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大橋和孝君 それから、この前の
機会にちょっと私
関連質問でもさせてもらい、ほかの
委員からも
説明がありましたけれども、少しくどいようでありますけれども、もう一度私は
老人対策について一、二この間まだ申し上げてなかったので、その分を追加してひとつ御質問したいと思うわけであります。
この前も
森委員からも話がありました。
厚生大臣に対してあの六十八歳の
老人が
遺書を残してなくなったあの悲惨な
状態について
説明されたのでありますが、私は、こういうような悲惨な
状態を含め、また、
厚生省から発表されておりますところのいろいろな
資料の材料を見てみましても、昨年の十二月に三十九年度の
国民生活実態調査というのが
厚生省から出されておるわけでありますが、それを見てみましても、高
年齢世帯と
母子世帯が低
所得者の
階層の中に非常にたくさん集中しておる。ことに高
年齢の
世帯は八五・六%を低
所得者の中で占めている、そして
平均の
所得が二十一万三千円ぐらいである。いわゆるこうした非常な低
所得階層の中でこういうふうな人が非常に多くなっておる、こういうふうな
資料も出ております。また、四十年度の
行政基礎調査、これは
厚生省でやられておりますが、これにおきましても、高
年齢者の
世帯が前年の七百十六万
世帯から七百九十九万
世帯、八十三万
世帯もふえておるわけであります。そして
世帯の総数に占めている割合は、三六年度では二・四%であり、三十七年度では二・六%、三十八年度になっては二・七%、三十九年度になっては、二・九、それから四十年度になっては三・一%になっておるというような、三%台にまでこれがふえておるというのが、この
厚生省の
資料から出ております。あるいは、また、総理府の
広報室で行なわれておる
世帯調査によりましても、東京の
新たちの場合、子供の将来について親孝行を求める人はわずかに二・九%と、こういわれておる。こういうような
状態を発表されておる。あるいは、また、
国民生活白書の中では、四十年の
都市勤労者世帯の定
収入の
伸び率は、
昭和三十五年において最低の七・九です。それから
消費者物価の上昇を引くと、実数はわずかに〇・三%しか増加してない、こういうことも発表されておるわけであります。それにもかかわらず、貯蓄のほうは七千三百七十円と、八・三%もふえておるわけであります。これについての
理由は、たとえば将来非常に不安であるためにあらゆる努力をして、この
物価が上がっている
状態の、非常に苦しい中でも
貯金をしなければならぬというような非常な心配から、無理やりに
生活を切り詰めて
貯金がされておるのだ、こういうふうに報告がされておるわけであります。あるいは、また、このような
政府機関の統計をいろいろ調べてみましても、この中ではっきりしておりますことは、やはり
老人対策は緊急の
政策課題でありまして、この
政策不在かやはり私は現在の
老人たちに対して、先ごろ起こった悲惨な
厚生大臣に対する
遺書に示されたような例も出てくると思うわけでありますが、ここで私は、この
植田老人ですかが切々たるものを述べられたのを
森委員からも話されたように、非常な孤独な
生活に困っておるというような場合、私は、
政策的にこういう
老人たちを救うのが非常に手が抜けておるのではないか、こう思うわけであります。こういう観点から、このいろいろの
年金の諸
政策に対して私は非常にまだまだ不十分なところがある。これを十分反省してみなければならないのではないかと思うわけであります。特に私はそこの中で、この間の
大臣からの答弁でいろいろ御
説明を願って、あたたかい
お話がありましたので、私はその点は非常に了としているわけでございますけれども、なお一そう私はこの
厚生行政の中で、こうした
厚生年金、あるいは
老人の
年金に対してもっともっとあたたかい
気持ちでことにいろいろ配慮をしてもらわなければならない。特にその中で、この間も問題になりましたが、手続をうっかりしておったために打ち切られているという人も出ておるというわけでありますので、そういうこともあわせて
考えますと、私は、もっともっといろいろあたたかい手を伸べなければならぬと思うわけであります。特にこの中で
一つお聞きしたいことは、この
老人クラブ、あるいは、また、
老人のいろいろそういうふうなことの指導といいますか、いろいろなことが行なわれているのでありますが、いろいろまあ手は尽くされているという御
説明はありましたけれども、この
老人クラブというようなものをもっと活用する
方法はないのか、あるいは、また、そうした
実情の
PRの中で、もっと具体的なものは何か、もっとお
考えになっていいのではなかろうか。あるいは、また、現在やっておられること、あるいは、また、将来お
考えになっていることをここでもっと具体的に何か指導していただきたい。この間お聞きいたしましたけれども、もう
一つ、私はこういうことは重大な問題でありますので、もう少し詰めさしていただいて、いろいろな
見解を、あるいは、また、具体的な
考え方をこういう時期にもう一度はっきりと
国民のために、また、
老人のそういう不安になっておられる
人たちのために明確にし、ておいていただくことが、非常に私はそういう
人たちのための
PRの効果にもなり、あるいは、また、そういう
人たちの
気持ちをやわらげるものではなかろうかと思いますので、この点についてひとつ御
所見をお願いしたいと思います。