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大出委員 最近でも、罰金なんかの場合に、もしお払いにならなければ一日二百円の割合でおいでいただきます、そういうことを言ってくる場合がありますね。私は、これは諸外国の例からいきますと、確かにハーフウエイハウスの制度あるいは部外通勤の制度
——これは中間的な
一つの制度だと思いますけれ
ども、だとか、あるいは特に報酬の賃金制などというものはほうぼうで検討されていたりしますね。ですから、そういう意味では、刑法の改正を待たないでも、何としてもこれは改正の方向に持っていくべきだろう、こう思うわけです。
そこで、私の近くの、さっき申し上げたところなどは、行くというと、くつだとか、あるいはそこで作業をしているいろんな品物のできたものが並んでおる。非常にこれは安い、安過ぎる。しかも半額以下ですね、私の経験では。ところが、所長さんいわく、何とか、
先生、印刷でもすることがあったらひとつ持ってきてくれぬですか、とこう言う。まさか、どうも刑務所の所長が注文を取って歩くわけにもいかぬというわけですね。私の
関係の議員の
方々が、そういうことで何人か、何とか報告などというものを頼んだりしております。たいへんこれまたりっぱにできるし安い。だから私は、これはそんなに安く売らなければならぬ筋合いかという疑問を持つわけですね。これは具体的な例ですけれ
ども、あれだけりっぱにでき上がっているものを、私自身が
考えてみて、こんなに安くしなくたって、
事情が明らかであればだれでも買う人は買うんじゃないか、してみれば、
そこらのところまで皆さんのほうできめこまかく
考えていただければ、まさに報酬の賃金制などということだって
考えられなくはない、こう私は思うわけです。それから、やはり職業訓練という意味での、つまり社会復帰へのための力の入れ方がもう少しあろうという気がしてならぬわけです。それから、その犯罪なら犯罪の性格にはいろいろあります。そうすると、どこから
考えても、その人がそれほどの拘束をしなくても、まかり間違ってどうなるということはあり得ないと
考えられる
方々もたくさんある。ところが、一律に、まさに同じように、現在きめられている手続に従って
処置がとられていく。ずいぶんこれは不合理な面を感ずるわけですね。そういう意味で申し上げればたくさんありますが、時間がかかりますので簡単に申し上げているのですけれ
ども、実はそういう点をひとつ早急に改善の方向に持っていくべきではないか。まあ学者その他の
方々が取り上げている問題もたくさんあります。ありますが、時間がありませんから申し上げませんけれ
ども、ずいぶんいろんな例があがっております、外国の例等が。そういう方向で御
努力をいただきたい。