○国務大臣(
瀬戸山三男君) いまのところ、関門、先ほど私、橋と申し上げましたが、これから先に申し上げますけれども、これはさっき申し上げましたように、今日までの調査で架橋方式でやるという結論を出しております。その架橋の地点の地質の調査とか、もう少し調査をする
部分がございますが、四十一年度ではいま要求しておりますのは三千五百万ぐらいでありますが、それで終わりたい。そこで四十二年度から始める改定五カ年
計画に入れて、早急に先ほど申し上げましたように、交通に支障を来たさないようにいたしたい。この点はこういう
考え方でございます。
ほかの一般的な高速道についてはどうだというお話でありますが、これはいまの
考えといたしましては、御
承知の縦貫自動車、これはこまかく言いますと、東北あるいは中国、九州、北陸、そのほかに、いわゆる中央道の富士吉田から小牧に至るあれが残っておるわけでありますが、こういう
部分が、年度といたしましては今年度から着工ということにいたしておるわけであります。少なくとも、北陸の
部分の富山−新潟間はややおくれるかもしれません。これは地質その他の問題で非常に問題点がありますので、もう少し検討を要するものがございますが、そのほかの区間について、あわせて、おそくとも十年以内には完成すべきである、こういう構想で進めたいと思っております。
それと同時に、御
承知のとおりに、現在すべて、もともと
議員立法でできておりますが、各
地区に横断的な道路網があります。そのほかに北海道、それから四国、こういうものもありますが、現在
法律できめられておる路線の総延長は約五千キロになっております。将来を
考えまして、この際、将来の
日本の道路を中心とする構造はどうあるべきかということを従来から検討いたしておりますが、私どものいまの
考えといたしましては、今通常国会に全国の高速道路網をこの際確定をしておきたい、こういうことで、合わせますと七千キロ、あるいは、それをオーバーするかもしれませんが、そのくらいの想定で全国の道路網をきめて、将来の
日本の国土の道路を中心とした構造を明らかにしておきたい。これによって諸
施策を合わせていくべきじゃなかろうか、かようにに
考えております。といいますのは、これは余談でありますけれども、御
承知のように、いろいろな経済のひずみ、あるいは大都市、あるいは後進
地域各種のアンバランスが
わが国にはございますが、これはいろいろな条件が、要素が重なっておると思いますけれども、私は一番の大きな要素は、やはり道路交通網の偏差にあるのじゃないか、こういうことを
考えております。といいますのは、よく調べてみますと、現在のいわゆる幹線的な道路、一級国道、あるいは二級国道、あるいは一般道にしても、幹線的な道路網というものは一体いつの
時代にできたのか、これを
考えてみますと、その後に、ある程度はできておりますけれども、明治維新までに、言いかえると、戦国
時代から
徳川時代まで
日本統一の際に、天下統一といいましょうか、その際にそういう構想で道路網ができておるように思います。現在やっておりますのは、あるいは幅を広げたり、舗装したり、あるいはカーブを直したり、これを中心に
整備をしておるわけでありますが、おおむね、これがあと十年いたしますと、相当な程度に
整備ができる。一体、現在の道路網は、人口三千万程度のときの
民族の活動の動脈になっておる。いま御
承知のとおり三倍以上、近く一億になろうとする人口でありますから、その動脈でこれだけの人口の活動を期待するところに今日の無理があるということを私は
考えているのであります。夢みたいな話を申し上げて恐縮でありますが、今後五十年あるいは百年先のことはわかりませんけれども、この
時代に新しい道路網というものをわれわれはつくって、そうして、それを逐次
整備していくということにしないと、今日のいろいろな混乱というものは避けられない。言いかえますと、
わが国の国全体の姿というものは、
〔理事
稲浦鹿藏君退席、
委員長着席〕
そういう
意味において半身不随の状態に今日なりつつある、こういう
考え方をしているわけでありますが、けれども、それは一朝にできる仕事ではありませんので、縦貫自動車道路をおそくも十年以内に完成する、それにつながるある程度の必要な高速道路もあわせて完成すべきである、こういう
考え方で
道路計画を立てていく、こういう
考え方であります。