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木村美智男君 何というか、たとえば人口二十七、八万といったら、そんないなかみたいじゃない、やはりある程度いわゆる中小都市ですね、そこら辺のところで少なくとも三台くらいの法人の新免を許可している、そういう事実があるのですがね、そんなことは何か常識的にちょっと理解できぬのですがね。これは別に地域をどこどことあげないけれども、ただ、それは結果として判断をすると、実は問題なのはそれが純然たる法人
タクシーとしてそこが経営をしていく、将来にわたってやっていくということになっておれば問題はないような気もするのですが、そうじゃなくて大きな法人
タクシーがなかなか増車を認めてもらえない、だから、増車を認めてもらえないので系列の会社をつくって、そうして増車手段に使ったと見られるような実は許認可の事実があるのだから、それがはたしてそうであるかどうかというやつはもう少し日時を見てみないと断定はできませんよ、しかし、地方には往々にしていま私が申し上げているようなこと、これも具体的に名前はあげませんが、実はそういう
関係が歴然としたのが出てきているんですよ。私はこういうことを考えてみると、どうもいま言ったところに問題があると思う。つまり許認可の場合、現地の
局長がそれぞれのところでいわばまちまちに内規みたいなものでやっていると、こう言うのだけれども、それを中央がちっともつかんでいない。やはりこれはこの際各
陸運局から全部それをとって見て、そうして一わたりこれは検討してみる必要があると思う。そうして大体九つといったって
東京、大阪、名古屋といったような大都市と、それ以外のところにおける都市の場合、交通の多少
需要のあるところというような三段階に分ける、地方は地方なりのやはり基準を示して、そうして
陸運局長がAという人間からBにかわろうがCにかわろうが、大体そこの
陸運局の許認可基準というものはそういう一つのものさしによってやられているということが、これをつくることが今日私がこの前から言っている陸運
行政というものの少し姿勢をただすという
意味での大事なことに
関係していると思うので、そうでないもんだからこの前の
局長さんはたいへん理解があるとか、今度は少しきびしいとか、今度のはおかしいとか、そういう話がいやになるほど出てくるわけです。これは人間の六感というのはやはりあれなんで、新潟の
局長自身もどうこうなんというふうに、陸運事務所自身をどうこうとは思ってなかったのですが、新潟の地域の中のあるところにおける許認可問題を実は多少聞いたときに、これはどうもあやしいなと思ったら実はこの間新潟では汚職問題ができたでしょう。だから、ちょっとあぶないと思ったからこの前の前の
委員会のときに多少陸運
行政の
関係では姿勢をたださなければいけませんよというような話を私申し上げた。だけれども、そんなことをこういうところで何か演説をぶつことが大事なんじゃないのですね。問題はそういうことをなくさせることが大事だ。そのために私はこれは多少まだ研究不足だとは思うけれども、いま聞いてみるとどうも許認可の問題で、ものさしがないというどころか、これはやはり重大な欠陥だ。それは各地方のというか、その担当者の恣意的な決定がものをいっていくということ、それじゃいかぬ。やはり
運輸省自体が統一的な認可の基準というか標準というか、そこら辺はやはり大まかに大都市と中小とその他くらいに分けて、それを一つのものさしとしてつくっておいて、なお特殊な
事情について一々中央がにぎるわけにはいかぬからこれは現地の
局長の判断にまかせるというようにしていかないと、全体を現地にまかせるのだ、札幌は札幌で好きなようにやらせる、仙台は仙台の
事情でもってやるのだ、こういうばらばらな状態になっているからいろいろ問題が起こってくる。そうでないと、ぼくらこの間まで陸運
行政一元化ということで
運輸省の
自動車行政一本化を一生懸命守ってきたけれども、これから態度を変えるかもしれんよ。
ほんとうだ。いろいろ言ってみたが、言ったところがちっとも実行していかないというなら、大体
行政一本化なんという、
運輸行政の一本化なんということはサボタージュすることを助けてやっているようなもんだから、私はそう思うから、
ほんとうの気持ちで。だからそういうことにならないように実はしてもらいたいと思うので、いまの問題はどこまでできるかは別ですよ、やった結果、おまえやらなかったとおこりゃせぬ、これまで努力したけれども、こういう問題点があるのだと言われれば、なるほどそうかとぼくは了解しますよ。それを、ちっともやってないから、抽象論で、そんなことはありません、姿勢を正しています、正していたのになぜそれでは新潟は汚職問題が出たのかと、こう言われたら終わりでしょう。だから、やはり具体的にこういう問題を提起したら、それを検討して、そしてこういう問題点があって実はできなかったとか、不十分だけれどもこの程度の基準をつくりましたとか、こういうことにしてもらわないと、二回も三回も同じことを言っていればたいていいやになっちゃうから、じゃあ、まあ
運輸行政の一元化というやつは根本から考え直さなきゃならない、こういうことにもなってくるわけだ。そうでなくたって陸運事務所の
関係の問題については、それは自治省
関係、そちらのほうからうるさく言ってきていますよ。しかし、
運輸委員会の先輩の皆さんがそれが正しいと言うから私も一応そのほうに向いていますよ。しかし、向いていますけれども、こういう具体的な問題を言っていって、それがあまり一元化でみんなそうなっているからといって、そこにあぐらをかいているならば、この問題は根本的に異論を出していかなきゃならぬと思うので、別におどかしでも何でもない。そこら辺についてどう考えるのか。これはひとつ、ここはいまの許認可という
関係を言っているんじゃなしに、もう少し
運輸行政全体のあり方として、もっとやはり下の
事情をつかんで、そしてチェックをしながらやはりやっていく態度というものがどうしても必要な気がするので、
大臣の所見も少し聞かしてもらいたい。