○
中嶋(英)
委員 いま
委員長から何かあすからの
日程の話がありましたが、非常に残念なことですが、先ほどの
議運の
理事会は
各党の
意見が一致を見るに至らず、いわば
委員長代行である
坪川さんの
職権において打ち切り、この
委員会を開くようになったわけです。このような
事態がなぜ発生したかということについて
考えてみるのに、まず、今度の
臨時国会の
会期の
設定に重大な問題がありました。すでに
閉会中しばしば
官房長官その他の
出席を求めて、
臨時国会の持ち方については
各党間で数回にわたって
議論をしてきたわけであります。今度の
臨時国会は、単に
政府が
準備をした
法案、
予算案の
審議をするための
臨時国会だけではない。それ以上に重大な
任務がある。この重大なる
任務というのは、先般来相次ぐ政界にまつわるいわゆる社会的にいっておる黒い霧の問題、
佐藤総理のおひざ元から、
総理が退陣することが
日本の
政治にとって好ましいということが
自民党党内において公然と叫ばれておるという端的なあらわれにおいても明白であるがごとく、
荒舩清十郎氏の
辞任をしなければならぬというような問題、あるいは
上林山防衛庁長官が、前科のある、懲役三年の実刑の言い渡しをされて現在保釈中の者を
長官機に同乗させてお
国入りをするとか、その他
共和製糖の問題、たくさんの問題でいまや
国民の
政治に対する
不信というものは急激に高まり、非常に危険な
情勢になっておる。この
情勢にいかにわれわれ
国会は対処すべきか。
総理はよく
えりを正すということを言っておるが、
総理一人
えりを正すと言っても、それだけでは
国民は納得するものではない。
国会自身が
国民の
疑惑にりっぱにこたえていく、同時に、
国会に改むる点があるならば率直に
お互いにメスを入れて改めていく、
国会の
運営等についても
国民のよく納得のいく
運営をやっていく、こういうことが必要である。同時に、この
事態を招いた
責任の所在はどこにあるのか、
政府にあるのか、こういう問題も明白にしていかなければならぬ。こういう重大な
任務が課せられておるのであって、このための
臨時国会でなければならぬ。こういう私
どもの
指摘に対して、当時の
官房長官であった
愛知氏は、そのとおりです、そういう点は大いに今度の来たるべき
臨時国会では
議論もしてもらいましょう、対策もしてもらいましょう、それはぜひ
臨時国会でやっていただきたい、こういう
発言があったのであります。これに対しては
与野党どなたも異存がない。どなたからも異論がなかった。したがって、当然そういう
臨時国会が
開会されるとわれわれも期待するし、
国民も期待しておった。
ところが、
召集日については、当然年末の十二月を目前にしておりますので、
予算案その他の
法案が年末の時間切れが予想されますので、十分そういう重大な
任務を果たすための
日程が必要である。したがって、おそくとも十一月の二十日には
臨時国会を
召集すべきであるということを私
どもは主張しました。当時は、私
ども社会党に限らず、
民社党あるいは共産党、公明党、
各党一致してこの
要求をしておったことは
皆さんも
御存じのとおりであります。当時、この
議院運営委員会において
官房長官である
愛知氏はこう言ったのであります。
政府の
準備の
作業は大体二十五日見当にはできると思います。しかし、そういう
お話もあるので何とかこれを繰り上げて二十日ごろまでにすることは不可能ではない、努力しましょうという
お話がありました。ところが、その後だんだん日が迫ってまいりますと、
作業の観測を間違ったとか、私の見間違いでごめんなさいと言いながら、月末の三十日でなければ
臨時国会は
召集できないという主張に変わってきたのであります。そうすると、三十日に
召集をするということは、そのまま翌日は
自民党の
大会がある、すぐに
社会党の
大会がある。こうなると、三十日からの三週間という
会期の
設定ということは実質的な
審議が不可能だということを
政府みずからが認めておる。すなわち、このことは、最近の
国民の期待しておる
政治の
姿勢を正す問題、
責任を明らかにする問題について
審議の時間をことさらになくしてしまおう、少ないものにしてしまおう、いろいろ意図のほかの何ものでもないと私
どもは感じましたので、この点に対して私
どもは幾たびか猛省を促してまいりました。
ところが、ついに
佐藤総理は三十日
召集ということを強引に決定したのであります。しかし、私
どもは、その後における
各党間の
作業を終わった現
段階においても、乏しい
会期ではあるけれ
ども、この
責任政治の問題について明らかにしていく、そのことは
国民の期待にこたえるためにもどうしてもやらなきゃならぬ。したがって、この間
内閣改造をした
佐藤内閣が、今度の
改造によって、さながら
国民に対しては、もう完全に一新して、今度の
佐藤内閣には
国民にいささかも
疑惑を受けるような
閣僚は一人もおらぬということをことさらに誇示するがごとく、
就任あいさつに各
閣僚が
国民の前に言ったように、
就任については
総理大臣から、
国民から
疑惑を受けるようなことがいささかでもあった場合においては直ちにやめてもらいますということを言われ、それに対して了承を与えた上で
就任をした、こういうことを
発表しておったわけであります。ところが、これから先は私
どもの
同僚理事、
主任理事でありますところの
滝井さんからそれぞれ
お話があると思いますけれ
ども、そういう問題を、私
どもは少なくともこの
国会審議の
冒頭において明白にすべきであるということをここ数日来
議院運営委員会で主張してまいったのであります。それに対して積極的な
意思表示をせず、
あとでるる
滝井委員のほうから詳しくその点は
お話があると思うのでありまするが、強引に、まるで
委員長代行者の
職権による形において
議院運営委員会の
理事会の
閉会を宣したということは、まことに重大であって、この点、私
どもは本日の
委員会の
開会については大きな不満を持つと同時に、
開会そのものに対して反対であります。しかし、すでに
開会を宣した
段階でありますので、少なくともこの
委員会において、
国民の期待する、私
どもが先般来主張してまいった
政治の
責任を明らかにするという問題、
政治の
姿勢の問題、
国民から
政治不信を回復する、そういう問題についてこの
委員会の
冒頭において十分論議されることを希望し、
要求し、この確認を得るものとして私の
発言を
滝井さんに譲りたいと思います。