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国務大臣(
椎名悦三郎君) 一億の人口を持っておって、島の数でも三万と言われております。人間の住んでいるのはそれの約五分の一でございますが、六千ないし七千ぐらいの島に一億の人口が生息しておる。しかも、天然資源がきわめて豊富である。また、熱と光に恵まれておりますから、そういう植物資源を育成する点からいいましても、非常に恵まれた地帯でございます。また、あとは非常に東南
アジアの諸国は概して貧困な国が多いのではないか。インドネシアも現状のままにしておくとなかなか繁栄なんというものはおとずれてこない。どうしても手をかしてやって、そしてあそこを開発して、そしてその上に
政治的な安定というものをつくり上げていくという必要があるのでありまして、そういう
意味では、できるだけ先進諸国が手をかしてやって、そして向上をするようにしてやらなければならぬと、こう考えておるわけでございまして、特別に
政治的意図というようなものは私はないと思うのです。純粋に、みな東南
アジアに対する
経済協力は純粋な考え方で、それによって特別の利権を獲得するとか、特別の
政治的な立場をつくるとかいうようなことは私はないと思う。しいて
政治的な問題があそこにあるというならば、むしろインドネシア自身にあるのではないか。
経済の安定、繁栄をわれわれが
協力してやる前に、まず
政治的な考え方をもう少し考え直してもらいたい、あるいはまた
政治的な姿勢をもう少し直してもらいたい、そういったようなことはありますけれ
ども、援助する国のほうから別に
政治的な意図は私はないと、こう考えております。