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鈴木強君 その点は、私は非常にくどいようですが、多少
予算委員会でも総理にも見解承りました。総理は当時の責任者ですから、よく事情も知っております。ただ、公共性という立場に立って、思い切った自主独立な経営というものに対する、
政府なり
国会からの干渉というものを、できるだけ排除していこうという気持ちがあるのだが、その
限度について悩んでおるのだ、
公務員制度審議会もあるし、そこでひとつ十分に
考えたい、こういう御
答弁を私は総括質問でいただいているわけですよ。ですから、あなたも
民間移行なんていうことも御発言あったわけですから、そのいきさつについても御勉強だと思います。ですから、これ以上言いませんけれども、少なくとも日本の公共企業体というものを、本来の姿に、やはりできるだけ制度上欠陥があればこれを是正していくとか、
運営上の点についても、できるだけ自主性を尊重してやるというような、そういう方向にひとつ格段の
努力をしていただく、
公務員制度審議会などにも政治的な、総理などとも相談したならば、そういう意見を反映するようにしていただきたいと思います。
そこで、いろいろ
野上委員からありましたから、重複は避けますが、私は何と言ってもやはり
当事者能力というものが今日ない。
政府はあると、こうおっしゃっているが、われわれはないも同然で、ほとんどないと言ってもいいと思う。それが今日、毎年毎年の
春闘においてゼロ
回答であり、あるいは二百円、三百円、五百円というような、そういう中途はんぱな
回答が行なわれて紛争の種になっているのです。ですから、この
当事者能力を持たせるという基本の問題を解決しない限りはだめなんだ。そこで、そうは言っても、現実にない中でやっているわけですから、制度が
改正されない中でやっておるわけですから、私はそういう立場で伺いますが、去年
有額回答が五百円で、ことしはゼロだ、去年ずいぶん
政府も、公企体
関係の労使の紛争に対して、大所高所から指導に当たったようです。企業自体は能力がないのですから、たとえ三百円、五百円出すにしても、このワクを越えることになりますと、団交で出せない。そとで、いろいろ
政府が
考えた末、何とか差し繰りできないかというので、五百円ぐらいだったらどうにかなるだろう、
経費の節約その他で。それで五百円出した。その
誠意は認めますよ、ぼくら。
団体交渉の
段階において、そういう多少でも
当事者能力を発揮して、自主性ある労使間の紛争を解決しようとする
努力は多とする。ことしは物価が七・五%上がった、さらに公共
料金がどんどん上がって、
政府の見通しでも五・五%の物価が上がる、これはおそらく一〇%になると思うのですが……。そういう中でゼロを出したということは、明らかに自主性そのものについて行き当たりばったりで、ことしはもうゼロで、あなたまかせというので団交が実らないから
公労委送り、
調停送り、こういうような
態度をとっておるのは、どうも終始一貫しておらないし、何か去年よりも
春闘解決に対する
政府の
態度は後退したんじゃないか、こういうふうに私らは受け取らざるを得ないのですけれども、この点は
大臣どうなんでしょうね。