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小林委員 私は、きょうはゆっくりと、
公社の
姿勢の問題やら新
総裁の高邁なる所見などをひとつお伺いいたしたい、できれば夜の暮るるを知らず十二時ごろまでやりたいというふうに
考えたのでありますが、午後の二時から私も橋本官房長官に会見を申し込んで
お話をしなければならぬ問題もあるのです。そこで、私のお伺いいたしたい最も重要な問題をひとつお尋ねするつもりでありましたが、同僚議員のほうから、
小林某の問題については、目下
専売公社の内部において着々と粛正中でありますから、しばらくそのやり方を見ておいてもらいたいという、またこういう勧告がございまして、一番大事な問題にいささか触れ得ないのであります。何しろ多年友情を重ねておる同僚の進言でもありますので、それではそれを避けておこうということになったのであります。それでは、そのほかの問題について御
質問しようと思ったら、また同僚から背中をはたかれて、君の
質問は三十分くらいに、こういうふうに押えられた。三十分では
質問ができません。
そこで私は、三十分でありますから、要望だけを申し上げておきます。
第一、
専売公社で一番いけないのは、
先ほどからも
お話がありましたけれども、百姓を少しいじめ過ぎる、これが第一いけない。私どもは、
農民の問題になりますと、どうも農林省だと思って、あるいは米価闘争だ、やれ酪農だあるいは野菜だというふうに農林省中心にやっている。ともすると、大蔵省や専売はその陰に隠れているのでありますが、隠れている専売が一番いけない。われわれのことばをもってすれば、苛斂誅求あくなきだ。しかも、いじめているのでありますが、そのいじめ方が二つです。
先ほど言われたいわゆる
収納代金を低
価格で取り上げる、
所得補償方式というようなものをなかなか採用していかない。それは
武藤議員が言いましたから私は触れませんが、その問題が
一つ。
いま
一つは鑑定制度です。最近は少しこれが改良されたというふうに聞いておりまするけれども、まことに鑑定のやり方などというものは一方的にやってしまう。一等、二等、三等、四等級の格づけ、お前は四等、お前は三等、二等、一等、言われたらそれはもうツルの一声で終わりだ。しかも、そのときのきめ方などというものは、旅館に虫がいたか蚊がいたか、ちょっとごきげんが悪いと、ごきげんのままにもう抜き打ちに問答無用でやられてしまう。そのためにいかに多くの
農民が泣いているか。勧進帳のようにずっと例を述べて、
一つずつ私は具体的なことをやろうと持ってきたのでありますけれども、三十分だから言えない。言えないが、
総裁が聞きたいとおっしゃれば、何県の何市の何郡の何町のだれだ、何年何月とずっと例をあげて申し上げます。しかも、そういう鑑定に来るときはただ一人で来るわけじゃない。三人も四人も来るけれども、そういう
人たちの不遜なる態度、
農民に臨むところの思い上がった態度、実に多くの問題がありますが、それはひとつ警告の
程度にしておきます。これが一番悪いのです。私は言い出したことは何も言いっぱなしにしておかないのでありますから、それがどういうふうに改められておるか、後日また私はお尋ねいたしますけれども、こういう鑑定の態度が一番悪い。
それから第二番目は、専売の
労働組合に対する態度がどうもよくないが、これは
平林君がいて、大いに
公社御当局に表なり裏なりその改革を論じておるようでありますから、その成果のあがらんことを私は要望いたしまして、これも具体的にはあげません。ただ、いま
総裁が新しく改築あるいは改造をしている専売の支店、出張所その他をお回りになっている、まだ全部お回りになっておらないとおっしゃるが、だいぶ新
機械を入れたり、能率化、合理化のために
努力をされておるようでありますが、そういうことに基づいて、あるいはまた
労働者が合理化の名において首切りが行なわれるのじゃないか、
機械が近代化しますから、いままでは四十人も五十人もいたのが、三人か四人でその製造工程ができ上がる、そういうふうな設備の近代化が行なわれておるようであります。私も私の関係しているところを歩いてみておりますが、そういうことのためにどうも首切りが行なわれるのじゃないかというふうな心配も若干あるようであります。そういう点もひとつ
労働者の身になって問題を
考えられて、不安のないように、しかも能率があがって、もうけがあったら、だんだん
労働者にそれを配当して、もっと厚生設備等をりっぱにしてやるようにしてもらいたい。
私はいつも申し上げるのでありますけれども、大体電電
公社と
専売公社は、
日本における二大不当利得機関です。
民間会社にこの
仕事をやらせたらもうかってもうかってしようがない。これくらいあくどくもうけておるところはないが、
公社と銘を打って、国家機関でありますからわれわれは言えないのでありますけれども、しかし私どもは、こういうふうなもうかってもうかってもうかり抜いておるようなところにやはり欧米先進国に負けない近代的な労使の形というものを出してもらいたい。ラスクですか、何か
日本に来て帰って、
日本の工業力は間もなく世界の三大工業国になるだろう、アメリカに次いでソ連、次はもう
日本だろうというふうな帰朝報告ですか、アメリカに帰ったのでありますから帰米報告でありますが、そういう報告をしているくらい近代化している。しかし、その中に
労働者の待遇というものはまだまだ実に非近代的な残滓を残しておる。それを引き上げて
労働者に対する理想的な待遇を与えるというりっぱな形のもの——もうかっている専売と電電
公社と二つがモデル的な
労働者の待遇のスタイルをつくり出してもらわなければいけませんから、そういう意味において、あまり
労働者を圧迫せずに、くれるべきものはうんとくれて、厚生施設もりっぱにして、そうして
日本におけるモデルケースをつくっていただく——私は、新
総裁の就任のあいさつの中にそういう理想でも出てくるかと思って聞いたが、さっぱり出てこない。私はまことに残念しごくでございましたが、やっていただきたいということが二つであります。
農民対策の問題と
労働者の対策の問題、これは
専売公社がいじめている側です。
それから今度は、
専売公社が結びついて世間の疑惑を招いている問題がある。
第一は、いわゆる
専売公社を取り巻く外郭商社との関係です。こんなことは私は山ほど言いたいのですけれども、三十分だからしょうがない。言えないのであります。
専売公社と関連
企業との関係の問題であります。
あなたのところの原料
たばこ、製造
たばこの輸送、配達等は主として日通がおやりになっておりますが、私は日通との関係についても若干
調査してきましたが、この問題は別として、次に、
機械の部分品の購入等はどこがやられていますか。これは特殊な部分品であるというような名目で、特殊な会社に御命令になっておる。その結びつきがどうなっていますか。私はよく知っておりますよ。
先ほどもあなたは、
専売公社に必要な資材等は特殊なものであるから、やはり特殊な外郭の会社等と契約を結ばなければならないとおっしゃったが、これが危険なんです。こういうものの中に百鬼夜行——これはあなたが聞くとおっしゃるならば私はいつでも申し上げます。まあ関係もありましょうから名前を言うのはがまんいたしましょうか。こういうのが何しろみんな
公社につながって、そうして選挙なんかになると、言いたくないけれども、こんなのが先頭に立って
小林章をやったり何かをやったり、あらゆる悪鬼跳梁のもとになってくる。これが悪い。
それから、計器類の購入はどこでおやりになっているか。これも問題がある。それから
たばこの巻き紙の購入、
たばこの包装紙の購入、フィルターチップの購入、私はこの関係している会社をみんな調べてみました。こういう結びつきを一々資料をあげて言えとおっしゃれば私は言いますけれども、時間もないことですから、こういうような出入りの関係商人との関係は、
総裁の名において全部ひとつ御
調査をいただきたい。
願わくは、私は希望として申し上げるが、いかに特殊なものをつくっていても、あまり長く一社と古い因縁を結んでいることはよくない。これは適当に変えるか、さもなければ、特殊品であろうとも、二、三社、四、五社にして競争入札をさせる、そこらへ出入りするような
公社の職員自体もやはり適当に交代されたらよろしい。
総裁がかわったら、下もかえたらよろしいと思うのです。その点を強く要望しておきます。私は決して根のないことを申し上げているわけじゃございませんから、この点はひとつ十分御
調査いただいて、
調査の結果がどうあれ、そういう会社が
専売公社に出入りすることによって、どういうふうにその
企業内容が変わって、どういうふうに発展していって、そしてそういう会社には
専売公社の天下り式古手役人のもぐりがどんなぐあいにもぐっているのか、縦にも横にも御
調査いただいて、
総裁のほうから、こういうもうかるところでありまするから、李下に冠を正さずというようにちゃんと
姿勢を直して、世人これを怪しまざるような正常な形にしていただくことを私は強く御希望申し上げておきます。出入りの関係の業者の問題、これが
一つ。
第三番目は、
先ほどもちょっと出ましたけれども、今度は
たばこ耕作組合だとか、あるいは
たばこ販売協同組合だとか、あるいは塩業組合等々、関連する外郭
団体と
公社との結びつきの関係、これは商人じゃない。こちらのほうへ一体
公社はどのくらいの補助金を出していますか。特に、
たばこ耕作組合にどのくらいの補助金をお出しになっているか、
参考までにお聞かせ願いたい。