○大出
委員 先般の
質問のときに申し上げましたが、事の発端というのは幾つもあるのでありますけれ
ども、例の郵政省の電波監理
局長を呼んで私が申し上げましたように、「ベイ・オブ・トーキョー」という番組につきまして、これを読売等が取り上げたベトナム戦争にからむ「死の商人」というものをきょうの新聞のできごとというので取り上げて、プロデューサー、アナウンサーが編成した。これをどこがチェックしたか知りませんけれ
ども、スポンサーから忌避されたということで、アナウンサーをかえ、プロデューサーをかえる。そして、アナウンサー、プロデューサーを
仕事のないところへ持っていくということになると、これは簡単に申しますと、配置転換ですね。「今日の暦」という番組がございまして
——これはラジオ関東で朝六時三十五分からなんでありますが、これはスポンサーは横浜の伊勢佐木町にある有名な有隣堂という書店の御主人である。それで「今日の暦」というのは、何年か前のきょうはこのようなことがあったということを放送する番組でありますが、それは社会の末端にあるものを取り上げた放送で、聞いている人から非常に好感を持たれている番組であるということでありますが、これをスポンサーが忌避しているということで、アナウンサー、プロデューサーをおろそうとする。そこで、アナウンサー
自身が直接有隣堂の主人に聞きにいった。有隣堂のほうも、スポンサーでありますから、聞いておるわけでありますが、いいといってほめている。忌避する
気持ちは毛頭ないと言う。ところが、会社は、忌避しているからと言う。そういうことは明らかにうそであります。私はこの書店の主人はよく知っている人物でありますが、こういうことをやられると、組合の側もどうしても黙っていられない。そこで、配置転換が起こる。これは組合的にやらざるを得ない。こういうところが
ポイントになってきているわけです。ところで、この間ロックアウトの問題が出ましたが、かえると言われて、困ると言うと、
指名で、あなたは出てこないでいいという形になる。ほかの人をあと補充する。それがそれに従わないと、従わなかったことを
理由に、また
指名で、出てこなくともいいというようなことがずっと続いて、相関連しているわけであります。ということになると、これは正常な形の労使
関係というものは、今日の現象形態だけをながめて、組合側の言い分は成り立つと思いますけれ
ども、事の発端がこういうところにあるということでありますと、これはマスコミの性格からいって、いつまでもほっておくわけにいかない気がします。したがって、私はこれを取り上げておる、こういう趣旨であります。
そこで、これはあなたのほうでなかなか
答弁しにくい点だろうと思いますけれ
ども、こういうことがあるということを申し上げておきたいわけであります。ラジ関なるところの会社側の労務担当重役ということになるのだろうと私は思いますけれ
ども、どうも世間
一般の常識からは理解ができないことを次々にやっておりますし、また言っておるわけであります。先ほど生理休暇、産前産後の問題を申し上げましたが、別な人でありますが、やはり妊娠中の方に、ストライキばかりやっているといい子供は産めないぞ、こういうことを面と向って本人に言う。こういうことになると、これは少し常識を逸脱しているという感じがする。面と向かって本人にそういうことを言うということは、これは佐藤さんという労務担当の重役だそうでありますが、こういうことはどうも感心しない。そこへ持ってきて、この方は、先刻申し上げましたように、麻布台ビルの三階の一部に休養室その他があったのをなくしてしまって、したがって執行
委員会も開けない。だから、組合の執行
委員会は深夜
——夜通しでやっておりますから、職場でしか場所がないから、そこでやる。そこに労務担当の重役さんは一ぱいひっかけて
——前後四回くらいやってきておるようでありますが、必ず一ぱいひっかけて入ってきて放言をするわけであります。柔道の佐藤といえば毎日新聞では聞こえた男だという前提で、柔道三段かそこらで、毎日新聞から来た人だそうでありますが、おれが一声ほえれば東京じゅうの右翼は一ぺんで集まってくる、こういうことを言っている。これはたくさんの人が聞いているわけであります。異口同音に、話にならぬと私に言っております。そういうことで妨害をするので、執行
委員会にならぬというわけです。中には
仕事をしている執行
委員をつかまえて、おまえ表へ出ろというような場面さえ出てきている。したがって、組合のほうとしては、かみ合わない人を相手に苦労しながらやっているというのが
実情です。一声ほえて東京じゅうの右翼が集まってしまうなんていう世の中ではいまないのですけれ
ども、実はそういう人物なんです。したがって、やはり異常な労使
関係にしてしまっている。そこへひとつ機械の面で
——電音百アールというのがございまして、これはアナウンサーが朝一度吹き込んでおけば次々と何時に何と同じ放送をするという機械であります。ここに三名のアナウンサーの方がおいでになるのですが
——柴田、岡本、樋口さん、こうおるのですが、つまり電音百アールに変えて三人をどこかにやりたい、あるいはおろしたい。これはある種の機械化、合理化ということになると思うのでありますが、そういうねらいが
一つ明確にある。あるのはいいのでありますが、労使間で協議すればいいのでありますけれ
ども、そういう正常なルートを通さずに、つまりある
意味では挑発といえるのでありますけれ
ども、こういうことをやっておいて、そこで組合が反発をする。反発をすれば、就業規則をたてにとって、会社に来ないでよろしいと言うというのですね。あと補充を拒否すれば、今度は拒否したことを
理由にまた、おまえさんは来なくてよろしい、こういう形が続いている。それならば労働
委員会に持っていけばいいじゃないかとおっしゃるかもしれないけれ
ども、それはおのおの筋道がありますから、ただすべきものはただした上で持ち込むべきものは持ち込むということになると思います。実は今日、こういうかっこうの労使
関係です。
そこで、これはお答えいただけるかどうかわかりませんけれ
ども、ひとつ承っておきたいのでありますが、チェックオフの問題であります。給料から差し引いておるわけですね。ところがチェックオフの面で、一万二千七百四十四円という金を組合相手に引いた。これは何かと思ったところが、春闘でいろいろ賃金なんかの要求を出して戦っているときでありますから、幾ら幾らよこせという
——ラジオ関東というのは、同種の系統で一番安いのでありますから、回答も一番安いのでありますから、ステッカーを張った。そうしたところが、
管理権をたてにとったのだろうと思うのでありますけれ
ども、何にも知らない、一言の通告もないままに、引かれたのを見たら、ステッカーのはがし代ということで、会社側が三千円を徴収している。これは大和サービスというビル清掃の機関がありまして、これも何か麻布台ビルに同居しているのだそうでありますが、ここの三千円の受け取りを入れて、組合に対して、引いたぞということなんです。そういうかっこうの、つまり一方的に、チェックオフの段階で、ステッカーのはがし代ということですね。これは組合側がはがすことを認めて、会社にはがしてくれと言うたのならいざ知らず、かってに会社のほうで大和ビル清掃の人を入れてはがさして、三千円かかったというので、はがし代として、一言の断わりもなく給料袋から天引きしてしまった。これは私が前に総評の副
議長時代に、富山のある中小
企業でこういう例がありまして、私も現地に行きましてこの
解決に当たった経験があります。ちょうど似たようなことです。これは警察その他にも持ち込みましたが、私
どものほうの筋が通りまして、向こうが改めたわけでありますけれ
ども、こういうふうなことを
——これは法的にいうとあなたの分野でないかもしれませんけれ
ども、どうも
一般的にあまりにも話にならぬ
事情なんで、どうお
考えになるかという点だけはひとつ聞いておきたい。長年労使
関係をいろいろお手がけになっておる労政
局長さんでありますから、したがって、もし御
答弁いただきにくいことだというならば、それでけっこうでございますが、一言申し上げておきます。