○
中澤委員 いや、それ
はじみちにやらなければ、
農業問題なんて、あなたが言わなくても、そんなことはきまっているのですよ。きまっているけれ
ども、
目標がないんだよ。何にも
ビジョンがない。十カ年後なら十カ年後の
農業の姿というものは
一つも出ていないんだよ。だから
農民が不安動揺するのです。そんなものはむしろ指導力を持ってやればいいのですよ。
農地管理
事業団なんて、あんなへにもならないものを出してきて、通らないといって頭にきてみたり、全くなっていないじゃないですか。あんなものは通ったってどうにもならぬじゃないですか。通ったって、あんな
構想はものにならないですよ。すべて見ていると、私もしばらく農林から離れているからよくわからぬけれ
ども、何だかみみっちいのだ。それで、出すならもっと大胆に出した
らいいでしょう。あんなけちなものを出してみたり、すべてが何か大蔵省がおっかなくて、何にもできないような消極的姿勢が農林省全体の姿勢ですよ、ぼくらが見ていると。もっと積極的に大胆にやった
らいいじゃないですか。それならば、
政策の可否によっては、われわれ社会党は、反対の場合もあるかもしれないけれ
ども、あるいは社会党も積極的にそういう大きな
構想に対して協力する場面もあるのです。すべてが消極的なんです。ガソリン税もようやくおとといまとめて農林、大蔵両
大臣に申し入れたが、あんなのを見てもなっていないじゃないですか。予算要求を六十億しかしていないとか、そうして——あなた、次官には答弁は求めやせぬよ。そうして、あなたはへ理屈を言っているけれ
ども、われわれだって協力して、
政策的にとれるものは幾らでもとっているじゃないですか。だからそういうことで、場合によれば社会党だって幾らでも協力し得る場合もあるのですよ。しかし、いまの農林省のやっていることじゃ、協力のしょうがないんだな。あまりにも消極、退嬰、もうなっちゃいないんだ。だから、まあ
大臣がだれになるか知らぬが、
大臣がだれになろうと、有能な行政官の皆さんが
一つの
構想を——出す出さぬは
大臣の
考え方ですよ。それは政治家が考えることです。しかし、農林省は、少なくとも積極姿勢としてはこういう大きな姿勢を持っているんだ、それから消極的な対策としては
農民的
立場におけるこういう大きな
構想を持っているんだ、その二つぐ
らいは出ないと……。そうして、ごちゃごちゃやったことを白書に書いて一あの白書なんて何ですか。あんなものはばからしくて読む気がしませんよ。農林省はあまりにも
農民心理になり過ぎちゃっている。ぼくは何も
和田さんの言うじ
みちにやることを否定するのじゃないですよ。それは百姓の仕事なんというものはもともとじ
みちなんだから、じ
みちにやらなければいかぬ。じ
みちにやるにしても、
一つの大きな積極姿勢の
目標に向かって前進するという、農林省全体の姿が出てこなければだめじゃないですか。何でも大蔵省がおっかなくて、ものを言うのもいやだという、そんなことでは話になりませんよ。だから、それは
基本的には大きな
政府の政治姿勢の問題、
農業政策の問題なんだ。しかし、絵かきは、やはりやるのは有能な皆さんがやることなんです。ぼくは答弁は求めないが、次官になられる
武田さん、少し積極
構想を出しなさいよ。だめですよ。それで、
一つの大きな、三兆でも四兆でもばっと——
基盤整備、これにはこうなんだ、この
構想で行くんだ。
土地改良なんかだって、いまみたいな
構造改善、あんな補助率に差のあるようなことをやらないで、これを一本化して、こういうふうに行くんだ、こういう姿勢で、五ヵ年間に三兆円要るんだ、あるいは八カ年
計画なり七カ年
計画で三兆円要るんだと打ち出して攻め合えばいいじゃないですか。そして、いまの農林省の出しているのは
目標として前進させなければいかぬとするならば、
政府として
政策的に前進させていく。だから、いまの野菜の
値上がり、
物価の
値上がり問題で、野菜や生鮮食料は非常に大きなウエートを占めているわけでしょう。これは農林省としていいてこじゃないですか。これはわれわれの言うような
ビジョンを描いていけば、何年後には解消するんだ。いまのようなことをやっていたら、こんなものは解消しないんだ。だから、ここで思い切り
政府も財政資金を動員しろ、こういうような形で問題を処理していかないと、とてもそれは一このごろ中西君ともしばらく話したけれ
ども、いまみたいなことを農林省がやったってどうにもならないですよ——農林省の外へ出ていれは、中西君なんか農林省の姿がわかるらしい。だから、そういう点においていま少し、私は答弁なんか要りませんが、次官の就任の抱負として、ひとつ大きなものを持って出てくださいよ。いまのような農林省なら、ほんとうに
農民だって、農林省は一体何をやっているんだと言いたくなるですよ。そういう点においては、ひとつ思い切り新しい
構想で、新しい大局的角度で出発する。そしてそういうものはやはり省全体として前進をする。採用するしないは、今度だれが
大臣になるか知らぬが、これは政治の
立場で考えればいいのであって、実際それをつくるのはあなた方だ。
一つの
ビジョンづくりでも、広範な社会保障
政策づくりでも、いま言われる
農民年金なんかの問題も、もっと積極性を持った形でそういうものをつくり上げていく。さあ、前進姿勢にはこれがある、後退の姿勢の中にはこういうものがある、どっちかに重点を置いて
政府の
施策としてやれ、その採用は政治の問題になってくるわけです。
〔
田口(長)
委員長代理退席、芳賀
委員長代理着席〕
だから、そういう点において、農林省全体がいまみたいな
農民根性になって、もうもらうものなら正月のお葬式でももらっておけというような
考え方はやめて、もっと大きなスケールで問題を処理しても
らいたいということを要望しておきます。