○
政府委員(谷垣專一君) いま相澤先生からのお話のように、当
委員会におきまして河川敷の利用問題、占用問題で数回の御質疑がございまして、そのつど御
答弁申し上げておったのでありますが、その後、昨今の十一月の十日付で河川
審議会の
答申がございまして、これに基づきまして河川敷地の占用許可の準則を定めまして、十二月の二十三日付で、
建設省の事務次官名をもちまして、各河川
管理者に通達を行なっておるわけであります。
その内容でございますが、占用許可の基本
方針、公共性の高い事業の計画との調整、占用方法の基準、占用の許可の期間、許可の内容、特にまた、都市におきまする河川敷地占用の特例等につきまして定めておりますが、占用許可の基本
方針としましては、累次申し上げておりましたように、河川敷地は河川の流路を形成しまして、洪水を安全に流下せしめることが、その
管理の主眼でございます。しかし、そう申しましても、そのほかに、公共用物として
一般公衆の自由な
使用に供さしたいという、この二つを原則といたしまして、社会経済上必要やむを得ず許可する場合にも、当該占用によりまして、治水上あるいは利水上支障がなく、かつ、河川の自由
使用を妨げず、また、河川及びその付近におきまする環境をそこなわない場合で、営利を目的としない、こういうものに限り、公共優先の原則に従いまして占用許可をする、こういうことでございます。また、道路橋でございますとか
公園等の公共性の高い事業のために占用計画が確定しておりまする場合におきましては、これに支障を及ぼさないようにするということ、それから特に都市におきまする河川敷地につきましては、
公園、緑地、広場、あるいは
一般公衆の用に供しまする運動場のためにいたしまする占用に限ってこれを許可する、こういうことを定めまして、河川敷地を
一般公共の利用に開放できるように十分配慮をして、そういう通達をいたしているわけでありまして、今後におきましては、以上のような準則を各河川
管理者に十分に徹底させまして、適正な河川敷地の利用をはかっていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
先般来の、当
委員会の質疑におきまして、特に問題になっておりました多摩川の問題でございますが、これは単に多摩川だけにとどまりませず、大都市を流れております川におきまして、そういう問題があるわけでございますが、
公園、緑地等の不足しておりますこれらの大都市周辺の河川につきましては、
公園の整備事業と十分に調整をはかりまして、逐次、既存の占用をいたしておりまするものも整備いたしまして、同時に、まだ十分に整備されておらない河川敷地の整備を行ないながら、公衆の利用の促進をはかりたいと考えておるわけでありまして、特に、多摩川につきましては、
東京と神奈川県等の
関係の地方団体と協議いたしまして、具体策につきまして、現在、検討いたしておる
状況でございます。
大体、そういう
状況でございますが、いま相澤先生のお話の中にございましたような四十一年度、いま申しましたようなことで、大体、今年の
状況は過ぎておりますが、四十一年度におきまして、これらの結果を具体化させなければならないと思っているわけでございます。新たに二子玉川の上流右岸地区になりますが、これをまず、都市河川整備事業という事業の対象にいたしまして、二カ年計画でこれの河川整備の着手をいたしてまいる、かように考えております。四十一年度におきましては、大体工事費が四千万くらいでございますので、六万平米くらいのものを、河川敷地の整備事業といたしまして整備を行ないたい。道路等、河道の整備を行ないますと同時に、そこの橋のたもとへの道をよくしたり、あるいは整備をいたします。でこぼこを整備いたしたりするような
状況であります。高水敷の整備あるいは低水護岸の
施設を完備いたしたい、かように考えているわけでございます。これのほかに、
公園等に使いまするための事業も考えておりますが、一応この河川敷の整備といたしましては、そういう方向をとり、その整備が終わりますれば、その地帯が緑地になりまするような芝を植えたりするような
施設を進めてまいる、かように考えておるわけでございます。
ちょっと内容に入りますが、いま申しましたのは河川敷の整備事業としてそういう形をいたしますが、先般来のお話の中にございました、いますぐに
公園としてやる方法はないかという点には
一つ問題がございまして、これは
先ほどの
公園、緑地として河川敷地を利用する問題でございますが、これも四十一年度におきまして、新たな補助事業、国庫補助の事業対象にいたしましてやってまいりたい。すぐにやれるところは、いまのところ、多摩川のところの沿岸で、四十一年度は約六万坪くらいやれるかと思っております。これはすぐに河川敷の
公園、緑地という形で使えるようにやってまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
先ほどの河道の整備のほうは、これは基本
施設等をやりまして、その
あとで、それが
公園、緑地等になり得ることをやらなければなりません。これは少し時間がかかります。
先ほど申しました
公園、緑地にいたしますほうは、四十一年度で約六万坪くらいの見当で、これは直接
公園にするようにいたしたい。こういう順序で先般来の通達をいたしたわけでございます。