○田畑
委員 いま大橋
委員の
質問で、大日本炭礦の問題をかれこれあげて
質問なさっておりますが、私も実は大日本炭礦には
関係の深い一人で、ただ、いままでの
質問の中で聞いておりますと、どこからそのような
資料を持ってきたのか存じませんが、事実に反する内容も相当あるようです。大橋
委員の
質問の中で、大日本炭礦の問題が、しかも個別炭鉱の名前があげられてこういうところで
質問されておるということは、あるいは学会の信者のほうからそのような
資料の連絡があったのかどうかわかりませんが、事実に相当反しているようにお聞きするわけです。特につい一週間前に、いろいろ再建の問題で大日本炭礦の労使の間に紛議が起きておりましたが、私が中に立って一応おさめて、いま労使とも再建の方向に大きく踏み出し、努力をしているわけです。他の山については私は存じませんが、大日本炭礦の場合の
賃金の支払いは、かりに三月なら三月の稼働
賃金は四月二十日に通例払う、こういうことになっておりますが、それが昨年の何月からか知りませんが、一カ月おくれの二回分割払い、こういうことになっておるわけです。現在でも一その間いろいろないきさつがありましたが、一カ月おくれで二回の分割払い、こういうことになって、
賃金の確保の面では経営者も気を引き締めてせっかくいま努力しておりますので、そのような事実だということを御了承願いたいと思います。
それからもう
一つ、いまの
質問の中で、
賃金を何か二割か三割引き下げたという話がありますが、それはそういうような事実はございません。ただ、いま私が申し上げた過般の再建整備
計画の中では、この際労使は、異常な混乱を切り抜けるためには両方ともひとつ真剣に取り組んでもらわなければこの山はやっていけない。特に、
政府の行政措置についても、炭鉱援護の措置についても近く発効するであろうが、
政府の援助を待つと同時に、経営者はさらに経営意欲を燃やして、特に従業員の
賃金の確保については責任を持つことを前提とし、また労働組合、
労働者は生産、出炭能率の向上に責任を持つようにすること、こういうようなことで話し合いがついて、具体的な
賃金の切り下げではなくて、今後の生産の
実績をあげるためには、拘束八時間であったが、ここ当分山の再建が軌道に乗るまでは時間を一時間延長して、ひとつ
労働者も労働組合も生産には協力する、そのかわり経営者はそれに応じて経営者としての責任を明確にして、
労働者に非常な迷惑あるいは無用な迷惑をかけることのないように厳に戒めること、こういうわけで労使が再建にいま立ち上がっておりますので、そういう事実
関係であることを大橋
委員もよく了承されて、こういう
委員会で個別炭鉱の名前をあげて取り上げられるということもいささかどうかという感じもしますので、どうぞひとつ、個別炭鉱の名前をあげる場合には、みずからが十分現地を視察し、現地の
実情を正しく把握された上で発言されることを強く要望しておきたいと思っております。