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勝澤委員 普通
郵便物の中に現金を入れたということでありますから、とかくいままで
監査の対象にならない
事故、ですから、
事件として、私は珍しい
事件だと思う。しかしこの
事件をよく調べてみれば、じゃ、ほかにこういうことはないだろうかという疑問が実はあるわけです。あっても、まさにこれは完全犯罪だと私は思う。この端緒 が、郵政監察局で調べてこういうものが出てきたというならば、これは私は、やはりそういう
一つの調べのしかたもあったと思うのですけれ
ども、これは全然別個の立場であった。しかも六年間にわたって行なわれておったけれ
ども、その六年間には何もわからずに、三十五年十月までやって、それから四十一年までは何もやらなかったということなんですね。しかもこういうものが抜き出してもわからない。それが違法の措置だと思うから、なかなか申告がしにくい。最近、私は新聞を見てみますと、たとえば二万五千円の申告をして現金
書留を送った。二万五千円送ったと思ったら、相手のほうは一万五千円だといって、一万五千円の領収書をよこした。一体どこに
責任があるのかといったら、これは結局、現金
書留で申告を二万五千円してあったとしても、二万五千円確認はされていないので、これは送った人の
責任だと、こういわれておるというのですね。それが
一つの判例だ。そういうふうに
考えてみると、私はここに新たな、いままで世間に知られていない犯罪というものがあったのではないだろうかという疑点を持つわけであります。かてて加えて、この三十九年度の
会計検査報告を見てみますと、たとえば仙台郵政局の浅舞
郵便局の場合は、二十八年三月から三十九年九月まで約十年間、窓口業務をやっておった者の定額
郵便貯金の不正が出ておるわけです。こういう不正
事件というものがあるであろうと予測されておるものが、監察官が調査に行きながらも、十年間たってようやく発見された。いまのこの普通
郵便物の例を見てみますと、発見のしょうがない。こういうことを
考えてみますと、郵政監察というもののあり方について、もう少ししっかりした方針を立てなければいけないのじゃないだろうか。
大臣は、これに対して、やはり上の者についても相当きつい処分をしなければならぬということをお
考えになって、そういうことが新聞に報ぜられておりますけれ
ども、私は、十年、十五年というような長い間のこういう犯罪が起きた結果の監察の
状態を見てみますと、一体監察というものがあるのか、やっておったのかやってなかったのか、もう一回監察の
人事のあり方ですか、監察官の
人事管理のあり方ですか、それもやはり洗い直してみなければいけないのじゃないかと思う。
それと、集配の副課長の起こした
事件、普通
郵便物の
事件を取り上げてみて、これはよほど世間に周知をして、申告制度というものについて、あるいは普通
郵便物の中に現金を入れた場合
——いまでもあるでしょうし、またこれをよく調べてみると、大体
専門家が見れば、現金が入っておるか入っていないかということは一〇〇%、
郵便を取り扱っておる人から見ればわかるというくらいにいわれております。しかしこれを見てみますと、これは調査の結果でしょう。二七%くらいの確率で技き出しております。こういう点を
考えてみますと、普通
郵便物でこういう
事件が起きたというのは、実に重大な問題だと私は思うのです。監察の目が及ばないところですから、ですから、この点は、いまの日本
逓送の
関係ともあわせながら、やはり掘り下げたことをしながら、世間に十分知らせなければ、これは私は心配でしょうがないわけです。実は私らも、出した手紙が必ず向こうへ着いておったと思っておるわけであります。しかし、手紙を出しておいて、その手紙が着いたかどうかもう一回確認の手紙を出すわけにいきません。そういう点で、普通
郵便物たりとも、もう少し
取り扱い方について、やはり真剣な配慮をお願いしたいと思います。