○川村清一君 外材の輸入の問題に関連しまして、きのう私、ソ連材の輸入について、それに結びつけてちょっと
質問したわけでありますが、関連
質問が別のほうに発展いたしましたので、私としてもやめてしまったわけです。時間がございませんので、ごく簡単にお聞きしたいと思います。
私の聞こうと思ったことは二点あるわけでありますが、ソ連材を例にとったのは、
一つの例でありまして、要すれば外材の輸入
計画というものは、
一つの筋からいって、やはりその年度における日本の国内における木材の需要見通しというものを打ち立てて、これだけ必要なんだと、その必要を満たすためには国内材をもってこれだけ供給するんだと、そこで足らざるものが、いわゆる何百万立米、何千万立米というものがあると、そこでその足らざるものを輸入するんだと、その場合にソ連材をこれだけ輸入する、あるいはカナダからどれだけ輸入する、南方からどれだけ輸入すると、こういうふうに、まず最初の国内の需要量をきめて、それから国内産における供給量の見通しをつけて、それから外材の輸入量をきめていくというのが、これがやはり筋でなければならないと私は思うわけであります。そういう
意味において、まずソ連からどれだけ四十一年度で輸入する
計画かということをお尋ねしましたら、
長官の御
答弁では、三百六十万立米輸入する見通し、
計画である、こういうことであります。そこで、その三百六十万立米というものは、どういう積算によって出したかということを聞こうと思いましたら、
長官のほうから先に言われまして、これは商社の契約したものを積み上げたものだと、こういうことであります。そうしますと、いわゆる日本においてこれだけ必要だという、そういう需給
関係のほうから輸入
計画を立てたのではなくして、それぞれの商社が、いわゆるこれは商社ですから、もうけが
目的なんです。利潤をあげるために商社が個々に、いわゆるソ連の
関係筋と交渉いたしまして、契約を打ち立てていく、そのものを全部積み上げて、そこで三百六十万立米というものを出していると、これは私間違いだと思うんです。こういうように、毎年毎年やっていくのか、どこの国の輸入材もこういうふうにしてやっていくのか、この点を明らかにしていただきたいことが一点なんです。
もう一点は、そこでソ連材の輸送の問題をお尋ねしたのであります。何で輸送するのかということを聞きましたところが、船積み輸送と、いかだ輸送をやるんだと。いかだ輸送は四十一年度でやめて、四十二年度からは全部船にするんだと、こういうお答えであります。
そこで、お尋ねしたいのは、これは特に北海道でございますが、ソ連材のいかだ輸送というものにつきましては、ぜひこれをやめてもらいたいということを、強く要望しているわけであります。要望続けてきているわけであります。
大臣も御承知だと思いますが、
昭和三十八年の年に、このソ連材のいかだ輸送によって、たまたま輸送中に暴風がありまして、そこで、これは北海道の沿岸の近くを通っておりますから、このいかだが全部切れまして、そうして道南大島のほうにこれは全部流れ込んできて、漁港をぶちこわす、船をこわす、たいへんな被害を沿岸漁民に与えまして、その損害実に約三億近いものがあったわけであります。そこで、その損害補償をせよということで、当時、私も北海道議会の議員でございましたので、ずいぶん努力いたしました。最終的には一千万くらいの補償でもってこれは片づけられてしまったわけであります。こういうようなことがあっては、またとならないということで、ぜひやめてもらいたいということを強く要望しておるにもかかわらず、また
昭和四十一年度においてもこれを行なうということは、一体どういうことなのか。そういう沿岸漁民に不安を与えながらも外材を輸入しなければならないのかどうか。それから
昭和四十二年からやめるというのですから、ぜひやめてもらいたいのですが、ことしまだあるわけであります。秋口の台風時に、もしいかだを輸送しておって台風にあたったならば、また
昭和三十八年当時のような大損害を北海道の沿岸漁民に与えないとはだれも保証できないわけであります。もし、ことしそういう事態が起きた場合に、その補償は一体どういうことになるのか、だれが補償するのか。これは一体その衝に当たっている
林野庁長官は、ソ連当局と話し合いしているのか、また、それを輸入する商社ときちっとそういう話し合いがついておるのかどうか、この点を明らかにしていただきたいと思うわけであります。