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降矢政府委員 立ち会い演説会につきましては、ただいま御
指摘のような演説会を、いわば妨害をするというと語弊がありますけれ
ども、こういう意図的な行動に出るようなケースも従来しばしばございました。これは
選挙管理委員会といたしまして、御案内のとおり、各党とも打ち合わせをし、また
選挙民一般にも、
立ち会い演説会の趣旨の徹底につとめているわけでございますが、なお一そう私たちとしては、今回の総
選挙を前にいたしまして、さらにこの趣旨を徹底した次第でございます。
またテレビの活用の点でございますが、今回の総
選挙の
反省といたしまして、茶の間に演説が入っていくということをもう少し
考えるべきではないか。また反面、御案内のとおり
立ち会い演説会に参加される
選挙民の数というものは、有権者の幾らにもならないわけでございます。したがいまして、われわれといたしましても、あるいは
選挙管
委員会といたしましても、何かそういうものをテレビを通して入ることを
考えるべきではなかろうかという検討を始めております。この問題は、
選挙制度審議会の
選挙運動を審議しておる
委員会のほうにも毎々提示いたしまして、昨日実はテレビの民間及びNHKのそれぞれの
方々の御意見もお聞きいたすような機会を持ったわけでございます。先生御案内のとおり、
山梨とか、信越とか、あるいは鳥取とかという、いわば放送のエリアがその県一円に及ぶようなところにおきましては、報道として自主編成権に基づいてやっておるところもあるわけでございますが、それを全体として
考える場合には、特に関東及び大阪地区を中心にいたしまして、このエリアが一円をおおっておる
関係と、また
候補者の数がきわめて多いという
関係におきまして、きのうも編成技術上非常に困難がありはせぬかということと、もう
一つは
選挙におきます一番大事な問題として、
候補者各人にとりまして公平であり、また平等でなければならないわけでございますが、この点をいま特に、関東、近畿を中心にして非常にたくさんの
候補者が出る場合におきまして、どういうふうにこれを処置していくかという問題につきましては、なお技術的に
相当、テレビを担当する当局といたしましても今後検討しなければいかぬ。しかし、きのうの御意見でも、前向きに検討をしてまいりたい、こういうお話がございました。
また、
立ち会い演説会とは別に、政党の政策普及という
意味で、いわば政党の
立ち会い演説会というと語弊がありますけれ
ども、そういうしかけで
選挙民に政策を訴える、そのようなものをテレビなどを通してもう少しやれぬか、こういう
考え方もきのう提示されまして、これは政党をどうするかという問題はございますけれ
ども、どの範囲にするかという問題はありますが、技術的には
立ち会い演説会をこなすよりもかなり楽だというお話がございました。われわれとしても、できるだけ前向きに検討を進めておるところでございます。