○八塚政府委員 全体としては、ただいま申し上げましたように、現在のいろいろな
データを使いまして、五十一年度約二倍ないし二・二倍というふうに
見通しておるわけでございますが、やはり、御指摘がありましたように、そういう
データは、いずれにいたしましても過去の実績あるいは現在の諸指標からやることでございますから、今後十年そのままほうっておくというわけにはいかないと思っておりまして、今後四年ないし五年たちましたらもう一ぺん計算をし直してみたいというふうには
考えております。いずれにいたしましても、現在の
段階では私
どもといたしましては最も良心的な計数であろうというふうに
考えております。
それに対しまして、ただいま生産はどういうふうに持っていくかというお話でございます。全体といたしましてこういうことでございますが、たとえば
ミカンについて申し上げますと、五十一年度の需要量は、ただいま全部の平均が二倍ないし二・二倍と申しましたが、
ミカンにつきましては、私
どもの計算では二・七倍ないし三倍という伸びを予想いたしておるのでございます。それにいたしましても、現在の
ミカンの植栽の勢いというのは、ここ数年、年々約一万ヘクタールということになっておるわけでございます。この勢いが今後とも続くといたしますと、明らかに五十一年の需要量をオーバーする。のみならず、永年作物でございますから、その後もますますオーバーをしていって、ギャップが深まるということになるのではないか。したがいまして、私
どもといたしましては、現在の年々一万ヘクタール
程度の植栽を、今後五年間は約六千ヘクタール、六割にダウンをさせる必要がある。さらに、その先五年間は三千ヘクタール
程度に植栽を押えていく必要があるのではないだろうか。そういたしますと、もちろん、たとえば五年ないし七年先の植栽は十年先の供給量にはならないわけでございますけれ
ども、そういうことをずっと計算いたしますと、大体そういう点で十年先ないしはその後の需給の関係はバランスをするのではないか。そこで、問題は、とにかく供給割り当てのようなものがあるわけでございませんから、どういう具体的な手段でそういう植栽を押えていくのだ、あるいは調整していくのだという問題があるわけでございますが、端的に申しますならば、これを命令的にどうこうということはできないし、やれないことだというふうに存じておりますが、やはり、
果樹振興法に基づきまして、今年各府県でそういう各府県の植栽あるいは生産の目標というものをつくっていただく、それからそれに基づいたいろいろな具体的な施策を今後充実さしていくというふうに考ております。そういう各府県ごとの生産の目標、植栽の目標等を順次おろしていって、いわば生産者の方の
一つのガイドポストあるいは植栽の指標というようなものにして、指導でもってそういう植栽の調整をやっていこうというふうに
考えておるのでございます。