○赤間文三君
近藤委員の
質問に関連して私も御
質問申し上げたいと思います。この今度の
通産省が出された機械貸与あるいは工場アパートの
計画、これは非常に画期的なもので、山本長官のときにこういう
制度が起こされたというのは長く歴史にも残るくらいに私は
自分なりに
考えております。非常にいい
制度であるというふうに私は惜しみなく賛辞を呈するのでありますが、ただ
近藤委員もおっしゃったように、国の施策としては非常に量が少ないのじゃないかということは全く同じ
考えです。やはり
全国の
中小企業というと、三百五十万とか、
零細企業にしましても実に多い。その全部に行き渡るようにやれというのは、言うほうが無理かもしれぬが、
相当そのことが効果を
零細企業の育成に貢献をする程度のものをやるべきではなかろうか。大体常にその初めのときは試験的と言う。試験的なものは将来大阪府とか東京あたりにおやりになって、国家がこれをやるからには、もう必ず効果が一〇〇%あがって間違いがない、こういう
制度をやられて、国が試験的
制度をやられることについては私は研究の余地があるとこういうふうに
考える。私は大阪の知事を十二年やっていましたときには、
中小企業の
制度というものは
通産省と連絡とりまして、いいか悪いかわからぬようなものは大阪府が時の知事の責任においてやってみた。よかったらその効果を
通産省にいち早く報告して、間違いないから御採用願いたいということで十二年間私は
努力をしてきた。それはやはり国費は重要なものであり、いいか悪いかわからぬうちにこれを始めるということは慎むべきことかもしれない。しかしながら、もういいときまったら、やはり
相当のこれだけのことをやればこれだけの努果があると、それまでまたあとからこれだけのことをやったから、これだけ国費を費やしたからこれだけの効果があがったと、数字であがるものは数字でこれを発表せられると非常にありがたみがわかる。数字で言えぬものがある、そういうものは文句でこんな効果が上がったということをやられるようにされたほうが私は親切であり、また徹底をするんじゃないかと思う。たとえばいまの
制度なんかは、まあ私はしろうとであまりわかりませんけれども、漏れ承るところによると、たとえば東北の宮城県でしたか、どこかがやって、効果が何か
相当上がったとか何かということも漏れ承っておるから、もう試験の域を脱しておる。こういうものこそ
相当やっぱり
零細企業にこたえる程度の施設をおやりになるということがよくないか。これは私はいま思いついて言うのじゃなくて、過去からまあいいか悪いか試験的な意味があるから
予算も少ないということをたびたび聞かされる。ほかの例にもあるのです。そんなものは府県に命じてどんどん何ぼでも試験研究をさせられたら、おそらくいやとは言いますまいと私は思う。そういう意味からひとつやる。やれば、いま
近藤委員がおっしゃったように、一〇〇%の効果が上がり、そうしてやっただけの大きな期待が持てるということに、将来の
行政をやられることが望ましいのじゃないかというような私は私見を持っておるのです。それが第一点。
それから、それについてどういうふうに
考え、将来おやりになるものはいやしくも
相当こたえると、こたえると言っちゃおかしいが、何と言いますかな、効果が現実に
相当上がる程度の規模のものをおやりになるということについての御
所見はどうか。試験研究は府県にどんどん仰せつけられるように。それでいままでどれだけ試験研究を府県に仰せつけられたか、あるいは府県でそれを喜んでやったか、あるいは断わったか、こんなことの実例もあるならばお教えを願いたい。
それから、これは少しくどくなるかもしれないが、どうしても私は承らなければならぬと思うのは、この百番の
中小企業の動向等に対する年次報告の八十五ページの第二十四表ですね、二十四表に、いろいろな
近代化をやって、指定前よりも一割ないし三割この純利益率が低くなった、あるいは指定前とほとんどもうやったけれども変わらぬというのが六四%とかという表が、さっき話があったのでありますけれども、これは非常に私は聞いてもわからないのです。ほっておけば下がったので、これはこの程度のもの──というのは、そういう御説明は私にはわからない。私も困ったときにはそういうことを背は
答弁したことがあると思うけれども、やらなかったらもっと悪かったのがこの程度に食いとめたので、これはありがたいことであるというのは、これはせっぱ詰まったときにそういう
答弁は過去において私もやったことがある。しかしながら、いやしくも
近代化をやれば、やらぬときよりも少なくとも私は大体二割でずっとやってきた。
近代化のときには二割以上の成績が上がるというものに
近代化をやる、そのかわりにその機械のどこの部品を取りかえ、どこの施設を取りかえればどうなるかということを事前に診断員とか何とかというものを回してやって、そうしてそこには大いに
近代化をやる。上がるか上がらぬかわからぬようなものはもうあと回しにしていく。この点何か豊田先生がお尋ねになったそうだけれども、何か私の聞き違いか知らぬけれども、やらなければもっと下がってたかもしれぬけれども、この程度に食いとめたというような御説明にはどうも納得がいきにくいと思うから、その点をひとつお伺いをしたい。
第三点は、こういう
近代化はもっとやっぱり手続を簡単にする。その
中小企業の生命ともいうべき
設備の
近代化などは、診断員などを思い切って国じゅうにたくさん置かれて、
中小企業の
設備を徹底的に診断をして、この部面をやれば一割能率があがる、この部面をやればあがるというようなものを各府県と協議されて、徹底的に大じかけにやられて、もし大じかけにやられるなら、一年に百億とかいうそんなはした金ではやれないと私は
考えておる。今日機械の新設その他いろいろのものをやることを
考えておる。そういう点からみて、その点について重ねて御
質問を申し上げるが、どうもわかりにくいということであります。
それから第三点は、農林関係の
予算とこの
中小企業の
予算とは、財政投融資の点を計算に入れると、大体においてバランスがとれているというような説明をたびたびにわたって聞いておる。ところが、われわれが地方に出てみると、
中小企業に対する
政府の力の入れ方が少し足らないのじゃなかろうかという人があるから聞いてみたところが、三百五十万からのあれがあるのに、
予算が比較的少ないというようなことをわれわれはよく聞かされる。こういう点についてやっぱり
予算と財政投融資というふうなものを一緒にするということは私は
意見がある。財政投融資が多いから
予算が少ないんだ、合わせれば匹敵するんだ、その点私はわからない。私はやはり
予算は
予算、財政投融資は投融資で性質が違うと
考える。財政投融資を主として
考えるのは、大蔵省を根幹として金融その他の点については当然
考える。やっぱり
通産省としては経済
政策からいうならば、
予算を
相当組むというところに助長
行政の
通産省のあれがあるんじゃないか、こういうことも
考えられる。それと
通産省の要請としては、方針をきめれば
業者はひとりでやっていくだろうということはよくわかるが、戦後はすっかり変わったから、やはり私は行き方は農林省の
予算と大体似たような組み方のほうが適当じゃないかと思う。
以上、ちょっと私関連であまりやると御迷惑でありますから、ぼくもはしょりまして、私の言うことがよくわからなかったかもしれませんが、大体想像しながら御
答弁を願うということにしてもらいたいと思います。