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藤原道子君 三十九年度にそういううわさがあったから
勧告をした、だからやっていないものと思っていた。ところが、私
どもの
調査によりますと、三十七年度には二万リッター出している。三十八年度には二万四千リッター、この
勧告をしたという三十九年度には三万一千リッター、四十年度も同じく三方一千リッターというものが出ているのですよ。それから、
東南アジア方面といいますけれ
ども、結局香港ルートを通じて相当出ておる。しかも、この扱っておりますのが、日綿商社であるとか、三井であるとか、相当有名な貿易商社が扱っている。しかも、あなたはいま、
ベトナム方面へは行っていないはずだとおっしゃるが昨年の十二月に
民間医療
調査団が
ベトナムへ参りまして、サイゴンの国立病院に参りましたところが、たなに
プラズマがぎっしり詰まっている、びっくりしてこれを聞いたら、いやみな日本から来ているのだ、そばへ寄って見ましたら日本の製品でございます、実に驚いた、こういうことを現に東京都内のお医者さんが言っているのです。私はその人に会って直接聞いた。これは
一体どういうことでしょう。長崎医大で軍事援助で参りましたときに、やはり、
血液がほしい、幾らあっても足りない、ぜひ日本から
血液をどんどん送ってもらいたいというようなことをしきりに懇望されたということでございます。結局、
厚生省は、一片の
勧告で、はいさようでございますかとやめるような業者だとお考えでございましょうか。
さらに思い起こしていただきたいのは、三十六年に箱根で国際
血液学会が開かれたときに、日本の学者が日本では赤血はやむを得ないのだということを
発言したとたんに、世界各国の学者から、それなら聞くけれ
ども、日本では医学が進んで肝臓なりじん臓なりを移植することが可能になるときが来たならば、肝臓や臓器もこれを買い上げるのかと言われて、日本の学者は
答弁に窮したそうでございます。いま世界で日本の
売血があまりに有名でございますから、印パ紛争が起きればインドから、各
方面から事が起こるたびに日本のブラスマを求めて注文が殺到しておると聞いております。
生命の一部ですよ。しかも、生活困窮の底辺の人の血をしぼり取って、それで利潤の追求にこれを充てるということは、私はこれは許されない。しかも、竹内はブラッド・イズ・インターナショナルとうそぶいておる。かつてここで問題になりましたのは、プラスマン化粧水にこれが使われているというので問題になったことがある。彼女は、私が視察に参りましたときにも、そういうことはしておりません、廃液は全部捨てておりますとはっきり
答弁した。裏へ回ったところが、ちゃんとそこにプラスマン化粧品のライトバンが待機している。あとで調べたら、同じ
会社だというじゃありませんか。血をしぼり取られて貧血症状になり、廃人同様の身になった底辺の人
たちの運命は
一体どうなるんでしょう。私は
厚生省は弱いと思うのです。年間三万リッターを製品にしている、牛乳ビン十五万本。これはみんな底辺の人の生き血をしぼっているのですよ。これ一片の
勧告でこと足れりとお考えでしょうか。私非常に残念でございます。ことに世間で、南べトナムヘこうした
プラズマが行っているということが、きれいな
献血の血が流れているといううわさが流れているのです。これで、
献血しようと思ったけれ
どもいやになったからやめました、こういう人がこのごろたくさんあらわれております。
一体これに対してどういう処置をおとりになるのか、さらに、いまあなたは通産省と相談して
対策を立てるとおっしゃいますが、
厚生省は極力押えていらっしゃるらしい。通産省は商売でございます。これを引き受けたい願望を持って
おいでになると聞いておる。非常に不安でございます。こういうことが人道上許されるかどうか。しかも、ニチヤクのほうを
調査いたしましたところ、四十一年度の
事業計画はやはりちっとも変わっていない。しかも、この
保存血のほうを減らして、プラスマ製品のほうをどんどんふやしておる。ところが、
プラズマは、御
案内のように、比重も濃度も
関係ない。どういう薄い血でも役に立つ。こういうことが今日この東京で行なわれていることに対して、
厚生大臣としてはどう対処なさいますか。