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中澤委員 地震対策の前に、一応
委員長に
お願いしておきたいのは、この晴天が
あと四、五日続いたら、
干害は加速度的に広がるという特徴があるんです。われわれもずいぶん
災害を扱っていますが、
あと今週一ぱいこの晴天が続いたら、
被害は、いま十二万七千ヘクタールという御報告がありましたが、おそらく処置ないような事態が局部的に出てくるのではないかと思うのです。そこで
委員長に要望したいことは、もし今週中この晴天が続くならば、来週はどうしても、利根水系
——いまいろいろ問題になっている多目的ダムが、何のためにつくられているのか、わけのわからないような御答弁だが、特にこの多目的ダムの
調査と、それから利根水系の
干ばつ状況の現地
調査を冒頭に御要望申し上げ、
気象庁長官の報告では、続くようでありますが、その結果もし現状が続いていくとすれば、私は、農林大臣、建設大臣、大蔵大臣に本
委員会に御出席を願って、そこで議論をしないと、いろいろいま答弁を聞いても、何だかくつの上からなでているような話ばかりしておって、そういう答弁では
——実際被災農民の立場に立てば、ここで植え
つけができなければ米が一年じゅうとれないのですよ。重大問題なんです。そういう点においても、われわれが
地方農政局をつくるときに反対したというのは、
地方農政局をつくって行政が屋上屋を重ねたために、どうもこのごろ本省の皆さんがあまりにも現地を知らなさ過ぎる。
地方農政局をつくらぬ前は、こういう事態があると、たちまち
農林省の皆さんも一緒に現地
調査をして、そして
委員会をやって
対策をどんどん立てていったから、進んでいったのです。ところが、どうもこの通達などを見ても、
地方農政局長あてに次官から通達を出して、これでもう
干害対策の責任は大体終わったというような
考え方で
災害に取り組んでもらっては、これは
被害農民の立場からは助からないですよ。ですから、私は、このつくってしまった行政の二重構造をいまさらどうしろと言ってもどうにもなるものじゃないですが、とにかくいま少しこの
災害というものに本省の諸君にも真剣に取り組んでもらいたい。たとえば神田君の質問を聞いておっても、五億何千万だから、それは従来の例によってという。ひょう害の特殊性というものをこの際
災害特別
委員会は再検討しなければいかぬと私は思う。ということは、ひょう害は局部的にもう全滅なんですよ。何も収獲がない。まあ春先の芽をふくときの早いひょう害なら、植え直しをやるとか、畑作もまだものになるけれ
ども、さもないと、たばこな
どももう葉が大きくなってきたが、ここへばっときたら、もうそれでその畑は一年じゅうたばこも何もとれない。ひょう害の特殊性というものを
考えないと、天災融資法の適用をするにも、局部的な農民はにっちもさっちもいかなくなっているのですよ。普通の
災害並みに、
被害額が何億をこえなければ天災融資法は適用しないとか、あるいは激甚は適用しないとか、それは行政だから、私はある程度の法律上による画一主義は認めないわけではないが、ひょう害というものは特殊な
災害であるということを、この際われわれいま一度再検討しなければいかぬのじゃないか。特にひどくきた後は、二ヵ村なり三ヵ村というものは何もとれないのですからね。そういうところへ、県全体の平均がどうだから、これはめんどう見ません、そういういままでのやり方というものには私は批判がある。この際、これは大臣諸公に来てもらわなければ話にならぬが、いま一度ひょう害の特殊性というものについて再検討する必要があると私は思う。五億何千万だから、どうも天災融資法の適用にならぬだろう、そういう答弁では、被災農民としては納得できないと思うのですよ。だから、ひょう害に対してはいま一度再検討するということを、これは
委員長にも
お願いしたい。このひょう害の特殊性というものをいま一度
考えねばいかぬ。普通
災害と一緒に込みにしてひょう害を
考えてはいかぬと思うのですね。だから、それは
干ばつとからんで、
気象庁長官の
予報では、ちょっと見込みはないだろう、ここへ沃化水銀をまいてもどうも雨は降ってきそうもないというのですが、これは今週中降らなかったら、重大な問題になりますよ。
政府のほうでも、
先ほど副
長官が、至急
関係閣僚によって
方法を講ずるということだが、早急にやらなければいかぬ。
特に、私は
先ほど農林水産
委員会でもあなたに言ったように、たとえば
東北の二十四台ですか、これはもう全部出ちゃったでしょう。
東北なんかはわりあい水に恵まれているから、
揚水機があれば助かるところがだいぶあるのじゃないですか。
東海は、四十八台のうち十台しか使っていない、三十八台余っておる。あるいは
関東も、五十七台のうち三十八台使って、余っておる。これをすぐ
東北に輸送することは
考えないのですか。
東北は、二十四台満ぱいで、もうないでしょう。
東北の二十四台は全部出ている。そちらで足らなければ、至急
東海なり
関東から輸送してやるが、どうだという、そういう
手配はしてあるのですか。