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政府委員(
岩尾一君) この
特別会計の
収支の
状況でございますが、当初
予算におきましては大体三十六億ほどの
利益が出るということでこの
勘定を組んでおりました。と申しますのは、
先ほど申し上げました三十九億の
予備費がございます。この
予備費が全部残るであろう。この
予備費の中には
支払い基金勘定から
繰り入れたものもございますので、それを除きました三十六億ぐらいが
利益に上がるのではないかというふうに本
年度は見ておったわけでございます。ところが、
先ほど申し上げましたような
状況でございますので、非常に再
保険金の
支払いがふえまして、
一般会計から六十五億
繰り入れをするという状態となりましたために、本
年度の損失は、現在補正後の
状況で申し上げますと、約三十二億の損失が出るという
状況に相なるわけでございます。
長期の
状況を申し上げますと、現在、
長期的にと申しますか、むしろ現在までの繰り越ししてきた
状況はどうかということを申し上げますと、繰り越し損失が、
先ほど来申し上げておりますように、
一般会計から入れます金がございます。若干年によりまして繰り戻してもらったものもございますが、そういうものを
差し引きまして、大体二百五十九億ほど
一般会計からの受け入れによる借金と申しますか、そういうものがございます。さらに、
支払い財源受け入れからのものが五十四億ほどございますので、全体としては三百十四億の
予定貸借対照表によります貸し方
勘定の合計が出るわけでございますが、繰り越しておりますそういう
一般会計の
繰り入れ金を損失として貸し方として見ていきますと、いまのような
状況で、大体二百五十八億くらいの赤字が出ておるというふうにごらんいただいてけっこうかと思います。
今後の問題でございますが、
先ほどから申し上げておりますように、これは二十年間の
収支を見ていこうということで
保険設計をいたしております。
農業というのは非常に
災害が局地的に集中的に出るという特殊性がございますので、いま申しましたように、現状ではかなり赤字になっておりますが、
保険設計自体から見ますと、
長期的に見ていけば返していける当てがあるのではないか。現にここ四、五年ほどは
一般会計から
繰り入れておりますが、その前の六年くらいの間はむしろ
一般会計へ返しておるという
状況がございますので、将来の
状況も私は長い目で見れば
収支相償うのではないかと、こういうふうに考えております。