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小林武君 そういう詭弁はやめなさい。そんな詭弁を弄してはいかぬですよ。全体主義というものはこういうものであるとあなたは定義を下したのでしょう。あなたが下したのではなくて中教審だな。そういう全体主義によって立つ国がそういう全体主義
国家群ではないですか。先ほど
瀬谷君も言われましたけれどもね、大体善玉悪玉主義なんだ。国内においては
国民を分けるのに階級的闘争とか全体主義とかというようなことで
国民を二分して
考える。
国家をいう場合には
国家群を分けてこういう。この
考え方に一本通っている筋は、まさにその極右的思想がこの中に入っている。こういうものが
一体期待される
人間像なんというりっぱな名前をつけて
日本の
教育界にのさばってきている。そして
教員に影響を与えようとしている。政治的中立を守らぬ、それは。これこそとにかく政治的中立に関する
法律によって罰せられなければならぬようなこれは文章じゃないですか。
文部大臣、あなたはいま言うべき段階ではないとか
何とか言いましたけれども、こういうものはよく読んでもらいたい。ぼくはさっきあなたに対してはある
程度譲歩した。よく読んでからひとつ中身をやりましょうと、こう言った。しかし、話が出て、
瀬谷委員の質問によってだんだん聞いているというと、ますます妙なことになってきている。これはもうとにかく文書として外部に出ている。
教育界にもばらまかれている。こういうことになった限りにおいては、この問題だけでひとつ
委員会はもう徹底的に
議論する必要が私はあると思う。そういう手続をあなたもとってもらいたいし、
委員会のほうでもそういうようなひとつ配慮をしてもらいたいと私は思っているのです。その際にはあなた、まだ読んでいないとか、内閣の方針はどうだとかいうようなことを、逃げ口上言わないで、これを出された人から十分あなたは、ひとつ素案であろうが何であろうが、これが後に変えられるとか
何とかということは別にして、この問題に
責任を負ってやっぱり答弁もできるような態勢をつくってひとつ臨んでもらいたい。いまのようなことで、私は答えられません、具体的には私は聞いておりませんと言うのは、これは事務局です。具体的に話が出ないでもしこういうことを書いたとしたら、とんでもない話だと思うのです。自由主義
国家群と全体主義
国家群と分けたらはっきりしているじゃありませんか。いわゆる
社会主義
国家群は全体主義
国家群だと言っているでしょう。それならそうと大胆に言いなさいと私は起案者に言いたい。そういうものの
考え方で
一体いいのかどうかということもありますし、まあこの初めの書き出しのところからまことに奇妙キテレツなものだと私は思っている。これによって
日本の
教育がこれから行なわれていくと
考えると、これからいったら基本法は大体直さなければならぬですよ。
教育末本法、
憲法もある
程度直さなければならぬ。筋が通らぬと思うのです。私はそうなると思うのです。どうぞひとつ、そういうことは
あとで
議論することにして、あなたのほうでひとつ準備してください。いつでも受けて立つと、
大臣も堂々と
意見を述べる。これは早急にやるべきことだと思うのです。そういう機会をつくられるだろうと思うから、あなたもひとつそのときには堂々と
意見を述べて、
文部省の態度はこうだ、佐藤内閣の
文教政策の態度はこうだということをひとつやってもらいたい。希望しておきます。