○
政府委員(北原秀雄君) 四点御
説明申し上げます。
第一の
日本近海とは、実はこれは
新聞に意図せずして出ましたので、非常に
新聞に出た
記事が誤解を生んだかと思います。
日本近海というようなことは、全然向とうも使っておりませんし、そういうことを
議論したこともございません。そこで、この四点につきまして総合的にお答え申し上げますが、先方の言うのは、何がねらいかということでございますが、イシコフ大臣としては、自分は漁業相であり、漁業の担当大臣であるから、自分の権限内でのできる限りの提案をしたいということで、最もこの安全操業の問題をめぐる従来の
日本の主張の大きな点が零細漁民の救済にある。で、その観点からして、この地方の零細漁民の救済のために、水晶島周辺の漁労を許可しようという提案を行なったわけであります。ただ、この安全操業問題のもう
一つの片面である一応この領土問題に関連してのより大きな問題については、自分は折衝する権限がないので、これは上級の会談にひとつ移したいということを申したわけでございます。それが
向こうのねらいで、それから、この水晶島周辺の漁労を許可するということと
日本の港にソ連の漁船が入るということでありますが、これは実はいま事務的にこれから詰めるところでありまして、
内容をはっきりと申し上げるまだ
段階にないわけでございます。先方が一応提案をして
説明いたしましたのは、
日本のある特定の港に漁船が入ってきて、そこで主として冷凍船への積みかえを行なわしてもらいたい。これは一応国際的に、漁業上
各国間でしょっちゅう交渉の対象となる問題でございますが、今回ソ連としては初めてその問題を持ち出してまいりました。いろいろこういう問題を持ち出してまいりました裏面には、ソ連側のいろいろな事情があるのだろうと存じます。
それから、非常に、あまりに小さいのではないかという点でございますが、これも先方の考えは、要するに、自分の権限内での提案を
一ついたします、で、それを今後の上級会談、もっと大きな観点からする解決のための
一つの
準備段階として考えてもらいたいというまあ言い方をしているわけでございます。この点、今後の問題の取り上げ方及び進展いかんによるものと存じます。