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1967-06-29 第55回国会 衆議院 大蔵委員会税制及び税の執行に関する小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員会昭和四十二年五月十日(水曜日)委 員会において、設置することに決した。 六月二日  本小委員委員長指名で、次の通り選任され  た。       足立 篤郎君    大村 襄治君       鯨岡 兵輔君   小宮山重四郎君       河野 洋平君    三池  信君       村上信二郎君    渡辺美智雄君       只松 祐治君    平林  剛君       山田 耻目君    横山 利秋君       永末 英一君    田中 昭二君 六月二日  足立篤郎君が委員長指名で、小委員長に選任  された。 ————————————————————— 昭和四十二年六月二十九日(木曜日)     午後零時四十一分開議  出席小委員    小委員長 足立 篤郎君       西岡 武夫君    村上信二郎君       村山 達雄君    只松 祐治君       平林  剛君    山田 耻目君       横山 利秋君    田中 昭二君  出席政府委員         国税庁長官   泉 美之松君  小委員外出席者         大 蔵 委 員 藤井 勝志君         大 蔵 委 員 武藤 山治君         大蔵大臣官房財         務調査官    結城 義人君         大蔵省主税局税         制第一課長   中橋敬次郎君         大蔵省主税局税         制第二課長   大倉 真隆君         専  門  員 抜井 光三君      ————◇————— 六月二十九日  小委員河野洋平君同月七日委員辞任につき、そ  の補欠として西岡武夫君が委員長指名で小委  員に選任された。 同日  小委員鯨岡兵輔君及び村上信二郎君同月二十三  日委員辞任につき、その補欠として村山達雄君  及び村上信二郎君が委員長指名で小委員に選  任された。 同日  小委員大村襄治君同月二十七日委員辞任につ  き、その補欠として大村襄治君が委員長指名  で小委員に選任された。 同日  小委員村山達雄君同日小委員辞任につき、その  補欠として鯨岡兵輔君が委員長指名で小委員  に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  税制及び税の執行に関する件      ————◇—————
  2. 足立篤郎

    足立委員長 これより会議を開きます。  今般、御推挙によりまして小委員長に就任いたしました。  税務行政につきましては、種々問題も指摘されておりますので、本委員会の使命も重大なものがあります。つきましては、皆さまの御協力を心からお願いして、就任のごあいさつといたします。(拍手)  本委員会の今後の運営について、懇談に入ります。      ————◇—————   〔午後零時四十二分懇談に入る〕   〔午後零時五十四分懇談を終わる〕      ————◇—————
  3. 足立篤郎

    足立委員長 これにて懇談を終わります。  税制及び税の執行に関する件について、調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。横山利秋君。
  4. 横山利秋

    横山委員 かねがね懸案の小委員会が開かれましたことは、たいへんけっこうなことでございます。  この際、本委員会から付託されたと考えられる点を提起しておきたいのです。  一つは、裁判の判決に基づく諸問題の中の標準率表効率表の公表の問題、二つ目は、納税者が減額修正するのは期限が二カ月しか許されておりませんが、税務署は三年ないし五年まで何回でも遡求がされることになっておりますので、それを中心といたします税務署とそれから納税者権限公平論三つ目は、特別措置等において見られますが、一定の期間内に申告しなければその権限が利用できないということは、善意の過失ないしは税を知らなかった純粋な納税者に対してきわめて不適当であるから、この問題を誤謬訂正なり何なりによって救済をすべきであるという問題が付託されたと私ども考えております。しかし、この点につきましては、きょうは第一回でありますから、不日、小委員会でわれわれの意見を取りまとめられるように希望したいのであります。  私がこれから提起いたしますのは、税務行政における綱紀粛正の問題であります。この件は、すでに何回も本委員会におきまして綱紀粛正について議論されておりまするが、最近、私の手元にございます問題がちょっと多過ぎるので、この際、問題を提起して、ひとつ各位の検討をわずらわしたいと考えておるわけでございます。  第一の問題は、金沢局に起こりました問題であります。私の承知いたしておりますところによりますと、金沢局長査察部長並びに富山税務署長等と会同いたしておるわけでありますが、四月六日、七日、当初は局長査察部長出張という名義であったのでありますが、その後、どういうわけか知りませんけれども、八日になりまして、出張名簿を取り消して、年休の表示をなさったそうであります。その間、何が行なわれたかといいますと、査察部長ゴルフに行っておられたそうでありまして、そうして、そのゴルフ場会員ではありません。同行いたしました某会社の招待かと見られるわけであります。ゴルフにつきましては、すでに長官等から何かの指示があったかと記憶しておるわけでありますが、ともあれ、出張という名義の日数の中で、勤務時間中にゴルフをして、何か発見されたかと見て、出張を取り消して年休にしておる、そうして役所の自動車を使っている。なお、調べましたところ、富山法人課某署員は、そのゴルフ場会員でもあるらしいのであります。職名は課長補佐らしいのでありますが、そのくらいの人がゴルフ場会員になっておるというところに、自分のお金かどうか知りませんけれども、これらも含めて、私はきわめて奇怪な感じがするわけであります。  第二番目の問題は、全国一斉に行なわれております優良法人の問題であります。優良法人制度につきましては、すでに業界新聞等も取り上げておるわけでありますが、きわめて問題があるように思います。私の地元の税務署長でありますが、私が会っていろいろと問題を聞きました。私が入手いたしました納税者考えは、法人会なりあるいは青色申告会慫慂のあまり、その会のボスとの飲み食いが多過ぎる、また、ボスは非常に優遇をされるということであります。署長と会見をいたしまして、まあ優良法人をやること自身も問題であるけれども法人会にいささか過度の努力をし過ぎておりはしないか。納税者税金を納めるだけがすべてではないのであって、ほかの仕事は山ほどあるのであるから、法人会青色申告会に欠席したからといって、相手を調べなければいかぬというような感じを持つのはいかがであろうかというようなことを話をしましたところ、横山先生、それはよくわかるので、今度から欠席については理由を書いてもらおう、こう言うのであります。これまた奇怪な話でありまして、法人会青色申告会に欠席するのに一々理由を書かせるというのは、全く署長納税者を何と思っておるのであろうかという感じがするわけであります。  ここに入手をいたしましたのは、やはり富山県下の署でありますが、法人税務研究会なるものが組織されておるようであります。法人税務研究会ですか、この運営につきましても、源泉の年末調整説明会を別ワクでやるとか、研究会員については研究会のマークを帳簿に貼付するとか等をいたしておりますし、各地で法人会なり何かの事務所税務署に設置をして、そしてその職員事務所に常駐をさせておるという傾向があるようであります。一体、そこまで税務署法人会強化育成をするということはいかがなものであろうか。また、優良申告法人制度国税庁が非常に努力をしておられるのでありますが、ここにありますのは納税申告の客観的な——これはいいというものと悪いというものと、両方客観的に書いてあるのでありますが、私が判断をいたしましても、正しい申告をしておるということであるならば、これは当然なことで、特別に取り扱う必要はない。むしろ申告内容の悪い者をよくするように力を入れるのが第一の仕事ではないか。優良法人特別措置を何かのかっこうで与えるということについては、これはちまたにございます私が入手いたしました情報——まだたくさんございますが、それら弊害が今後予想されるということが明白に私は言えるのではないかと思うのであります。  それから、某署——あまり問題提起で日と名前をはっきり申し上げるのはいかがかと思いますけれども某署におきましての法人税課長は、年末に忘年会を署でやるわけでありますが、忘年会費用法人会から寄付をさせて忘年会をいたしました。その法人会から忘年会費用を徴収する権利はもちろんありませんけれども、どうしてそういう因果関係をつくるのか。まあ口さがない署員に言わせれば、全部は吐き出していないのではないかということまで署員が言うておるのでありまして、かくのごときは、私は、綱紀粛正の点から何としてもこれはやめさせなければならぬ、こう考えておるわけであります。  それから、先般、四日市におきまして一つ事件が勃発いたしました。四日市事件というものの大まかなことを申しますと、某税理士会公認会計士であり税理士会幹部でありますけれども、その人の事務所で惹起いたしました問題について覚え書きが提示されて、その覚え書き税務署長も立ち会いされた模様でありますけれども、それによって何かこの税理士法違反に間接的に参加をされた疑いがあり、そうして、その被疑行為について、もみ消しをすることに参加されたきらいがあるわけであります。その過程から浮かび上がってまいりましたことは、税務署事務用品あるいはいろいろな費用に対してまで税理士並びに公認会計士等寄贈等があるようでありまして、まことに、この税務署税理士会との関係につきましてはきわめて不明朗な点がございます。これはもうすでに国税庁にさらに慎重な調査をお願いいたしておるところでございます。  それから、その次は観光ルートなるふしぎなることばが税務署内部にあるようであります。それは、本庁から調査に参りました高級官僚局なり署へ参りますと、大体工場を視察してもらう、座談会をしてもらうというルートがほぼきまっておりまして、そこへ行くと、供応がされる、あるいはまた工場の案内がされる。税務署内部におきましての観光ルート、今度はAルートだとかB  ルートだとかいうようなうわさがささやかれておる次第でありまして、そこの観光ルートにあります税務署は、その市におきましては税務署警察署とが一体になっておるという話であります。だから、この市には署が二つある、こういわれております。その署はまさに今日まで模範的な署でありまして、一回も被疑行為が発見を数年間されておらない。そこは相当特殊な企業のあるところでございますから、その関係業界税務署との関係というものは、まさに密接不可分のような状況になっておるわけであります。  きょう、私はやや歯に衣を着せるような言い方をして恐縮でありますが、事実問題としてはすべて材料を入手しておるわけでありますけれども、あまりにも唐突に具体的な人名やあるいは市の名前を出しますことは、いささかいかがかと思いますので、やや抽象的な表現はいたしておりますものの、最近の税務署における綱紀粛正については、この際、国税庁としては適切な措置をとらなければならぬ。しかも冒頭申しましたように、局長自身がそういうようなことでありましては、まことにこれは言語道断と思いますから、ぜひこの問題についてお取り上げを願いたいと思うのであります。  それから、綱紀粛正と相関連をいたしまして、別な問題でありますが問題を提起しておきたいと思いますのは、協議団に関連する問題であります。具体例はこれは出してよろしいと思いますが、東京国税局において、協議団の高年齢者に、やめるか配置転換するか、どちらかにしてもらいたいという国税庁ないしは局の慫慂があるようであります。本来、協議団はそもそも出発のときから民間登用方針がきまっておりますが、それが最近はそういうような方向があまり行なわれず、その当時からしし営々として働いてまいりました高年齢者、約十人ばかりであるそうでありますが、それにつきまして退職慫慂が行なわれておるという話であります。相当長年努力をいたしてまいりました人たちに、やめるか、格下げかというような点につきましては、十分これは国税庁として勘案すべき問題ではなかろうかと思うのであります。  そのほかたくさんの問題もございますが、どういうふうにお取り扱いを願えるかによりまして、次から次へと出してまいりますが、まず問題提起を二、三にとどめておきたいと思います。
  5. 足立篤郎

    足立委員長 国税庁長官、何かお答えになりますか。
  6. 泉美之松

    泉政府委員 税務職員綱紀粛正につきましては、もう横山委員よく御承知だと思いますが、たびたび私から長官としての通達、また各国税局長におきまして国税局長通達を出しまして、十分綱紀粛正をはかるよう厳に戒めておるところでありまして、昨年一年間の税務職員非行事件の数を見ますと、前年に比べますとだいぶ減ってまいっておる状況にあるのであります。その点、私どもとしては、積年綱紀粛正を叫んでまいった効果がようやくあらわれてきたようにも思って、実はたいへん喜んでおったような次第でありますが、ただいま横山委員からいろいろと事例をあげられてのお話でございます。横山委員、一々お調べになったことであろうと思いますので、そうしたことがもし事実としてあるならば、まことに遺憾なことだと思うのでございます。そのようなことのないように今後とも留意してまいらなければならぬと思っております。  ことに、いろいろお話のありました中で、出張ゴルフをいたしておったとかというようなことは、まことに不届きなことでありますので、十分注意いたしたいと思います。  それから、法人税務研究会職員税務署に常駐させているというようなお話がございましたが、私ども、そのようなことは、もちろん国税局税務署に指示しておりませんし、そのようなこともあるべきものでないと思います。もちろん法人会税務署との間で連絡を密にして、会員税制改正内容あるいは取り扱い改正内容といったようなことを周知させることは、これは必要だと思いますけれども、そのために税務署に常駐させておくというような必要は毛頭ないと思います。そういうことがもしあるようでありましたら、十分注意してまいりたいと思います。  それから、法人税課長忘年会をやるために法人会から寄付を仰いだということも、まことに遺憾なことでありまして、そのようなことがないように平素から厳重に申しておるのでありますが、この点も重ねて注意いたしたいと存じます。  それから、四日市の件につきましては、署長がそういうことに立ち会ったということは、まことに軽率なことでありまして、そのようなことをすべきではないと思っております。  それから、いわゆる観光ルートとかいうようなお話でございましたが、もちろん、本庁から地方に参りまして、その地に特殊の工場がありました場合にその工場を見学すること、これは私、差しつかえないことだと思います。ただ、その工場を見学したあと、いろいろな宴会があるとかいうようなことは、これは好ましくないことだと思いますので、それは注意しなければなりませんけれども地方に参りまして、工場を見学してその知識をふやすということは、一向差しつかえないことではないかと思っております。ただ、あとにいろいろなことが伴うようでありますと、それははなはだけしからぬことだと思っておりますので、そういった点を注意いたしたいと思います。  それから、優良法人についてのお話、これは必ずしも綱紀粛正とはすぐ結びつかない問題だと思いますけれども優良法人について、これはいろいろお考えはあろうかと思います。毎期正しい申告をして更正を受けることがないということは、これは納税者としてはいわばあたりまえのことであるかもしれません。したがって、私どもは別段それを特別扱いをするという意味ではないわけでありまして、ただ、事実問題として、そういう優良な申告をなさっていらっしゃる従来からそういう経歴のある方は、今後もそういうことを続けていただきたいということをお願いして、税務署の手数を省いて、税務署としては、むしろ調査をしなければならぬ申告内容が必ずしも適正でない人、法人に対して調査の重点を移していきたい、そういう気持ちでやっておるのでありまして——もちろんこれを優良法人とすることによっていろいろ弊害が起こり得ることは私も認めます。したがいまして、そういった弊害が起こらないように十分注意しながらやっていかなければならぬと思っておりますけれども優良法人制度それ自身をすぐに悪いということは、私は言えないのではないかと考えておる次第であります。  それから最後に、東京国税局協議団におきまして相当の高年齢者退職勧告をしたという点でございますが、これは私もそういうことを聞きまして、いろいろ東京局長にも聞いてみたのでありますが、横山委員承知のように、協議団制度が発足いたしましたときに採用した人たちで、かなりの年齢に達しておられる人がおるわけであります。もちろん、人は必ずしも年齢が高くなったからそれによって勤務能率が落ちるというものではございませんで、これは個人差が非常にたくさんあると思います。しかし、相当高い年齢に達したことによって、事務能率がどうも芳しくないというふうになってまいりますと、職員の新陳代謝をはかる意味で、そうした人たちにやめていただいて新しい人を入れるということも、一つ考え方であろうかと思います。ただその際、東京局でとった措置につきましてはやや遺憾な点があったと思うのでございまして、退職を勧告して、それを聞かないから配置がえするとかいうような、やや強制的に退職させるのではないかというような疑いを持たれるような手段をとりましたことは、芳しくないことでありまして、退職勧告はあくまでも強制してはいけない性質のものであります。そういうことにつきましては、私もそのことを聞きまして、さっそく注意いたしたのでありますが、今後ともそういったことについては十分注意してまいりたい、このように考えております。
  7. 横山利秋

    横山委員 私はこれらの綱紀粛正問題の真実をここでどこまでお話したらいいかどうか、実は迷っておるわけです。私も、私の入手いたしました情報は的確ではあると思うのだけれども、あなたのほうの知らないことが多いので、個人の一身上の問題でありますから、ひょっとして、あまり私が間違ったことを言うてもいかぬと思うのです。しかし、火のないところに煙は立たぬのでありますから、最近における特に上級の国税庁幹部局幹部署幹部のあり方について、一般論からいいまして、これは厳戒を要すると思います。その意味において、いま一例をあげました北陸の話から問題を少し——これはもう明白でありますから詰めたいのでありますが、これはあなたはまだ御存じはなかったわけですね。——そうですね。まず第一に一ぺん調べてもらいたい。  私は先年、ここでは問題にしませんでしたけれども九州の某局長勤務時間中に……。
  8. 泉美之松

    泉政府委員 あれはこの前承りました。
  9. 横山利秋

    横山委員 取り上げましたか。——やはり九州の某局長勤務時間中に局の車を使ってゴルフに行っておったということを聞きました。聞いてみますと、本庁におりましたか本省におりましたときには、わりあいにまじめな人で、そんなことがあろうはずがないという人だったらしい。つまりそのことは、局長になり署長になりました場合における権力を、たいした権力でないにしても、トップに立ちますと、自分自由裁量というものが相当動く立場に立ってしまう、そういうものなんだ。そういう危険性がずいぶんあるということであります。したがってこの際、勤務時間中にゴルフ場へ、しかも、出張名義で行ったとすれば、これは間違いなく譴責ものですよ。処置をとってもらいたい。あわてて出張を取り消して有給休暇にしたということは、まあ、一応まずいと思っておるのでしょうけれども、これはもう明らかに譴責ものだと思う。それから業者招待によって行ったと思われる節があるわけですね。この点も十分注意をしてもらわなければいかぬ。しかも大口業者でありますから、考えてもらわなければいかぬ。これは単にこの北陸の局ばかりでなく、全般的な問題として私は提起をしておるわけです。それから、局の車というものは公用以外には使ってはならぬ、これは当然のことであります。もちろん、いろいろな事情のある場合もあろうけれども、公然とこういうふうに使われていることは言語道断だと思います。全国的にこの措置はとっていただけますか。一つの例として言っておるわけです。
  10. 泉美之松

    泉政府委員 おっしゃることは、御趣旨ごもっともでございますので、いままでもそういう趣旨で私は綱紀粛正を叫んでおるのでありますが、その趣旨を一そう徹底したいと思います。
  11. 横山利秋

    横山委員 その次は法人会青色申告会、また優良法人会等外郭団体との関係についてであります。あなたも、忘年会寄付を集める、何かで寄付を集めるということはいかぬとおっしゃいました。これもひとつ明白にしてもらいたい。あなたは御存じないかもしれませんけれども、局の中に法人会青色申告会やあるいは何々協会というものを置いてはならぬということは、先年通達をしていただいたはずであります。それにもかかわらず、なるほど印刷物を見るとよそになっておるけれども、実際は内部でそういう仕事をしておるということがあるのでありますから、この際、あらためて明白に、外郭団体との関係は厳正を持するようにしてもらいたい。いわんや、忘年会だ夏休みだということでもらうことはまかりならぬ。  それから局長課長署長でそれらの顧問になっておる人がある。これは認められますか、認められませんか。外郭団体青色申告会法人会優良法人会、何々研究会という納税者団体顧問になっておる。
  12. 泉美之松

    泉政府委員 そういう外郭団体顧問となることについては、もちろん無報酬であるはずでありますけれども顧問となっているということについては昔からいろいろ経緯があるわけでありまして、局によって、従来から税務署長顧問になったり、あるいは課長がそういうことの顧問をやったりしているところがあるようであります。しかし、私としては、いまお話のありましたように、そういう外郭団体との間では、やはり署長署長課長課長であるべきでありまして、もちろんそういう外郭団体と事を円滑にやっていき、その法令の周知徹底通達周知徹底ということについては十分はからなければなりませんけれども、形の上で顧問になるとかいうようなことになるのはあまり好ましいことではない、したがって、従来からなっている者を突如として引きあげることはいろいろ摩擦を起こすだろうから、改善の機会などのときにそういうのはだんだんとやめていく、こういう趣旨でやってきておるのであります。
  13. 横山利秋

    横山委員 五月十一日付の北日本新聞によりますと、局長顧問に、直税部長が相談役に、富山法人税課長が参与になっておるそうであります。その名称は富山法人税務研究会だそうでありますが、もちろん、研究会と称しましても納税者団体ですね。納税者の相当有数なところだと私は推察をしておるわけであります。結局、これらの優良法人の組織にしましても、優良法人の何かの会をつくることになると私は推察をしておるのでありますが、青色申告会法人会にしても、公正明朗な関係を持続して、疑いを持たれないような立場というものが必要であって、税金を取る者と、取られると言っちゃ語弊があるけれども、納める者の立場はやはり違いがあるのでございます。税金を取る者と納める立場顧問というものの両立は、本来的には私は矛盾をしておると思うのであります。この機会に、綱紀粛正のためにも、局や署の幹部納税者団体に、顧問なり相談役なり、名義のいかんを問わずなさることは差し控えてもらいたいと思いますが、どうですか。
  14. 泉美之松

    泉政府委員 先ほど申し上げたような趣旨でい  ままでもやってきておりますし、その趣旨でやっ  ていきたいと思っております。
  15. 横山利秋

    横山委員 それでは、それも御了承願ったと思います。
  16. 泉美之松

    泉政府委員 それから、ちょっと申し上げておきますが、優良法人がいずれ会をつくるだろうというようなお話がございましたが、私どもは、そういう会をつくらせるつもりは毛頭ございません。
  17. 横山利秋

    横山委員 わかりました。  青色申告会法人会というものは一つの歴史がございますから、これはそれぞれ節度を正しくしていただけると思うのでございますが、先ほど私が言った某署長の問題で、その人は非常に熱心な人、まじめな人だけれども本庁や局が法人会をもっとワクを広げろ、青色申告会をもっと広げろというわけで、名古屋においては、町内会を経由してまでこの納税貯蓄組合に加入してもらいたいということで、私のところにも町内会長から言うてきたことがある。驚くべき努力だと思う。努力は多といたしますけれども、先ほど提起しましたように、欠席の理由を書け——かりに善意でありましょうとも、そこまでいくのはいささかどうか。悪い人じゃないにしても本庁や局からの慫慂が少し度が過ぎているからこういう弊害を生むのではないかと思うのですが、どうお考えですか。
  18. 泉美之松

    泉政府委員 その具体的な事実は私存じませんけれども青色申告会に出席する、欠席する、これは青色申告会の問題でありまして、その会の内部において、青色申告会の会長が、どうして欠席したのかということをお調べになることは、あるいはあるかもしれませんけれども税務署が、あの法人会からはなぜ欠席したのかというようなことを聞くはずはありませんし、また、そんなことをすべきでもないと思っております。
  19. 横山利秋

    横山委員 ということだと私も思います。ということだと思うけれども署長室で話し合ったのですが、ちゃんと署長が出欠席の手紙を持っておるのです。横山先生、今度理由を書かせることにいたします、そんなことはやめなさいよ、こう言ったのでありますが、そのことを署長が自信を持って言っているということは、法人会というものの実権を署長が持っておる、そういうことをある程度如実に物語っておるわけであります。そして、たまたま某会合でそこの人の話を聞きましたときに、先生、あそこの署は会の役員との飲み食いが多いのですよ。法人会に入っていれば、ある程度何とかしてくれるという話がもっぱらですよということだった。だから、法人会青色申告会に入っておるがゆえの特典というものは何であって、与えるべからざる特典というのは何だということをこの際明白にしてください。
  20. 泉美之松

    泉政府委員 それは常識でおかわりだと思いますが、青色申告会なり法人会に入っておりますれば、税制改正がありましたときに、その税制改正内容周知徹底をはかるために、局の人あるいは税務署の人が説明に行く、その説明を聞くことができます。それから、通達が直った、新しい通達が定められたというような場合に、その通達が改まった内容について説明を受けることができる、それから、たとえば年末調整の際におきましては、年末調整のやり方についての説明を受けることができる、そういうことを聞いて、税の知識を得、実務の取り扱いを正しくやっていく、こういうことができるわけであります。それだからといって、今度は、法人会に入っておれば、調査に手心が加えられるとか、あるいは調査されたあと、更正の内容について手心を得られるとか、こんなことはあり得べきことでないことは、これはもう当然のことであります。申し上げるまでもないと思います。  それから、飲み食いという点、私も、これは社交上に属する面がありますので、いろいろ問題もあろうかと思いますが、たとえば、年一回総会が終わったあとパーティがあるというようなこと、これまで、それを全部税務署員が出るなというようなことまでは私はなかなかいかないと思います。年一回の総会ぐらいはやむを得ないことではないかと思いますが、そのほか不時にそういう会合を持つべきものではない、このように思っております。
  21. 足立篤郎

    足立委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  22. 足立篤郎

    足立委員長 速記を始めて。
  23. 横山利秋

    横山委員 私も、某月、某日、某署の某氏というところまで実はあるわけでありますけれども、それが、先ほど言いましたように、私の資料でありますからなんでありますが、あらためて別な機会に一回調査を願わなければなりますまいが、きょうは、それでは委員長からのお話もあるようでありますから、問題提起にとどめたいと思います。  一般的に言って、主として私の提起した問題は、行政のやり方によって弊害が生ずる綱紀粛正問題である。一般的な税務職員の非違行為の問題ではございません。それからもう一つは、高級幹部なるがゆえに犯しておる弊害の問題、この二つとして御理解を願いたいと思うのであります。その意味におきまして、もし必要であるならば私も個別に話はいたしますけれども、これらの二点につきまして、具体的な問題も列挙いたしましたから、どういう措置をおとりになったか、次回に御報告を受けたいと思います。  それから保留をいたしました問題で、優良申告法人制度はずいぶん議論があるところでございますが、それでは別の機会にあらためて問題を提起をいたしたいと思います。  それでは、もう一つ、二つだけ、問題提起にとどめますが、協議団運営の中で、私の承知しておるところに間違いがあればともかくでありますが、協議団に異議申請をした場合に、たとえば、直税部長のところへ直税部の問題ならいく、その場合に、直税部長が、その内容が税務執行または訴訟維持の見地から、直税部として審理を進める必要があると認めるもの、もっぱら事実認定に属するものを検討する、そして、前者であるならば審査をする、後者であれば審査省略の判定をして、その旨を審理調査表に記載して協議団本部長に連絡する、こういうしかけになっておるように私は理解をするのです。つまり、主管部との合議が成立しなければ協議団は裁決できないという印象を受けておるわけであります。異議申請をするのは協議団に異議申請をするのだから、協議団長が、主管部の承認ないしは合議を経なくても、自分の裁量でこれはできるのではないか。意見は聞かなければならぬにしても、合議的なことはおかしいではないかというのが、ぼくの問題提起であります。  それから、これは申し上げるだけにとどめておきますが、ここ二、三年来、名古屋国税局管内におきます本多さんという女性の問題があります。これは国税庁長官十分に御承知のとおりでありますから多くを言いませんけれども、夫婦で税務署につとめておって、そうして配置転換をされたところ、約二時間近く時間がかかる。子供をかかえて毎日通勤をしておるので、まことに気の毒である。女の人なんだから、どうしても遠くに置かなければならない必要はないではないか。子供も、見守る人があまりありませんので、知能程度がここ一年ぐらいの間にややおくれておると医者が判定をしておるわけであります。これは労働問題にまで発展をしておりますが、この際ひとつ、労働問題という立場から離れて、人間的問題にもう一度返って、その後の状況の変化もございますから、この際ひとつ、かくのごときことで労使の問題に発展をすることのないように、今度の人事異動でくれぐれもひとつ長官の善処をお願いをいたしたい。
  24. 足立篤郎

    足立委員長 それでは、この際、本年度税制改正に伴う政令及び省令等について、政府より説明を聴取することにいたします。  これより懇談に入ります。      ————◇————— 〔午後一時三十八分懇談に入る〕〔午後一時五十五分懇談を終わる〕      ————◇—————
  25. 足立篤郎

    足立委員長 これにて懇談を終わります。  次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十六分散会