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岡田(利)
委員 きょうは大臣が来ておりませんから、この問題はあまり詰めて
議論してもなかなかむずかしかろうと思うのですが、私は
審議会に対して、具体的に問題を提起をして、
石炭鉱業審議会のそれぞれの、需給部会なら需給部会でこの問題を扱わないと、従来のような
審議会に対する諮問のしかたではもう限界にきているのではないか。これ以上具体化するといっても、やはり具体的な問題を提起をして、それに対する
答申を得るとか、あるいは一定の結論を得る、こういう態度で臨んでいかないと、実際問題、もう何年もやってきてメンバーは別に変わってないわけですから、ある知恵はいままで出し尽くしたと思うのです。一応善意に立ってもそう
考えなければなりませんから、そういう
意味では、柱になる
問題点というものは提起をして
審議会にかけたらどうか。たとえば電力用炭に対しては、山と電力会社との間にどういう形でいくのか。従来のように商社の取り扱いを認めるのか認めないのか。これを改善するのかしないのか。こういうような問題を提起して
議論していかないと、私は流通
対策の問題というのはなかなか解決できないのではないか、こう思うわけです。いずれこれはあらためて大臣が来たら質問しますけれ
ども、事務当局としても十分詰めて、ひとつ検討しておいていただきたいと思うのです。
それと同時に、先般運輸省の海運局
関係から私の聞いた話でございますけれ
ども、きょうは残念ながら
委員会の
関係で出席願えないわけです。しかし通産省と運輸省の間に、原料炭の生産が昭和四十五年には北海道が九百五十万トン
程度になる。九州は五百五十万トン
程度になる。これに対する原料炭輸送の専用船
対策というものが、まだほんとうの窓口ぐらいで、感触ぐらいで、別に具体的な話し合いはなされていないように私は聞いているわけです。私はこの問題もあらためて運輸省から来てもらいまして、本
委員会で十分時間をかけて質問をいたしたいと思っておりますから、通産当局でも十分運輸省との間にこれらの問題について詰めて、ひとつ検討しておいていただきたい、こう思うわけです。私の知り得た範囲では、まだこれはそういう話がさあっとほんとうの窓口で接触されている
程度だ、したがって別にまだ強いお話でございますので、あらためて質問いたしますから、この点も詰めておいていただきたいということを要望いたしておきます。
それともう一つは、エネ調の
答申で、大体
石炭対策というのは、
石炭エネルギーの問題は国内に重点を置かれて、輸入の原料炭に対する
政策といいますか、
考え方というものが何も具体的に知らされていないわけです。石油に関しては相当なスペースをきいて微に入り細にわたりとにかく自主性の確保とか安定供給
体制をどう一体立つべきかということに触れられているのですが、残念ながら原料炭については別に触れられていないわけです。
私が特にここでお聞きしておきたいのは、エネ調として長期的に強粘結原料炭の確保については別に問題はないという認識に立たれておるのか。あるいはまた、今日の原料炭産炭国の各炭田、鉱区がアメリカ資本に押えられておる。特にここ数年そういう傾向が高まってきているわけですね。こういう傾向を
考える場合に、原料炭の安定確保についてもいまから非常に
配慮を払わなければいかぬのではないか。しかも鉄鋼は今日非常に好景気の傾向にございますし、そういう
意味では、鉄鋼資本としてもどう一体強粘結炭を確保するかということは非常に大事な問題だと思うわけです。
炭鉱には金がないけれ
ども、鉄鋼には金がある。
炭鉱には海外開発の技術はあるのだ、しかし金がない、こういう状態にあるわけだから、いま
炭鉱資本が海外炭田開発をするということは非常に困難なわけですね。私は、そういう
意味で、石油と同じように年々急増していく原料炭の安定確保、そうしてその中に自主性を確立する
政策の具体化をはかっていくべきではないか、こう思うのですが、そういう検討はエネ調
答申がなされる場合に詰めて行なわれたことがあるのかないのか。触れられていないのか。今後の課題として残されておるのかどうかという点について経過を伺っておきに緊急に国としてある
程度の手を打たなければいかぬという問題を中心とした
議論をいたしました。したがいまして、いまの海外において鉄鋼需要の伸びに従っての強粘結炭の確保という問題は、これも当然あるかと思います。ただし、この場合は御
承知のように鉄鋼メーカー自身がかなり自主的に、しかも強力な力をもって推進している。国がエネルギー
対策としてすぐ手を打つという点につきましても、業界が自主的にある
程度やっていくというほうが先に
考えられましたので、いまのところ触れてはおりませんが、しかしだんだんそういったことだけでは済まされないという問題も予想されるかと思います。したがいまして、今後やはりそういった電電もあわせて
考えていかなければならぬというふうに
考えております。御
承知のように、この
答申自身がエネルギー
関係全部を網羅しておりません。あとにも書いておりますが、いろいろな問題を残しております。とりあえずそういう理由で触れてはおりませんが、今後はやはり大いに検討しなければならぬ問題かと思います。