○沖本
委員 その点につきましては、いろいろな海外からの諸問題に対して、十分この入国管理法ですべてのものをまかない得るようなりっぱな法律をつくっていただきたい。そして万国博等で盛んに入ってくるようになるわけですから、外国に比して日本もりっぱなものがある、こういう
段階にぜひとも一日も早く持っていっていただきたいわけです。
しかし、それより前に、今度は管理業務の
内容についていろいろな点を指摘して申し上げたいわけですが、あまり時間もございませんので早く御
質問したいと思いますが、この前の
委員会で御
質問したときに、入管の職員は全国で千五百三十三名、これだけしかいない、こういうお
答えであり、このときの審査官が、私が羽田に行って実際に見せていただいた点では英語しか話せないのです。事情をいろいろ伺いますとフランス語を話すのが一人いらっしゃる。それもむずかしくなってくるとできない、こういうお
答えなんです。そのほかの語学になるとさっぱりだという点を聞いたわけですが、その点について
委員会で御
質問しますと、日米会話学院に派遣しておるということなんですが、
現地で伺いますと人数の点に非常に無理があるので一名か二名しかやれない、こういうお話なんです。そのときのお
答えの中に「朝鮮語は、港だけでなくて、事務所におけるいわゆる資格審査の
段階においても、あるいはまた強制退去の移送還の
関係にいたしましても必要でございますので、
警察大学のほうにもごやっかいになったり、管区
警察局にごやっかいになりまして、できるだけ機会を見ては教育するようにしております。」こういうお
答えだったのですが、この詳しいお
答えからいたしますと、韓国
関係あるいは朝鮮
関係だけの入国管理だけに主体が置かれているんじゃないか、こう
考えざるを得ないのですが、そのほかのことはちょっとなおざりである。ところが実際に伺いますと、羽田の審査官の方は六年から十年のベテランであるという点なんです。その点についても御
質問しますと、いろいろなところを回して、実際に訓練して十分な人をそこに向けておるということをおっしゃっておったわけでございますが、現在の羽田だけを対象にして
考えますと、羽田へ入る外国人の方々は、行って伺いますと、ことしの一番ひまなときが
東京オリンピックのときの一番多かったときよりもまだ多いという
状況下にあるというお
答えなんです。そうしますと万国博覧会まであと三年です。千日ということがこの間いわれたわけですけれ
ども、それを待たずに、また成田に飛行場ができ上がるのを待たずにジャンボジェットが入ってくる。そうすると四百人の人が一ぺんにおりてくるというわけです。それで六年から十年の資格を持った人
たちがこれに当たっておるわけですけれ
ども、現在でさえ人員が凍結されてなかなか思うにまかせない。そうすると、
現地でも言っておりましたけれ
ども、ことし高校生を募集して訓練しても間に合うか間に合わぬかわからないということなんです。これは大問題だと思うのです。この前のもう一つ前の
委員会では、来年度の予算においては十分のことを
考えてやっていくつもりだという大臣のお
答えでございましたのですが、いま申し上げました事態を根本にし、語学の問題、資格の問題、あるいは人員の問題を、どうやって解決なさるのでしょうか。
また、伊丹なんかを聞きますと、いま十七人です。万国博になると羽田へおりてきたり、板付へおりてくるようなことはないわけです。直接向こうへ来るわけです。それももう三年後であるということになりますと、どうやって養成なさって需要をまかなえるかということになってくると、たいへんなことが起きて、日本自体が外国に恥ずかしい思いをしなければならないということになってくると思うのです。
また、もう一つ大臣に聞いていただきたいのは、羽田の所長さんがまだ伊丹を見たことがないとおっしゃっています。それから入管の審査官の方が、まだ外国の飛行機に乗ったことがないと言うのです。実際に飛行機に乗ってみて、香港なら香港、近いところから実際の入管手続を
自分自身で体験なさったら
——船に乗っていってやった者は一部分いらっしゃるということなんですが、まだ一人か二人しか経験者がない。これはたいへんなことだと思うのですが、大臣どうなさいますか。