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鈴木強君 そこで、まあこの
負債については、後ほど
再建の問題とからめてもう一度お尋ねしますが、二十五億の
赤字を出しておるわけですけれども、そのほかに
負債が二十数億ありますね、
合計で四十数億の
負債をかかえておるのですが、
科学技術の
教育放送ですから、なかなか
番組作成等についてもむずかしかろうと思いますけれども、そして
スポンサーもなかなかつきにくい、
視聴率等も後ほどお伺いしますが、そうい中で、初めスタートしたときに、考え方は
協力会と、それからある
程度スポンサーもこれはさがしたわけですね。そういう
二木立てになっていると思う。しかし、まあ基本的には
協力していくというのが筋でございますから、まあ
スポンサーはこの次になっておった。そこで、一年たってみて、あるいは九カ月たってみて、なかなかこれは
協力費についても入ってこない、
協力してくれない、けしからぬ。そこで、できたテレビ局を何とか維持しなければならぬという
経営者の
努力があると思います。したがって、全
職員一体となって、この
資金確保をどうするかということは、当然倫じられたと思うわけですね。その際に、
協力会が出してくれないならば、さっき私が申し上げたように、あなたがなってから行っておるようですけれども、その前に
協力会へ行って、何回でも
経営者に訴えて、そして
浄財を集めて、約束した金を取り立てる、そういう
努力をしたかどうかということがまだわからぬわけですよ。したけれども取れなかったというのなら、これはもう
協力会は頼むに足らず、したがって、ある
程度免許申請当時の条件は狂うかもしれません。しかし、結局、維持するためには
スポンサーをとらざるを得ないでしょう、そういう
方向に切りかえなければならぬでしょう。そうして十二
チャンネルを本来の目的に沿うように動かしていくということは、これは子供でもわかる経路だと思うのですね。そういうことがはたして行なわれて、なおかつ、こういうことになったかどうかということについては、私は非常に疑問を感ずるわけです。
そこら辺が決定的な、こういう
方向に来るカーブを切る
原因じゃなかったでしょうか。要するに、非常に安易な気持ちで
番組をつくり、どんどんつくるほうは四百名の人が総出でもってやる。しかし、入ってくる金は
幾らかわからぬけれども、とにかくやっちゃえというような無
責任、無
方針である。まことに何かわれわれから見ると危険きわまるような乱暴な
経営をやってきたように考えられてならないわけですね。ですから、ここらに
おいてこの
赤字の克服ということが、依然として入るものは少ないのだけれども、出るものはむしろ多くなっていくという
かっこうなんですから、
赤字の出るのはあたりまえですよ。ですから、
そこらの
経営者の頭のことが、どうも疑われてしょうがないのです。しかし、そういう
赤字になっていることは事実ですから、そこで私は、今度
藤本さんの場合になるのですが、去年の六月再免するときにも非常に問題になったのですよ。はたして再
免許をしてやれるのかどうなのかということをわれわれもひとしくここでも論議したわけです。しかし、
郵政省は再免しました。そのときにつけた条件も、あなたは八月来られてよく御存じだと思いますが、
ほんとうならば、いまの
電波法の不備がありましてね、これだけ
経営について行き詰まりを来たした場合には、むしろ
免許を取り消すぐらいのことがあってもいいと思う。ところが、それがないのです。ですから、
認可するときに
一つの条件を出してきて
免許されましたけれども、それが二年間やってきて、いろいろな条件と違ってきておりましても、これに対して法的に規制を加える方法がないのですよ、
電波法は。これは非常に私は問題があると思うのでありますけれども、そういう意味で、結局、
免許をとってしまえば
あとはまあまあいいのだ、こういう安易な気持ちが一面あるのじゃないかと思うのです。法律で必ずしも私は、規制して解散するということは最悪の場合であって、軽率に言うべきことじゃないと思います。しかし、かりに悪い者があってそういう意図的にやった場合には、やる余地がないとは言えない。安易な
経営者になってしまいますと非常に困るのですが、そういう問題も一面にはあります、法的には。ですから、私もあまり法的な立場であなたに言えないですけれども、しかし、それはそれとして、やはり科学
放送としての体面を汚しているわけですから、ですから、それを挽回するという
努力をしてもらわなければならぬと思うのです。そこで、再免のときにかなりおたくのほうの
経営状態も聞きましたら、これはあぶないのじゃないかと思いましたけれども、そう問題がなくてさらに再免された
いきさつがあります。そこで、再免されて一年足らずのうちに、二百名近い、少なくとも生活権を奪うような人員整理、首切りというものを根底にひそめて大改革をしなければならぬということには、まことに、再々私が申し上げたように遺憾しごくのきわみです。遺憾千万に思うのですよ。ですから、そういう意味に
おいて、再免されたときの条件、これを
藤本さん
おいでになってみてどういうふうに受けとめて、そうして、これではいかぬと、こういう
方針でひとつ十二
チャンネル再建しようというおそらくお気持ちを持たれたと思う。あなたを専任の本部長に任命するということも、これは当時の条件の中に
一つある。
郵政大臣から示され、それによってあなたはやられたわけです。ですから、
再建について、あなたが御就任すぐから
相当考えられたと私は思いますが、その点はどうでございましょうか。