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田中説明員 お答え申し上げます。
ここ一年間の
外国小麦の
輸入数量は大体四百万トンであります。この四百万トンの内訳は、
アメリカが大体五割、
カナダが四割弱、オーストラリアが一割弱ということになります。この三国から大体
輸入しているのが現状でございます。
なお、御参考までに、
国内の
小麦生産は、大体百二十万トン
程度でございますので、
国内の
小麦の
需給をまかなう場合におきまして、
外国麦が圧倒的な
ウエートを占めているというわけでございます。
なお、
買い付け価格につきまして御
質問がございましたが、一九六二年から四年ごろまでは、
世界市場価格というものは非常に安定しておったわけであります。その翌年には、
アメリカをはじめとする
輸出国のいわゆる
小麦戦争により、
国際価格というものが、相当一時的に下落いたしたわけでございますが、ここ一年ばかり世界的な
小麦の
需給の実勢を反映いたしまして、
小麦価格はかなり上昇をしてきております。特に安定した時代に比べまして、大体六、七%から七、八%
程度の値上がりを示しておるわけでございます。
問題は、これからの動向でございますが、ことしの世界的な
小麦の
生産状況を簡単に申し上げますと、
カナダが記録的な豊作でございまして、昨年に比べて、約五百万トン近くのものが増産されておりまして、
アメリカが大体昨年と
とんとん程度ということになっております。その他
共産圏のことを申し上げますと、
ソ連関係が大体今年は非常に作柄がいいということになっております。また南半球におきまして、これからの
小麦の収穫でございますけれども、豪州は昨年に比べて約二百五十万トン
程度増加を見ております。アルゼンチンにおいても増産が見られますので、現在国際的に
価格がやや堅調をたどっておりますけれども、おおむねこの線が頭打ちになって、今後は若干下落するのではなかろうかというふうな
見通しを立てておるわけでございます。