○
加藤政府委員 七百四十五億円の積算の基礎でございますが、七百四十五億円をどういうぐあいに出したかということは、まず収入の面がございます。収入の
見積もりと、それから支出をどういうぐあいに見るかということによって、その差が七百四十五億円と出たわけでございます。
それで、収入の面につきましては、まず平均標準報酬がどうなるかということが一つ問題でございます。平均標準報酬につきましては、四十二
年度は三万一千六百十五円というぐあいに算出いたしたわけでございます。その算出の基礎は、その
数字はどうして出したかと申しますと、これは従来毎年やっておりますけれども、過去二年の平均標準報酬の伸びを見て推計するわけでございます。四十一
年度の平均標準報酬は二万八千八百五十円でございまして、これに対して四十二
年度の三万一千六百十五円は、九・五%の伸びと見たわけでございます。その推計は、先ほど申し上げましたように、過去二年の平均標準報酬の伸びを見て推計したということでございます。それで、それに料率の千分の六十五——これは何にもしなかった場合でございますので、従来の千分の六十五と、それから被
保険者の数が一千二百四十九万二千人という
数字を出しております。これも、過去二年間の被
保険者の伸びによりまして、千二百四十九万人という
数字を出しておるわけでございます。それで、被
保険者は四十一
年度に比べまして四十一万三千人の増ということでございます。三四%の増でございます。ちなみに四十一
年度は三・二%の増ということになっております。それで、平均標準報酬と被
保険者のほかに
保険料の徴収の収納率がございます。これは四十二
年度におきましては、ぎりぎり最大限の努力の上で九六・三という収納率をかけたわけでございます。そういうことで
保険料の収入を算定いたしたわけでございます。
一方、支出のほうでございますが、支出のほうにつきましては、これは問題は、医療費はどういうぐあいにして算定するかということでございますが、その算定の
方法は、被
保険者と被扶養者、家族、それぞれ別々に入院と入院外、歯科、したがって六種類に分かれるわけでございますが、それの一日当たり金額、一件当たり日数、それから受診率、この三つにつきまして、それぞれ過去三年の伸びを見るわけでございます。たとえば被
保険者の外来につきましては一日当たり金額が幾らになるか、これは過去三年の被
保険者の入院外の伸びによって推計いたします。それから、一件当たり日数、一回お医者さんに行って何日かかるかという日数、それから年に何回お医者さんにかかるという受診率。この三つを、被
保険者の入院、入院外、歯科、それから家族の入院、入院外、歯科、この三つにそれぞれ分けまして、そして過去三年の
数字から推計して医療費を出した、こういう積算のしかたをいたしておるわけでございます。そういう計算の
方法をやりまして、その結果が七百四十五億の
赤字が出た、こういうことでございます。