○須藤
五郎君 あのね、この間和歌山に行ったのですよ。で、君のところ黒字県というのはおかしいじゃないか、何でだといって市民の人に聞いたのです。そうしたら、それは黒字は当然です、和歌山県というのは何もせぬ県ですと。これは和歌山県だけじゃないと思うのです。あなたは
財政収支とこう見合わして手控えているというけれども、何にもせぬのです。何にもしないから
赤字が出ないというわけです。何か仕事をしようと思えば
赤字になる。それは国家の補助が足りないからです。
交付金が足りないからです。だから、
赤字になる。仕事をしたら
赤字なんです。だから、仕事をした県は全部
赤字になってきている。そこにもってきて、新産都市などというああいうものにつられて、たくさんのものをかかえ込んで、それがうまくいかぬ、それで
赤字。そうなると、大臣がいつも、これは景気の不況が原因だというふうにおっしゃるけれども、あんたもいま同じようなことをいったけれども、経済の不況はだれの責任かといえば、結局自民党内閣の責任という、すべてそこに結びつく。アリ地獄ですよ。アリ地獄みたいに、すべてそこに落ち込まざるを得ないということになっている。(「それをいいたかったんだろう」と呼ぶ者あり)それを言いたいという
意味でいったわけじゃない。まあそういう理屈になるわけですね。
もう一つ、四十四年度の見込みでは、
地方税の
減収、
地方交付税の歳入減等、すでに一千億円の
財源不足が見込まれているのですね一その上、人事院勧告による
地方公務員の給与
引き上げを加えますと、一千四百億円以上の歳入欠陥と、こういうふうになってきているわけです。
地方財政の
赤字は普通会計のみならず
地方公営
企業で一そう深刻になってきているということは、皆さんもお認めになることだと思うのです。三十九年度の決算見込みでは累積
赤字額は六百六十五億、前年度は三百七十六億ですから、七〇%の増になっている。こういうふうに
赤字がどんどんと出る。そうしてその
赤字総額の構成を私のほうで調べましたら、大臣、こういうふうになっています。交通が六七%、水道が二一%、病院が五%、こういうふうに
赤字がどんどんふえてきておる。だから、この
赤字がふえてくる原因をどう処理していくか、そうしてどうしてこの
赤字をなくすかということが、これが私は問題だと思うのです。
で、結局言いますと、今度のまあ
交付税率二九・何%を三二%にするというのですが、こういう
措置をとっても、根本を直さなければ、量見を入れかえない限り、私は
地方団体の
赤字というものは絶対解消するものじゃない、こういうような結論を私は持っております。大臣は今度の
措置は完ぺきなものだと言って自慢していらっしゃるということを私は伺ったのですけれども、そうじゃない。やはり根本を、このもとを正さなければ、
赤字は今後も解消するものではない。これはまあ私の意見ですから、御答弁はないと思いますが、私はそういうことを申し上げて質問を終わります。