在任しておるというふうで
——これは二年前に言ったことなんですよ。それが今日も、十年以上在任しておる者がいるというのは、これは一体、
政府は何をしておるかということですよ。いやしくも総理
大臣が国会の場を通じて約束したことが、いまもって末端では実施されておらないということは、いかに
政府が怠慢であるかということです。これは
指摘をしておきます。
それから、問題になった
給与の問題、退職金の問題、総理のことばをそのまま言えば、「私は、ただいままでの人選等が一部からごらんになりまして非常に片寄っている、かような非難がないように今後とも一そう気をつけてまいりたい。ことに御
指摘がありましたように、ばく大もない退職金をもらって、そうして退官していく、こういうことも、これはいかがかと思います。」、こういうことを言っておるわけですよ。これも二年前の議論なんですよ。いま二年を経過した今日、この五千万の退職金なんて、想像もつかないのです、私は。現実に、労働者は十年つとめて、十カ月分の退職金しかもらえないわけですよ。しかも、いま百分の七十五ということになると、どうなりますか。十年つとめて約八年分の退職金をもらうわけです。国鉄
総裁の話がさっきから出ましたが、国鉄
総裁は監査
委員長をやめるとき、私は詳しい数字を持っておりますが、大体一千四百万円からの金をもらっているわけです。また国鉄
総裁に就任して二期やるのです、八年です。二千万以上の金をもらう。現に十河
総裁は二千百万という金をもらっているというのです。労働者としては夢にも見ることのできない退職金を平気でもらっているのですよ。そういう議論もいたしましたが、これも総理は、ばく大もない退職金をもらって退官するということはいかがかと
——まあ結果的には昨年は、
公団、
公社というものが新設されなかったが、また、ことしはそういうことがされようとしておりますが、いわば、いろいろなことが
内容的にはあります。しかし、きょう
加瀬委員が非常に微に入り細にわたって、具体的な事実をあげて
指摘をされました。私はここで、重複するから、そういうことは申しませんが、要するに姿勢の問題として、二年前に総理
大臣が約束をしたことが
——聞いておりますと、
内容的にですよ、いまもって
一つもそのことが実施をされておらない。たまたま冒頭に
お話がありましたように、今度は
官房長官を中心にしてこれらの問題を、さらに
行政管理庁長官が中心になって
——一部では体を張ってでも抵抗するという
大臣の首のすげかえが、できるかできないか知りませんけれども、そういう重大な決意をもってこれに当たられるというから、私は非常に期待をしているわけですがね。また失望するというようなことになりますと、どうしてもやはり今度、当初約束された総理に出てもらう機会を私は求めておきたいと思うのですよ。それで
官房副
長官なり
行政管理庁長官は、いま私が申し上げたようなことについて、どういう考え方を持っておられるのか。二年間も放置されて、いまもって
内容はますます悪くなる。そうしてまた、
公社、
公団なんというものをつくろうという。
基本的に全く私は納得できないのです。これに対する考え方をひとつ言ってください、私もこれ以上質問しませんから、
基本的な問題について。