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1966-01-28 第51回国会 参議院 産業公害対策特別委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十一年一月二十八日(金曜日)    午後五時九分開会     —————————————    委員異動  一月二十八日     辞任         補欠選任      川野 三暁君     横山 フク君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         横山 フク君     理 事                 大谷藤之助君                 瀬谷 英行君                 松澤 兼人君     委 員                 梶原 芳嘉君                 木島 義夫君                 紅露 みつ君                 柳田桃太郎君                 森中 守義君                 柳岡 秋夫君                 原田  立君     事務局側      常任委員会専門      員          中原 武夫君      常任委員会専門      員          小田橋貞寿君     説明員      通商産業省企業      局産業立地部長    中川理一郎君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○特別委員長辞任の件 ○特別委員長補欠互選の件 ○産業公害対策樹立に関する調査  (有明地区における産業公害問題に関する件)     —————————————   〔理事大谷藤之助委員長席に着く〕
  2. 大谷藤之助

    理事大谷藤之助君) ただいまから産業公害対策特別委員会を開会いたします。  紅露委員長から委員長辞任の申し出がございますので、私が委員長の職務を行ないます。  まず、委員異動について御報告いたします。  本日、川野三暁君が委員辞任され、その補欠として横山フク君が選任されました。     —————————————
  3. 大谷藤之助

    理事大谷藤之助君) 委員長辞任の件についておはかりいたします。  ただいま申し上げましたように、紅露委員長より委員長辞任願いが提出されております。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 大谷藤之助

    理事大谷藤之助君) 御異議ないと認めます。よって辞任を許可することに決定いたしました。
  5. 紅露みつ

    紅露みつ君 辞任にあたりまして 一言お礼を申し上げたいと存じます。  一年間にわたりましてまことに不手ぎわな運営ばかりであったと、みずから反省しておるわけでございますが、にもかかわらず、非常な御協力をいただきましてとにかく初めての問題でございます公害防止事業団法を制定することができましてこれが発足を見、一応軌道に乗せていただいたということはひとえに委員皆さまの御協力のおかげでございましてこの際厚くお礼を申し上げる次第でございます。ほんとうに一年間ありがとう存じました。厚くお礼を申し上げます。(拍手
  6. 大谷藤之助

    理事大谷藤之助君) これより委員長補欠互選を行ないます。つきましては、互選方法はいかがいたしましょうか、おはかりいたします。
  7. 松澤兼人

    松澤兼人君 委員長互選につきましては、投票の方法によらないで、委員長横山フク君を推選することの動議を提出いたします。
  8. 大谷藤之助

    理事大谷藤之助君) ただいまの松澤君の動議に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 大谷藤之助

    理事大谷藤之助君) 御異議なしと認めます。よって委員長横山フク君が当選されました。(拍手)     —————————————   〔横山フク委員長席に着く〕
  10. 横山フク

    委員長横山フク君) 一言あいさつを申し上げます。  ただいま、産業公害対策特別委員会委員長に、皆さん方によって御選任いただきましてたいへん身に余る光栄と存じております。  なかなか大きな問題だと私も考えております。人類の進歩、そうして何ものをも征服し切れる人間が、最近ビールスにやられ、そうして一面においては精神的な問題からみずから倒れる。そうしてさらに産業公害といったような問題が出てきてこういう問題をまた乗り越えていくところに新たな人間の飛躍があることと考えております。こうした問題の一つである産業公害に取り組む。きょうの朝日新聞にも、あの交差点における交通巡査健康状態が伝えられております。私たちのこの委員会仕事は非常に大きな責任を持っておることと存じております。これは、ひとえに皆さん方の御協力によって初めてその成果をあげられるのであるし、また参議院のような、じっくりと問題をかまえてそうして取り組むところにおいて初めてその成果があげられるものと考えております。委員皆さん方、相当な大きな問題をかかえている委員会委員長としては、あまりに不適任、微力な私でございますけれども、どうぞ御協力をいただきまして前任の紅露委員長のように成果をあげられますように、切にお願い申し上げまして私のごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)     —————————————
  11. 横山フク

    委員長横山フク君) それでは産業公害対策樹立に関する調査を議題といたします。  森中委員より質問の通告がありますので、これを許します。  なお、政府側から通産省企業局中川産業立地部長が出席いたしております。  では、森中委員、どうぞ。
  12. 森中守義

    森中守義君 速記をとめてください。
  13. 横山フク

    委員長横山フク君) 速記をとめて。   〔速記中止
  14. 横山フク

    委員長横山フク君) 速記をつけてください。
  15. 森中守義

    森中守義君 熊本有明製鉄閉鎖の問題ですが、すでに通産省のほうではそのことの内容についてはもちろんよく調査されていると思う。そこでお尋ねしたいのは先般、八幡製鉄藤井社長ですか、それから熊本県知事等が、こもごも熊本で談などを発表いたしましてその際に、どうも私、ちょっと気になりますのは、閉鎖理由をおおむね二つあげているのですよ。その中の一つに、昨年来の公害対策が非常にきびしい、ついては、そのために具体的な措置として約五千万程度集じん装置をつけなきゃならぬ、それに対する資金繰りができないということ、それからいま一つは、公害に直接関係があることではないのですけれども八幡と熊木間の運送費が、下請のほうでコストを割っている、ついては、この機会トン当たり一千円くらいのアップを要求されているが、それも集じん装置と同様に、なかなか資金繰りができない——そのほか概念的な廃止の理由をあげてはおりますが、具体的にいまの二つのことをあげている。後者については公害委員会のあずかり知るところではないと言われればそれまでですけれども、前者については、かなりこれは私は問題だと思う。  昨年、紅露委員長にお供をしまして公明党の原田先生と三人で熊本に参りました。そのときに、工場の視察及び公害等に対する会社側措置あるいは今後の方針、そういうものを聞いておりましてその後、非公式にではありましたが、通産当局がどういう指示をされたのか、あるいはこれに対する会社側手当て等もおおむね聞いております。それだけに、閉鎖理由に、公害が非常にきびしい、公害対策が非常にむずかしいというような理由をあげられると、何か、工場閉鎖公害が伴ったという、こういう感じを受ける。それで、いま率直に申し上げて工場周辺の、端的に言うならば、被害者ですね。こういう皆さんは元のように騒音もなくなるし、ばい煙も来なくなる、非常によかった、ということで実は歓迎しているのです。他面、新産都市等にずいぶんやっきになっておどり回った皆さん、あるいは真相をよく理解されていない向き等においては、公害のために会社がつぶれるということになると、これはなかなか問題だという意見等もあるのですよ。私は背景が八幡であり、しかも資本金のほとんど九割九分という程度持っている有明ですから、だから、そういうことで倒れるということは常識的にもあり得ないし、また実際問題としてなぜ閉鎖をしなければならぬかという事情も、私なりに情報も持っておるし、また内容も知っております。しかし、そういうふうに、地元で、公害対策のために、あるいはまた運賃コストを上げるために閉鎖する、こういうように言われると、まさにこれはもう重大な問題でもあるし、しかも、この公害対策特別委員会の任務からいきましても、公害を防止しようというのが目的であって会社をつぶすということなどは毫末も考えられるものではございませんし、ですから、その辺のことを少し真相を明らかにしてもらいたいと思うのです。
  16. 中川理一郎

    説明員中川理一郎君) ただいまの森中先生からの御意見、まことに私そのとおりだと思います。通産省として有明製鉄解散した根本的な理由と申しますか、動機というものをどう考えているかにつきましてこれは所管重工業局でございますので、いまの御質問に、公害理由にして解散をしたかどうかということで私がお答えするわけでございますけれども解散そのものの実態は、会社企業としての問題でございます。で、重工意見、それからこれは八幡意見でもあるわけでございましてその間に、いまおっしゃいましたような藤井社長云々ということのおことばもございましたけれども八幡として正式にはかくかくの理由解散になったのだということを申し述べておりますことと重工側判断とは全く一致しておりますので、その状況をいま御答弁したいと思います。  御承知のように、有明製鉄は、昭和三十六年の三月に八幡製鉄資本参加によって発足しました。これは有明海の海底砂鉄を利用いたしましてこれによって低廉な電気銑を生産するというねらいで始めたわけです。そこで、その後の経緯といたしまして有明製鉄原料の前処理方式としてロータリーキルン等活用方式といたしまして最新技術を取り入れた製錬方式によって電気銑を年間三万トン前後生産を続けてきたわけでございます。  しかし、これからが、解散せざるを得なくなった情勢変化についての御説明でございますが、最近、海外鉄鋼原料鉱石値下がりがございます。それから、溶鉱炉操業面技術革新によりまして高炉銑の品質、価格というものは急速に改善されてきたのでございます。加えて海外産の輸入銑も、製品としての輸入銑でございますが、世界的に引き下げられてきておりましてトン当たり一万六千円という価格になってきておるわけでございます。そこで、電気銑の現在の価格水準、これはトン当たり二万三千円ぐらいでございますので、このような高炉銑及び輸入銑に対しましていまの二万三千円を切るぐらいあたりにつく電気銑に対抗できなくなったという、技術並びに価格上の情勢変化が非常に大きく出てきたわけでございます。この間、有明製鉄でも、もちろん、この情勢に何とか対処するための努力はしてきたわけでございまして八幡の積極的な援助によりまして八幡地区で発生する高炉灰及び転炉灰——いずれも鉄分が四五ないし五〇%あるものでございます。これを廉価で受け入れるなど、コスト引き下げ努力をしてきたわけでございますけれども、先ほど申し述べましたような高炉技術革新輸入銑値下がりにはどうしても対抗できなくなってきたということでございます。そこで、やむなく八幡製鉄は、有明製鉄解散に決心を踏み切ったわけでございまして今後の問題といたしましては、これにかわって八幡地区有明製鉄ロータリーキルン活用した海綿鉄等を製造するということにしていま具体的な検討を進めておるわけでございます。  私どもとしては、このような情勢変化有明製鉄が追随し得なかったという事実が、この会社が成り立たなくなった基本的な理由動機でございましてやむを得ないと考えておりましてあと有明製鉄従業員が、いま八幡で考えておりますような新しいもくろみに対しまして再就職が可能なように努力をすること、あるいは当該地区一つ企業が減ったわけでございますので、先ほどお話にございましたような、さらに地域開発の意味合いをもちまして新しい企業進出についてできるだけの努力をするということが今後の問題でございます。  公害につきましてはもちろん、有明製鉄に問題があったわけでございます。で、いまの集じん装置をつけなければ完全な対策がとれないということもございますし、その装置に約五千万円かかるだろうという予測も、十分あったわけでございます。したがって全然理由のないことではございませんけれども、それは、パーセンテージ表示をしますと、ごく少ない動機なり要因でございまして基本的にはいま申しましたような電気銑砂鉄を利用した電気銑というものが、技術的に経済的に成り立ち得なくなったということでございます。これは私も、ここへ出かけます前に、八幡にも直接電話をいたしまして通産省としてはかく考えるが会社としてもそうか、と聞きましたところ、まさにそのとおりでございます、多少現地で誤解があったかもしれませんけれども、基本的に成り立ち得なくなったということで考えております、公式な態度としてもその態度でおりますと、かようなことでございますので、御理解をいただけたらと思います。
  17. 森中守義

    森中守義君 これは、ここで御質問申し上げたり議論をするのはちょっと筋違いで、またそれはそれなりに別な機会にしたいと思うのですが、すでに有明ができ上がって数十年という、そういう沿革も歴史もない、大体三年か四年くらいでしょう。それで、いま部長の言われる、経済的にあるいは技術的に行き詰まったと、そういうことになりますと、一体企業というのは何なんだ。少なくとも、二十年も三十年も先の見通しはできないにしても、八幡ほどの大企業が、熊本製鉄をつくった、しかも、それがわずかに三年か四年で経済的に技術的に行き詰まらざるを得ないという、そのもの考え方、あるいはまた通産省が、一体どういうことで熊本への製鉄進出を把握され、理解されていたのか。その辺が非常に大きな問題になると思うのです。  それは、具体的にどういう被害熊本に及ぼしたかということになりますと、直接には公害、その公害は、熊本県の全地域のある部分ですから、熊本県全体が被害をこうむったというには少々オーバーかもわかりませんが、しかし、あと長州という地域があります。ここで相当過大な先行投資をやっているのです。それから、いまの有明砂鉄のある地帯にしましても、熊本の市内ではちょっと見られないような美田がずっと埋め立てられてしまって相当広大な地域を占めているわけです。そういうようなことで、かなり熊本としては直接にも間接にも期待をされながら、結果において三年四年でこういう始末になるということになると、いつも政府のほうから言われる地域開発あるいは産業開発ということに重大な関心を持たねばならぬと同時に、何かこう割り切れないものがある。  それで、ここでちょっと立地部長にお尋ねしておきたいと思いますのは、わずか三年あるいは四年ぐらいで技術的に経済的に行き詰まるというのは、すでに会社創設のときに、工場設置のときに、何か誤算があったのじゃないかというようなことなんですが、その辺どうですか。
  18. 中川理一郎

    説明員中川理一郎君) 先ほどおことわりしましたように、こういうもくろみ企業として採算的に成り立つものであるかどうかといったような判断重工業局所管するところでございますので、私から確定的なことは申し上げられないのでございますけれども、ただ、常識的に通産省の役人として私ども考えており、ここで申し上げられるのは一つは、やはり地域開発ということを考えておったということ、それからもう一つは、砂鉄という未利用資源をできるだけ利用したいという気持ちがあったと思うのでございます。このような考え方というのは、実はコマーシャルベースで考えますと、いろいろ問題のあるところであったかもしれない。したがってそれだけに予測が甘過ぎたのではないかという御意見が出てくるのも十分首肯できるのでございますけれども、いわば企画そのものとしては、国内の未利用資源を積極的に利用し、またそれが地域開発に役立つということをねらった、積極的な施策からスタートしたものだと私は理解しますので、これがその後の情勢変化によりましてこのような状態になったということにつきましては、まことに遺憾でございますけれども、だからといって今後の考え方の上で、そういう前向き、積極的な仕事を、もくろみをやっていきます上に、それは三年もたつとまたあぶないことになるのじゃないかということで非常に消極的になるのもいかがかと思います。ここで海外市況——原料製品をこめまして市況に非常に急激な変化があり、また技術の上から、先ほど申しましたようなたいへんな革新が行なわれたということから、事志と違ったことになったのはまことにやむを得ないのではないかと考えております。残念ではございますけれども、いまの事態としてこれはやむを得ないことではないかと思います。  私どもも、やはり、ただいま先生お話にございましたように、地域開発というものをイデオロギーだけで考えてまいりますと、結果としてこういうことが起こることもございます。したがって相当慎重に考え、先の先まで読める限りのところは読んで仕事をやっていくということは必要なことだと思っておりますし、その趣旨につきましては異論はございませんけれども、かなり勇気を持って進めるということに、またあまりブレーキをかけますこともいかがかと思いますので、今回のことをよく教訓にいたしまして処理をしたいと考えております。
  19. 森中守義

    森中守義君 決してことばのしりをとるわけじゃありませんが、先ほど言われた中で、ちょっとこう将来の問題にも関連しますが、こういうケースは、数多い工場新設の例の中で多いことじゃないですね。いわゆる異例中の異例だというふうに私は受け取っているのですよ。そのくらい今日の業界というものは相当シビヤであるし、そういうものをぽんぽん次から次に重ねていくということは、まずあり得ない。それであるならば、異例中の異例のことが八幡にもあったし熊本にも起きたということはこれは相当出発点において吟味に値するものだということを私は特に付言しておきたいと思いますし、また、そういう根本的な問題等については機会をあらためて別な場所で、いろいろ関係向きもお招きしてお尋ねしたいと思っておりますが、ただ、今回のこの問題で、公害がある種のファクターにはなったにしても、それは決定的なものではないということはよくわかりました。  そこで、あと始末ですが、これも立地部長所管になるかどうかもよくわかりませんけれども、二百六十名だかの従業員がおりますね。こういう諸君の救済方法、それから正確に公機関統計によって出されたものじゃないようですが、地元のほうで、農産物の被害あるいは苗木等被害ですね。あるいは各家庭等に及ぼした被害あるいは人体に及ぼした被害、こういうものが一応数字として出されているのです。しかも、出された内容数字というものは、会社当局もよく知っております。それで、一口に言うその種損害賠償及び職員の救済、こういうことについては、通産のほうでわかっておりますか。
  20. 中川理一郎

    説明員中川理一郎君) 従業員の総数は、私どもの承知しておるところでは二百四十人でございます。これの対策は先ほど申しましたように、大きな八幡製鉄という会社でございますので、しかも有明製鉄ロータリーキルンの再活用を考えて地区は変わりますけれども八幡地区で考えていくということでございますので、従業員につきましては、八幡製鉄で再雇用できるようにということで、積極的に通産省としてもあっせんをするという気持ちで、八幡に対して要請をすでにいたしております。  それから既発公害問題についての処理でございますけれども、私どもの承知しておりますところでは補償金として年に四百八十万円くらいのものを補償をしてまいったはずでございます。おっしゃいますように、何か植木屋さん向けあるいは周辺住民向け農作物向けということで、年に四百八十万円くらい補償金を出しておりますので、これはまあ、解散したあと、もし残りがありますれば、きちんと片づけさせることはいたすつもりでございます。ただ、いますでに全部終わっておるのかと、これは私はまだ承知しておりませんので、その辺の事実を調べました上で、あとを濁さないような形で解決をするのが当然のことであろうと思っております。
  21. 森中守義

    森中守義君 あと始末のことはいまのことで大体わかりましたが、四百数十万円の過去の出費ですね。これは私はどういうところに出されたのか、具体的に、しかも公的にはよくわかりませんけれども、もし何でしたら、これは公機関統計ではございませんけれども、私の手元に、地元被害者一つの組織的なものをつくりましておのおの出し合ったものがあります。それを会社側に手渡しをしてそしてその中で、昨年の稲作の被害に対してたしか百五十万だか出したという話は聞いております。しかも、それは農協を相手に出して農協が配分をした。しかし、その余のものが相当過大にあるのですよ。もちろん、被害のその額の評価をどういう標準でやるかということになりますと、これはなかなかむずかしいし、また、その決定的な損害補償というのは、これはやっぱり裁判の争い、そしてまた判決にまたねばならぬでしょうが、そういう手間のかかることじゃなくて、話し合いでできることならば、やはり話し合いをすべきだ、こう思いますしね。ちょっと私書類をさがしまして都合では通産のほうにお渡ししましょう。それが、主要な、しかも権威あるものになるかどうかは、これはまた、おのおの見方もありましょうから……。しかし、相当、異常に近いような被害が出ているということだけは事実ですし、しかも、それに対する四百数十万の補償というものはすべてが終了した、地元で円満に、だれしもが納得し了解をしたということではないように聞いております。もちろん、地元皆さんの意向というものは、いままでの会社側との間の話を進める方針というものは、損害賠償目的にしていないのですよ。公害をどうして防止してくれるかというのが、この人たちの言い分ですから、そこは、ひとつ、誤解がないようにお願いしたいと思います。  それで、先ほど部長の言われた、あとを濁さないようにということで、非常に感謝も皆さんにかわって申し上げたいのですが、ひとつぜひ、そういう数字を一応基礎にして検討してもらいましてまた後日のこの委員会等で、いろいろとその後の措置、あるいは経過等を聞かせてもらいたいと思います。
  22. 中川理一郎

    説明員中川理一郎君) 御趣旨の点、よくわかりました。
  23. 横山フク

    委員長横山フク君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  24. 横山フク

    委員長横山フク君) 速記をつけて。
  25. 森中守義

    森中守義君 きょうは、大臣及び次官がおいでにならず、たいへん残念でしたけれども、いま部長と私との質疑応答内容については、通産大臣及び次官なり、あるいは関係責任者皆さん方にも、ぜひひとつ報告していただいて、善処されるようにお願いをいたしまして、きょうは私の質問を終わります。
  26. 中川理一郎

    説明員中川理一郎君) 通産省としての意見を申し上げたわけでございますので、先生の御希望のように、大臣次官にもこのお話はいたしておきます。
  27. 横山フク

    委員長横山フク君) 他に御発言もなければ、本件は、本日はこの程度にとどめます。  本日は、これにて散会いたします。    午後五時三十九分散会