○秋山小委員 まだ他の人の質疑があるようですから、できるだけ私の質問は遠慮したいと思いますけれ
ども、皆さん方のお話を聞いておりますと、もっともらしい
説明にも聞こえますし、だからといって、それじゃ、
交通安全の目的が達成できるかということになりますと、なかなかそこまでいっていない、こういうことのようであります。ですから、何回か言うようですけれ
ども、現在ある
道路をまず
歩行者に不便がないようにしてもらいたい。そうしてまた、少なくも、
自動車同士の
事故は別といたしましても、まず
歩行者に対しての危害が加えられないように
考えるのが優先じゃないかと思うわけです。ところが、いろいろ
道路関係の
人たちのお話を承りますと、それよりも先に、産業構造がそうなっておるのかもわかりませんけれ
ども、まず
自動車のほうを先に
考えて、ここでは
事故も起きたのだから
横断歩道橋をつくろうとか、あるいは地下道をつくろうとかいうことが
考えられがちのようでありますが、そういうことは私はあべこべじゃないかと思うんですよ。もっと強いことばでいうならば、かなり広い、
道路が二、三問以上の場合には、そういうところを
舗装するときにはまず先に横断のことを
考えていただいて、陸橋なりあるいは地下道なり、そういうものを先にやってから、
舗装を行なうというふうにつとめていくことができれば、まず
事故は先に防ぐことができるのじゃないか、こういう気がするわけです。
そこで
考えねばならぬことは、この表を見てもおわかりのように、府県道や
市町村道になりますと、
舗装の関係もあるいはまた
改良の関係も率は非常に低いわけです。これはなぜそういうことが起こるのかといいますと、やはり財源問題だと思うのです。多くの財源は国が吸い上げちゃって、だんだん効率の悪いものが府県、市町村にいっているということじゃないかとも思われるわけです。ですから、府県なり市町村なりに対して
道路の維持費なりあるいは改善の費用なり
補助金というものをもっと大幅に出す必要があるのじゃないか、こういうことが
考えられるわけです。それがなければ、予算にしばられちゃって、やりたいところもなかなかやれない、こういう事態が起こってくると思います。ですから、そういうものを全部洗いざらい出していただいて、そうしてその上に立って、総額でどれだけの膨大な金になるかわからない、しかしそういうものを見て、それでは順次こういうものからやったほうがいいのじゃないか、そうしてまたこれを何年くらいまでに——いまの御
説明だとだんだん
自動車の
保有量も頭打ちになってくるというふうなことも
考えられますので、それまでの間にどれとどれとどれをやったらいいか、こういう案が生まれてくるだろうと思うわけです。ですから、こういった小
委員会というものは、皆さん方に苦情や何かを言うのじゃなくて、皆さん方と一緒になって、どうしたらば
交通安全の目的が達し得られるか、こういうことを検討する
委員会だと私は思っております。ですから、あなた方がもしかりにいままでの
考え方をここらで言ったほうがいいのじゃないかということがあったら遠慮なく言っていただいて、そうして、あなた方が大蔵省に向かって予算を獲得しようと思ってもなかなかむずかしさが出てくる、そういう場合にこそ私たちができるだけ皆さん方のしり押しをして、予算を獲得しなければいけないのじゃないか、こういう
考え方の上に立ってこういう小
委員会ができたと私は了承しております。ですから、そういう気持ちで御協力をいただければ幸いだと思うわけであります。
そこで、先般来労働省からもいろいろお話を聞きましたけれ
ども、タクシーでいえば、ノルマが非常に強過ぎて、無理な労力を使っているのじゃないか、こういうことも
考えられなければならぬでしょう。それにはやはり最低保障をどの運転手さんにもできるように、国の施策の上に立って行なっていく、それでもなおかつ悪い人があるかもわからない。そういう不心得者に対しては厳罰を科するのもけっこうだと思いますが、
道路が完備しているならば、
歩行者に対して、
道路規制を守らない場合にはこの人にもかなりな罰をやってもいいのじゃないか、こういう気もするわけですけれ
ども、そういう声も確かに方々にあるはずです。あるのだけれ
ども、現状の
道路を見ていった場合に、いま
歩行者に対してそれだけの何か罰するような条項をつくっても、これは無理じゃないかという気もしないわけではありません。ですから、まず第一に
考えるべきことは、
道路の形態を十分に
考えていただいて、それに伴った多くの予算が必要かもわかりませんけれ
ども、できる限り重点的に予算をいただいて
整備をしていく、こういうことではないかと思います。
同時にまた、
通産省のほうの関係になりますかわかりませんけれ
ども、先ほど誇大広告がどうのこうのという話があったけれ
ども、誇大か誇大でないかは別といたしまして、やはりスピードが出るから車の性能がいいんだということかもわかりませんけれ
ども、やはりそういったことはかなり規制をしていく必要があるのではないか、こういう気もするわけであります。そしてまた販売のときには、できればさっき言ったように、山坂を登るときには力が出て、平地を走るときにはあまりスピードが出ないような、何か規制の方法があれば一番いいのですけれ
ども、これは現状において無理だとするならば、それらに対しての研究費も何かの形で出すことにしてもらって、検討を進めるべきじゃないか、こういう気もしないわけではありません。したがって、これには御回答は要りませんけれ
ども、これらについても十分考慮していただくことができれば幸いだと思います。
以上で、私の質問を終わります。