○角屋
委員 いまの御
答弁で、任意共済については、なるべく早い
機会に一元化の
方向を考えたい、漁船保険の問題は、検討
素材としては考えてもらわなければなりませんけれ
ども、いま一元化という前提に立ってということについてはまだ
答弁として踏み切れない、こういうことであろうかと思います。
第二点は赤字問題であります。これは同僚
委員からも
お話がございましたし、与党のほうからも御
質問が出ておりました。また、
参考人招致の際にも、漁済連の
関係の代表として伊藤さんのほうからも、数点の要望の中で、特に重要な項目の
一つとして赤字問題の処理が出ておりました。私はこの問題についてあまり多くのことを申し上げる必要はないと思う。本
委員会でも十分論議された問題であります。同時に、この点については、仮谷さんと私が修正案の話をしましたときにも、御
承知の百九十五条の三項というのは、特に私の注文でこの条文を新しく新設をしたわけです。つまり、共済、再共済、これはできることになるけれ
ども、国の保険事業の一本の柱が欠けて出発をする、そういうことで、災害の態様いかんによっては
相当な赤字が出る
可能性がある、そういう場合に
漁業共済基金もあるけれ
ども、しかし、それは借金で借りるだけであって、赤字としては依然として残っている、利子も支払わなければならぬということであろうから、やはり三本柱のきっちりした
体制に至るまでにできる赤字については、支障の起こらないためには、百九十五条の三項のところで、「国は、前二項の
規定による補助のほか、
漁業共済
団体が行なう事業の円滑な運営に支障を生じないよう適切な措置を講ずることに努めなければならない。」、
法律に書くとこういうことなんですけれ
ども、この特に加えました
意味は、三本の柱のできるまでに赤字の出る部分については、この条項で処理できる道を立法的に開いていこうという私自身の強い
気持ちもあったわけです。同時に、先ほ
ども附帯決議について蛇足でございましたけれ
ども、若干触れたのは、今日までの
段階で、誠意を持ってやってきた部面も
相当ありますけれ
ども、残っておる部面が
相当ある。その中の第六項のところで、「国の保険事業が
実施されるまでの間において
漁業共済
団体の共済金の支払及び
漁業共済基金の貸付金に不足を生じたときは、国の財政で措置すること。」、文章上は措置という形で書いてありますけれ
ども、とにかくこの
意味は、いずれにしても、三本の柱を二本で運営していくということは、両三年にしろ一両年にしろ、国が保険事業を
実施するまでに赤字を生ずるものを、附帯決議でも、立法的にも、きちっとしていこうという
気持ちであったわけです。そういう経過の問題もございますし、同時に、これは
参考人の意見でも出ておりましたし、同僚
委員の意見の中でも出ておりましたが、いよいよこれから三本柱が出発をするときに、
漁業共済
団体が五億二千万という借金を背負って出発をしている。これは保険理論からするならば、
相当長期の中ではカバーされていくだろう、そういう設計をするものだということですが、そういう設計のたてまえとしては全面的に否定することは困難かと思いますけれ
ども、しかし、これから加入の件数も必ずしも十分でない、地域的にも普遍的でない、これから三本柱になった
機会に大いに本格的にやっていこうというときに、負った荷物が重過ぎるということではどうか。しかも、この
漁業共済基金からの利子だけでも、たしか八百五十万くらいの利子になると思います。これは事業部門でなしに管理部門からこれを出しておる。この利子分もどうするかという問題も、もちろんわれわれ含めて考えておるわけですけれ
ども、いずれにしても、そういう負った荷物の重さで、これから積極的に普及の
拡大、
体制整備ということをやろうとする、そこにつまずきを生じてはいかぬ、こういう老婆心、親心もありまして、しかも、国会の法制定の経緯等から見まして、私の率直な
気持ちから言えば、単年度で五億二千万ずばり処理するということはあるいは御無理かもしれぬ、しかし、少なくとも二年ぐらいの間にこれを処理してしまうということだけは、最低限誠意を持って考えてはどうかというふうに思っているわけです。これは予算
関係の問題でありますから、一挙に単年度で処理できればけっこうでありますけれ
ども、二年にまたがることがあるかもしれぬ。これは、全水共の赤字の問題も、一挙にはいかなくても、これは清算の問題もありましたけれ
ども、両年にまたがったという経緯もございます。そういうことは考えていいだろう、
現実に母体の
漁業共済
団体も存在しておるわけですから、これは考えていいだろう。赤字問題については、従来の
水産庁長官の
答弁は、これは長期に見て、どうしても処理をしなければならぬということになれば考えたいという、息の長い
答弁のニュアンスが
相当強かったように思う。私
どもはそれでは了承できない。これは法制定の経過並びに今日までの
お話ししましたような
立場から見ても、それではちょっと了承できない。すみやかな
機会にこれを処理するということでぜひ考えてもらいたい。われわれは、
漁業者、
漁業団体の諸君が心から喜ぶようなことは、無理でない限りは聞いてやるというのがわれわれの政治の
立場だろうと思う。そういう
意味から言っても、これについては、負った子の荷物の重さをなるべく除いてりっぱな
体制に
整備してもらいたいという
気持ちから言ってもそう思うのです。その点はどうでしょう。