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中井委員 関連して。さっきからいろいろ
お話を伺っておりますが、少しどうも御
答弁のほうがなまぬるいように思うのですが、どうですか。いま三十名以上のものが二十なんというのは、冗談じゃない。いまのあなた方が二十というのは、何十億という大きな
会社が二十という
意味だろう。そうでしょう。私は
板川さんの
質問が非常に肯綮に当たっていいと思います。
皆さんはそれに対してもっと真剣な
答弁をしてもらいたい。たった八百万か千万、これは去年あなたのところの、そこにおる
橋本君が、
市役所に行って、そして各業界を回って大いにまとめてくれた、その努力に対してはぼくは多とします。その当時のぼくの
質問に応じて
皆さんはやってくれました。しかし、結果を見ると、わずか四百万の金を出すのに、何十億の
資本金で一年の
生産高何千億というようなグループの大
会社、三井、
三菱系統の、あるいは
民族資本でも大協というふうな大きな
資本の
会社がわずか四百万円、問題にならぬ。しかも、私は事情を知っているから申し上げるのですが、三百何十名の
患者と言いますが、もっとほかにたくさんおる。しかし、毎日毎日働かねばなりませんから、そんな
病院に登録して通って月に千何百円かもらったくらいではかないませんので、それで逃げておる人もおるし、きのう
自殺をした人な
ども重症患者にはなっていない。そういうことと、もうなおらないという判定のついている人が三十六名、これも去年この
委員会で
専門家の
医者からそういう発表がちゃんとありました。それに対してわずか四百万円くらいで、しかしながら
法律も何もないから、まあとにかく
暫定措置として
厚生省の一
課長が行ってやってくれたということについてはぼくは敬意を表しますが、その当時から
佐藤総理以下全部が、
公害基本法をつくります、つくったらきれいにいきます。
責任はどこにあるのだ、みな
企業にあります。こう全部言いました。今度
公害基本法が出てきた。その
付属法が出ているかというと何も出ていない。あなた方の出した
公害基本法の二十一条の二項にこれはあるのだが、
費用の
負担その他は「別に
法律で定める」とある。これは
法律を出してくればいいが、
法律は出しておらぬ。そういうことでは何かどこかへいってしまって、少しずつ問題をそらしておるだけで、ずらしておるにすぎない。こんなことではもう
政治不在と私は言わねばならぬと思う。
四日市の
市役所が、
市当局としてもいろいろ意見があっても、思い切って、ことしは二千万か三千万か知りませんが、もっともっと出しているでしょう。そういうこと。それからさらに問題は、
患者が指定されて
病院に通う
経費はいいと思いますが、その
人たちの
生活を守らなければ、いま入院している人などは、一家の主人でありますと、入院していると
生活できないのですから、それはどうするんだといったら、
生活援護だ、こういうのです。この
自殺された人も
お菓子屋さんであります。ですから、りっぱに
中小企業をやっていると思うのです。だからこんなままでは何ともしょうがない。私は、どうして思い切って
——そういう大
企業がたくさんあるのですから、
企業者の
責任というのはわかっているのですから、
公害というものは不
特定多数の者が不
特定多数の者に害を及ぼすなんていう、ああいう概念は間違いです。
特定多数です。
公害の対象はきまっているのです、たとえ何百あろうと何千あろうと。隅
田川の汚水だって、
東京都が調べてみたら、その
原因をなしているのは何千の
工場、四千何ぼありました。それがきまっている。
四日市あたりは、そういうものに比べて非常に少ないのです。二十なら二十、何でもないと私は思います。本省の一
課長などにまかせずに、これは
政府が直接行って、
大臣なり何なり行って、
事業者を呼びつけてやれば、その
程度のことは一ぺんに私は解決すると思うのです。あなた方の仕事は気魄が全くない。何か
板川君の
質問を何とかうまく逃げたらいい、そういうふうに感じられる。
板川君はそういう
意味で
質問されているのじゃない。あなた方のあげ足をとったのじゃない。
政府のこの問題に対する基本的なかまえというものを聞いているのです。どうぞそういう
意味でもっとびしっとした
——あなたでできなければ、
坊大臣が来るまでほく
たちは
質問を留保します。どうですか。