○渡部委員 では伺いますけれ
ども、きょうこんなにこまかいところまでいろいろ伺わなければならなかったほど、この
法律が、要するにずさんなことになった
原因は
一体どこにあったかという問題でございます。私はこの際はっきりしておきたいのでありますが、私の光電議員が先ほどから
法律論を厳格に展開されていろいろ御質問をされました。その
法律論のもたらす結論が、いまのこのようなことを一々聞かなければならなかった
原因だと私は考えるのでございます。つまり、相手がわからなくて、中身が不明のところへお金を出すという
やり方が行なわれた。これは
財政法の点からいっても非常に問題であるし、こういう
やり方が行なわれるならば、今度は琉球
政府との間の関係が非常に不明確な中において、まるでつかみ金のような
やり方でお金が出される先例をつくるのではないかということを私はおそれるのでありすす。したがって、琉球
政府のものの
考え方もいろいろあるではありましょうけれ
ども、また、琉球
政府が単独でものができるのではなくて、アメリカ民
政府の指揮下にあることも、米高等弁務官の指揮下にあることもよく存じておりますけれ
ども、今度このようなたぐいの法案を出される際においては、もっとあらゆる問題を煮詰めた上で当
国会に提出されるのが妥当なのではないか。たとえば、うちはお金だけ出せばいいんだといったって、お金を出した先がこのようにいいかげんな
やり方では、私は、
ほんとうのことを言ったら、金の出しようがないと思うのであります。したがいまして、今後においてはこういう問題はもっと明確にしなければ、せっかく善意をもってわれわれが出したお金というものが、現地
政府の使い方によって甲論乙駁が行なわれる。われわれがせっかく先島地区のテレビを施行して喜んでもらおうと思っていたことが逆になってしまって、先高地区のテレビはありがたいけれ
ども、テレビをめぐっての大紛争が起こる、それはわれわれ本土にいる日本人のとらない
考え方ではなかろうかと思うのであります。そうすると、その
責任は
一体だれが負わなければならないのか。私は当
国会であると思うのであります。したがいまして、私はこの先島地区のテレビについては強力に一刻も早く推進したいという
考え方を持っておりますけれ
ども、私はいま申し述べた私の疑問点が幸いにして杞憂に終わることを望むのであります。沖繩の経済援助全般にわたって私はさらに論を展開したいのでありますが、それは今回は申し述べないことになっておりますので申し述べませんけれ
ども、全般にわたってこういう傾向が見える。要するに、よくわからないことに金が出される、よくきまってないことにお金が出される、そうしてむだなこと、効果のないところへ使われてしまう、そういうおそれを多分に感ずるのであります。今後におきましては
ほんとうに地元のためになるようなお金の出し方、そのためにもっと厳密にあらゆる資料を整えて検討するということが大事ではなかったか、私はこう思うのでありまして、今回先島地区のテレビがもたらすところの大きな現地に対する波紋を考えますときに、私はこれを強く要望しておきたいと思うのですが、それに対する見解と今後の決意を伺っておきたいと思います。