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帆足分科員 茶番劇でなければ、別な
ことばを教えましょうか。落語家、浪花節家、都々逸家、そういう
ことばです。
厚生大臣は、茶番劇ということは言いにくいことはよくわかります。つらい気持ちはよく察します。それで、どうか
あと人道の仕事は人道の仕事として急いでいただくように、
厚生大臣に切にお願い申し上げる次第であります。
こういうことのために時間がとられましたから、だからといって私は、持ち時間をずっと延ばしてくださいとは言いませんが、項目だけ並べてお許しを願います。
急いで申し上げますが、身体障害者の全国の数を聞きました。私は驚きました。そして、それに対する対策の手おくれはまた実に驚くべきものでございます。精神薄弱児の数を聞いて、さらに私は驚きを大きくして、もう外務
委員などでおるのが恥ずかしいくらいの思いで、もう平和でさえあれば早く社労
委員に移していただきたいという気持ちになりました。その全国の数、東京の数及びこれの
教育機関、収容機関の数、残されて放置されております方々の数、それをひとつお知らせ願います。
それから第二。身体障害者雇用促進法によりまして、どこの会社も一定率の身体障害者を雇う義務を生じましたことは御同慶の至りです。そこで私は、
文部省と
厚生省は現在の率の三倍を、官庁及び公社、地方行政機関等は現在の雇用率の二倍を強制する必要があると思います。営利機関に多くの率を強要することは、それは不可能です。しかし、官庁ならばそれは可能ですから、官庁、公社等は現在の率の二倍を、それから
厚生省と
文部省はその三倍を雇用していただきたい。
厚生省へ行くと、至るところに口のきけない人、目の見えない人、足の悪い人で充満しておる、その人たちを適材適所にお使いになっている、こういうふうであってこそ、
厚生省の名に値するものと思います。このことはいま御即答していただくことは無理でしょう。まじめに研究していただくことを
厚生大臣にお願いいたします。
先ほどの帰国問題の善後策が円滑に公正にいき、また、この問題に対して御実績をお立てになったならば、
厚生大臣の名は不朽のものとして残り、わが母校六高の名誉として残るであろうことは、これは間違いありません。
それからその次。救急病院の
現状は実に惨たんたるものです。私の
子供が自動車にひかれましたときの例を先日申し上げました。とにかく、一刻を争うときに、血圧をはかろうともしないのです。また、ある私の友達は、留守中に奥さんが脳溢血で倒れまして、三時間後に八百屋の小僧さんが発見して救急病院に送りました。二人でかけつけてみますと、ベッドの上からころがり落ちております。
家庭のベッドと違って、病院のベッドは高さが高いものですから、それこそ致命傷というべきものでしょう。これが私どもが救急病院で経験した
二つのことです。その救急病院は
設備も荒廃し貧乏で、アルバイト
学生がいて、人の心も荒廃しているかのごとくに見えまして、院長さんはほとんど一日どこか花見に行っているということでございました。
一つあることは十あるということわざのように、救急病院について至急監査し、そうして、救急病院は夜も寝られない仕事ですから、看護婦さんへの手当とかお
医者さんへの手当とか、どんな欠陥があるか、私はこの次にお尋ねしますから、十分御
検討のほどをお願いいたします。
投書欄にもしばしば出ておりますが、こういうことを強く
指摘して皆さんの御注意を促し、改善しなければ国会議員というものの用はなさないのでございますから、どうかその点をよろしく御
検討願います。
それから、ガンの研究に対しまして、「国際情報」を見ますと、ガン・ウイルス説がいよいよ強くなってまいりました。物理学、量子学、電子工学等の見地からガンに対する対策も進められておりますから、単に治療の面だけでなくて、電子工学等の
立場から、また量子学の
立場等からもガンの
検討をしていただく。そういう系統の学者にも少し補助を与えていただきたいということを申し上げておきます。
それから、国際赤十字に対する先ほどの帰国協力の問題は事前了解を得たかどうか。これは政府を責める
意味でなくて、私は、ほとんど一月に一ぺんくらい会っておりますから、政府がそれだけの礼節を尽しておるかどうか、念のために伺っておきませんと、向こうから聞かれましたときに、政府に恥をかかす結果になりますから、それをお答え願います。
東京における
児童の事故死の数を先日文部
大臣に伺いました。五歳から九歳までの疫痢、乳児肺炎等を征服したわれわれですが、四五%、死因の中の最高の率になっております。いまやお
医者さんは何のためにあるか。母たるものは、
子供を事故死のために殺さないように気をつけなければならぬという
状況になっております。これに対して
文部省の注意も十分でなく、
厚生省の御努力も十分に徹底しておらず、いわんや、大蔵省においては、
厚生省を一番ばかにしておって、そして通産省ばかりひいきしているのが大蔵省でありますから、主計官殿参りましたか、私はまず大蔵省の
厚生省係の主計官殿の体温をはかって、三十六度七、八分に達しているかどうか、それをはかってから聞いていただくほうが適当でないかという思いすらするのであります。三十八度では高過ぎます。三十五度ぐらいの御体温ではあるまいかと心配いたします。いや、体温は普通であるけれども、力が足りないということならば、スタミナの不足ということでございましょう。
そこで、最後に、薬の広告費の割合は薬に対して典型的に何割ぐらいになっておるかお尋ねしたい。私がイギリスに参りましてビタミンの広告を見ますと、これは
医者の指導を得て、足らないというときに飲めばいいが、通常ならば普通の食べものに十分入っている、適時に飲まないと、かえって骨をもろくしたり余病が併発するから、ビタミンの使用はお
医者さんに
相談すること、こう書いてあります。しかるに、わが国では、この前も申し上げましたが、悲劇ハムレットの演劇の最中に「ぐぐっと元気」、「ぐぐっと元気」というような薬がありますが、そういうような種類の広告のしかたを許している
厚生省というものは、一体どういう大脳皮質の持ち主であろうか。薬の広告、すべての広告は啓豪的役割りを果たすべきものであって、「ぐぐっと元気」で薬を飲ませるようなやり方は、私はまっぴらごめんこうむりたいと思います。
厚生省はこの問題に対してどうお
考えですか。また、薬九層倍と申しまして、誇大広告があまりにも多過ぎると思います。薬の広告は、
人間の衛生の進歩と歩調を合わせて啓蒙し指導する役割りを持ってしかるべきであると思います。したがいまして、最近の化学療法の進歩によりまして、平均寿命が女子は七十三歳にもなり、われら罪深き男性も六十八歳ぐらいにまで平均寿命がなったのですから、むしろ薬の進歩と科学者の努力とお
医者さんの労をねぎらう日、健康を祝する祝日、そのほうが紀元節で、雲にそびゆる高千穂のというような荒唐無稽な、落下傘がそのころなかったから、ニニギノミコトも天からおりたのではこっぱみじんになるでしょうが、そういう日よりも、お
医者さんに感謝し、互いに健康をことほぐ日、私はそういう日が一日あったらよかったものであると思わざるを得ません。そこで、薬の広告について、これは新聞も薬に弱いし、ラジオも弱いですし、議会で声を大にして言う以外に方法はないでしょう。私がこういう御質問を申し上げたところで、ちょっとこれは新聞も取り上げにくいと思うのです。したがいまして、薬の広告費というものは一体どういう割合になっておるか。それに対して
厚生省当局はどうようにこの問題を今後改善し指導していこうとしておるか。最後にこれを伺いたいと思います。
以上をもって、時間をはるかに超過いたしましたからもう申し上げません。お許しを願いまして、御答弁を願います。