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藤田藤太郎君 どうも振替
所得になってくると、ちょっとおことばを返すようでありますけれども、今日のヨーロッパの振替
所得というのは、ドイツの二一%が一番高うございますけれども、フランスにしてもイタリアにしても一七、八%という
水準にあるわけですね。それから、
国民所得の分配
所得を見てみますと、日本の倍ちょっとです。大体
国民所得の倍ちょっとであって、賃金から見ると二倍半から三倍というところにあるわけです。そういうところの一七、八%から二〇%という振替
所得がここ一、二年の間に二〇%みなこえると私は思う、スライディング・システムでみんな進んでいます。そういうときに五年後の一〇%というのは少し低過ぎやしませんか。まあ七%から一〇%二年間で上げるとおっしゃるのだから、そこらあたりのところは了としても、七%という振替
所得は四十三年低過ぎやしませんかということが言いたくなる。しかし、ここであまりその議論は、経済の問題ですから、私はしませんけれども、いずれにいたしましても、
児童手当法の本質、概念というものをもっと明らかにして、先ほどの企
画室長のお話し
程度じゃなしに、もっと概念を明らかにしてこの問題と取り組んでもらいたいという私は念願をいたしておるわけであります。で、そのことが明らかになってこないと、他の
所得保障の問題も何かもの足らずというかっこうで進んでいくのではないか。だから、そのことが基礎になって振替
所得、それからいまの経済との関係、生産と消費のバランスの関係、そういうものも含めて、
所得保障、それから社会保障、全体の振替
所得を含めて、どういう位置に上がるのが日本の経済繁栄の道なのかどうかというところまで私はやはり突っ込んで考えていただかないと、つかみ金ということにおちいるような気がするわけであります。最近の傾向は、EECが先頭を切っているわけでありますけれども、ドイツあたりは、三人目以後やっていた
児童手当を二人目に切りかえました。二人目以上というフランス方式に大体ヨーロッパの各国がならって
児童手当というものが発展していくというのが今日の現状だと私は思うのです。だから、そういう点を四十三年に
実施されるなら、これから議論をするところですから、あまり深く言いませんけれども、そこらあたりの新経済計画の中で
厚生省の役割りというものを私は期待をしたいと思います。それには、いまのような、外国もやっているから、うちもちょっとやらなきゃいかぬなということではない、そういうかまえでは私はつかみ金になってしまうということの懸念を持つわけでありますから、いずれまたこの問題についてあらためて議論する
機会もたくさんあることだと思いますから、大いにひとつ、あまり世界に恥ずかしくないかっこうをこれから創設されるには検討してやってもらいたいということをお願いをしておきたいと思うわけであります。
そこで、この本案に返るわけでありますが、私はなぜそういうどうも皮肉のようなものの言い方をしたかというと、この
法律――生別家族ができて、これは
児童福祉年金の関係の書きかえたものだと、とうおっしゃるわけです。
年金の
法律が出て、
身体障害者年金、
母子年金というものがあって、片一方では
法律でしてなかったからといって、
福祉年金で半分以下のところがあって、それを移行して今度は
児童手当の生別家族だ、こういう理屈で、そして第一人目のときは千円何がしとなって、しまいには三人目になると四百円ぐらいになってしまうということがいまの
所得保障の概念ですね、つながっていっているのだろうかどうかということを疑問を持つ。ことしも去年から二百円ですか、お上げになった。それもさか落としで、家族の多い困っている人ほど――一人や二人の人はいいけれども、三人、四人の人は非常に苦しいという
状態をそのまま機械的にすらっと字を書かれたようなかっこうで法案が出てきているわけですね。だから、こういう思想で
児童手当というものをお考えになっているというなら、私は大いに議論をここでしておかなきゃいかぬ。この
児童扶養手当法のほうで大いにここで議論をしておかないと、とんでもない世界に恥ずかしい
児童手当というものが二年先に出てくる。
児童手当というものが恥ずかしいというか、理屈に合わぬかっこうのものが出てくるのじゃないかということを私はおもんぱかって少しお尋ねをしているわけですよ。ここらあたりをどうお考えになって
児童局長お出しになっておるのかということが一つですね。
それから、この
福祉年金との関係で、生別家族だけだ、これは
児童手当でありませんよ、これは
児童扶養
手当なんですからということに非常に力を入れて
説明をされるわけなんです。そうなると、何やかやとよくわからぬようなことを平気でおっしゃるわけですね。あれは
法律が出たときからの人だから出ている、前の人はそれは出ませんのですよ、こういう言い方をおっしゃる。しかし、だんなさんがなくなられても生別されても、母親と子供というものは厳然としてこの荒波の中で
生活をしていかなければならぬ。このことをやはり
中心に考えていかなければ問題は解決しないと思う。そこら辺の点も、先ほど竹下
局長は、これは
母子福祉年金の延長として云々というようなお話があったわけなんですが、どうも私はその
説明を聞けば聞くほど、そこらあたりがよくわからぬようになってくる。これは生別だから、まるで罪悪を犯したような感じに受け取られて、
説明だけを聞いていると、そこらあたりはどういうお考えで
児童扶養
手当と将来の
児童手当の関係を
児童局、または企画室はお考えになっているのか、そこらあたりがどうもよくわからぬから
説明をしてもらいたい。