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矢山有作君 私はどちらかというと、あなたの逃げ道をこしらえるつもりで、百歩譲って質問したのですが、そういう御答弁になると、私
どもはやっぱり国会の
審議というものを立ててものを言わなければならぬことになる。国会の
審議において、
法律をどういうふうに具体的に適用していくかということが赤城さんによって明らかにされたわけです。そのことはあなたもちゃんと御存じのとおりなんです。そうしたら、
審議会にかける、かけぬという問題は、その明らかにされた
解釈の範囲内で
審議会にかけていくのが行
政府の仕事でしょう。赤城さんがはっきり言っているのは、こういうことを言っているのです。「具体的には米の場合にもありますように、他の製造業につきましても全部をとるとか、三十人をとるとか、五十人をとるとか、いろいろそういう問題もあります。そのほか、具体的に
算定をやるときにはいろいろの資料によって
相当問題があろうと思いますが、
考え方は、私はそういう方向で考えたらいいんじゃないか、こう思うのです。」
考え方というのは、他産業労賃でやると、この
考え方です。そういう答弁をしている。そうすると私が繰り返して言っているように、他産業労賃をとるということは、大臣ははっきり言っておる。ただその規模をどの程度にするかということは、これは
検討すると言っておる。それで参議院に来て、統計、
実態の把握がないから、それを把握をしてやるんだと言っている。そうしたら、やはり
審議会にかけるときには、その範囲で
審議会に相談をかけるべきなんで、その明確に示された具体的な適用に対する大臣の
考え方を逸脱した形で、
審議会に示されるということは、これは間違いじゃないですか。これは明らかに間違いです。その点を私
どもは追及しておる。そういうことが恒例化されてくると、国会でどんな約束をしたって、どういう話し合いをしたって、これは全然行
政府で無視されるという前例ができてしまうのです。これは事、社会党だけの問題じゃありません。国会に席を置いておる者としては、これはたいへんな問題です。この点を私は言っておるわけです。これは一貫した赤城さんの答弁ですからね。しかもその答弁は、あなたが農村雇用労賃をとるのだということに対して、衆議院
段階で紛糾をして、紛糾をした中で、与野党の理事の
折衝の中で、大臣はこういう答弁をしておるのですからね。これはたいへんな問題ですよ。あなたは軽く言っておられますけれ
ども、だから私はあなたが答弁できやすいようにと思って、あなたが国会無視だということにならぬようにと思って、百歩譲って考えた場合に、いつから大臣答弁のとおりにやるのかと聞いたのです。それに対して、のらりくらりさっぱり見当のつかぬようなことを言われるならば、われわれとしては国会答弁どおりにやらにゃいかぬじゃないかということになる。この見解ははっきりしなければならぬ。それからあなたは他の比較とか、あるいは
加工原料乳だけじゃなしに、ほかの
市乳の
取引の問題もあるとかなんとか、いろいろおっしゃるけれ
ども、少なくとも
加工原料乳なら
加工原料乳に対しての
方針がきちっと確立してこないのに、ほかが出てくるはずがない。
原料乳価格については農村雇用労賃でいいのですと、ぱあっと示される。そのほうが公的な
意味を持ってくる。もっと言えば権力的な
意味を持ってくる。そうすると、その他有利なものがあったとしても、それが
基準になって有利なものを引き下げるという作用をする。それはそうだろう。あなた行政をやっていて一番よく御存じでしょう。そういうことを私たちはおそれている。だからそれではならぬ。だからあくまでも国会で明らかにされた
方針に従って
乳価の
算定はなさるべきである。そのことによってはじめてその他の問題についても適正なものが出てくるはずだ。それをちょっと誤解しておられるのですよ、あなた。だからあなたがもしそれをやる上において、それをやったら、大蔵省その他あらゆる方面から徹底的に押えつけられてできませなんだ。ですから圧力に負けまして、臨時農村雇用労賃を採用せざるを得ませんでしたとおっしゃるなら、それは私
どももそれだけのことについては納得いたします。その辺をはっきりしてください。