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村山(喜)
委員 いま四つほどの大口だけをあげられたと思うのですが、やはりこれは全体的な資料をお出しをいただきたい。中には日本住宅公団の宅地債券などは昨年も用意されたのですが、九割も
発行ができないような
状態になっておる。それは土地の値上がり、それと造成費の値上がりによって
発行ができない
状態になってしまっている。そういうような
状態のものもあります。これはやはり特殊な事情でありますけれ
ども、そういうような金融機関がほとんど受け持たなければならない利付の金融債等にいたしましても、やはり
資金全体の流れをつかまえるのには必要でありますから、私はそういう
意味において、そういうような縁故債なり
特別債のほかにもそのような債券
関係の
発行の
条件というようなもの、これらについてもやはり全体的にとらえる必要があると思いますから、これを一ぺん大蔵
委員会に資料をお出しを願いたい。その中において全体の
資金的な流れをつかむ
立場から、場合によれば、国債の八千億というものの消化も容易でないといわれておる時代でありますから、そういうようなものとのかね合わせの問題として論議をしなければならないかと思いますので、その点を
要請申し上げておきたい。この問題はこれでとどめておきます。
次に、先日質疑が行なわれました新
道路整備五カ年
計画の問題に対するいわゆる閣議了解をめぐる解釈の問題でございます。
この閣議了解には、
市町村道の財源
措置をどうするかという問題に
関連をいたしまして、
地方における特定財源の確保等について弾力的に実施するものとするという覚え書きがついておるわけでございます。これをめぐりまして、
小沢政務次官の御
説明によりますと、ことしは六兆六千億円という
道路整備五カ年
計画を推進をしていくのにあたって、この
市町村道路に対する財源
措置というものはこれを見ないのだというような
説明のようにこの前お伺いをいたしたのでございますが、私
たちがいままで聞いておりますのは、秋ごろ
計画全体が確定する、そのときに使途、財源の内訳については別途にはっきりした確定をするのだから、この閣議了解というものはやはり生きているのであって、
市町村の
道路財源の問題についてどういうふうにするかということについてはそのときに確定をする、こういうように承っておるわけでありますが、
自治省、
大蔵省、
建設省の間においてはどのように了解をされているのか、この際承っておきたいと思うのであります。と申し上げますのは、住民自体にとりましては、自分
たちが住んでいる生活環境というものがよくなることを歓迎をするわけであります。あれは国道であるから早くしてもらいたいとか、あるいは県道で、しかもそれは主要県道だから早く整備をしてもらいたいとかいうふうに考えるのではなしに、自分
たちが住んでいる
地域社会がそれだけよくなることを歓迎をしている。そういうような
意味において、国道は全面的に
改良され舗装をされてよくなったけれ
ども、われわれの住んでいるところはいつまでたってもほこりにまみれてさっぱりじゃないかというのが偽りのない住民の感覚だと私は思うのですよ。そういう
意味において、
市町村道路の整備という問題はいままでほとんどなされていない。
そこで、新しいこの
道路整備
計画をつくるときにあたって、やはり
市町村自体にもそういうような財源を付与して、
市町村自体で必要に応じた
工事ができるようにやらしてもらいたいという
要望が出てくるのは当然だと思う。
そこで私は、一体どういうような形で
市町村道を整備をしているのか、いろいろ
地方を見て回りました。これは場所は申し上げるわけにはまいりませんが、こういうようなのがあります。農林漁業金融公庫の中に農道簡易舗装という土地
改良資金として貸し付ける分があります。これは三・五%の年の利率で、貸し付け期間は二十五年以内、据え置き期間が五年以内、これはコンクリート舗装してもいいし、あるいは砂利敷きにしてもいいわけです。現在あるものを舗装してもいいし、新設をした分についても、農道簡易舗装であるならば認めます、金を貸してあげますというものです。これを利用いたしまして、
市町村道を農道に格下げをします。格下げをして、農道を整備をしまして簡易舗装をして、そして今度は、でき上がってから
市町村道に編入をする。こういうような苦肉の策をやりながら
——これは
会計監査のほうからいったらおこられるわけですが、しかし、そのようなことでもしなければ住民の期待にこたえられない、また生活環境もよくならないというので、やらざるを得ないというふうに追い込められている実情というもの
——私は、やはり
小沢さんもそういうようなものは知っておられるだろうと思う。これは
会計法上きわめて遺憾な方法だということで、しゃくし定木に押さえつけることも私は問題があろうかと思う。というのは、それだけ
必要性があるにもかかわらず放置されていることを
現実的に処理する方法としては、こういうような
措置もとられているという事実を考えていただきたいと思うのであります。
そういう
立場から、ひとつ、この
市町村道の整備の問題について、考え方をそれぞれの
立場から
説明を願いたいのであります。