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岡田(利)
委員 御存じのように、太平洋、さらに雄別の上茶路
炭鉱の開発、これが進んでまいります。さらにまた、本岐は
御存じのように三菱との鉱区調整がほぼ内定しましたから、確定すれば五割以上は増産されるわけです。
一般炭の産出量としては、他の炭田地区に比べて、九州、北海道の主要炭田は別でございますが、筑豊、石狩以外の炭田としては、非常に有望な炭田地帯なわけです。しかも
御存じのように、北海道といっても釧路炭田と石狩炭田というのは、急行に乗っても六時間かかるわけです。福岡と長崎より遠いのですから、東北六県プラス新潟の面積があるのです。北海道の道東の端と道央ではずいぶん遠いわけです。ですから、いわば離れている県だという理解に立たなければならないわけです。そういたしますと、北海道にどういう火力発電所ができても、釧路炭田の炭を供給することはできないわけです。ですから、結局釧路炭田の場合には、六千カロリー以上の高カロリーのものを揚げ地に送って、
需要対策を立てるということでいままでまいったわけですね。しかし、各炭田別に火力発電所が配置されましたのは、そういう
関係からいって
石炭対策の面があり、釧路炭田の釧路火力というものが佐藤
通産大臣当時
決定をしたわけです。しかし、残念ながら道東地域でありますから、需用面から見たら、ユニットは七万五千キロ、当時はそうみみっちくもなかったのですけれ
ども、最近ですと非常に小さなユニットのものになった。しかもそれをさらに二基増設していくという
計画をいますぐ策定するわけにはいかない。いわば時間の経過もあり、置かれておる状態も他の地域と違ったファクターが非常に重なっておるわけです。しかし、私は
石炭対策特別
委員として、いままで
石炭産業の安定をはかるという立場で国政で努力してきたという面から考えれば、やはり基準
炭価が設定された以上、基準
炭価というものを尊重しなければならぬ。しかし、基準
炭価の面でいくと、いま公益
局長が言ったように、発電
コストが非常に高くなる。同じ通産省の内部でございますけれ
ども、これはそういうファクターがあるわけであります。ここに
荒玉参事官がおりますけれ
ども、当時札通局の
局長をしておられましたから、よくわかっておると思いますけれ
ども、しかし、これは依然としてこのままにいったら解決しない。ですから、このまま放置するということは、時間をかけてやめるとは言わないけれ
ども、来年やれといっても、この問題が解決しなければ来年も着工にはならない。再来年も着工にはならない。やはりこの問題を解決しなければゼロか一〇〇か、やらないかどうかということです。やめてしまうかどらかという問題です。非常にめんどうな問題になってきたわけですね。時間の経過もあるから、この点を解決しないで——そこまで地元にも協力させ、そういう建設も認めた。しかし、条件も変わり、別なファクターが出てきた。
大臣、これは事務ベースでは解決しないですね。しかも、釧路炭田だけは高カロリーのものは揚げ地に送ることができても——五千カロリーですか、当時三千五百カロリーの低品位炭の火力で出発して五千カロリーまで上げてきた。それを船で送ってきたのではとても採算に合わない。しかし、増産
傾向の炭田である。しかも炭質は均質である。そういう面では非常に有利な条件があるわけです。これをこのまま放置しておくということは、幾ら世は無責任時代とはいえ、無責任過ぎるではないか、こう私は考えるわけです。これはやはり少なくとも
大臣のところで解決しなければ解決しないのではないですか。やはりいろいろ総合
政策もあるわけですから、そういう面もにらみ合わせて、大局に立って決断をふるって解決しない限り解決せぬと思うのです。しかもこれはずいぶんお互いに
関係者は努力してきているわけです。非常に熱心に努力してきておるけれ
ども、まとまらない、実らないという状態に置かれているわけです。しかもそれは緊急を要する問題です。二、三カ月過ぎてしまうと、北海道は
御存じのように真冬は工事ができませんから、完全に一年おくれてしまうわけです。これは九州の場合と
事情が違うわけです。その点、今年着工という点は緊急を要すると思います。これは
大臣のところまでいっていないと思うのです。
局長の上には事務次官もおるし、政務次官もおるし、
大臣もおるのですから、通産当局として、これはそういうハイレベルで解決しなければいけないと思うのですが、いかがですか。