運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1966-03-31 第51回国会 衆議院 本会議 第35号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
四十一年三月三十一日(木曜日)
—————————————
議事日程
第二十二号
昭和
四十一年三月三十一日 午後二時
開議
第一
労働組合法
の一部を改正する
法律案
(内 閣
提出
)
—————————————
○本日の
会議
に付した案件
中国代表団
の
入国
問題に関する
緊急質問
(佐々 木更三君
提出
)
日程
第一
労働組合法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 土地又は建物に関する
計量単位
の統一に伴う関
係法令
の整備に関する
法律案
(
内閣提出
、参
議院送付
) 午後五時三十六分
開議
山口喜久一郎
1
○
議長
(
山口喜久一郎
君) これより
会議
を開きます。
————◇—————
中国代表団
の
入国
問題に関する
緊急質問
(
佐々木
更三君
提出
)
海部俊樹
2
○
海部俊樹
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 この際、
佐々木
更三君
提出
、
中国代表団
の
入国
問題に関する
緊急質問
を許可されんことを望みます。
山口喜久一郎
3
○
議長
(
山口喜久一郎
君)
海部俊樹
君の
動議
に御
異議
はありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
山口喜久一郎
4
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加されました。
中国代表団
の
入国
問題に関する
緊急質問
を許可いたします。
佐々木
更三君。 〔
佐々木
更三君
登壇
〕
佐々木更三
5
○
佐々木
更三君 私は、ただいまより、
日本社会党
を代表して、
政府
の対
中国外交
の
基本姿勢
について
質問
をし、
総理
の責任ある
お答え
を
国民
の前に明らかにしていただきたいと思う次第であります。(
拍手
) 私は、もっぱら
総理
だけに
質問
いたしますので、
お答え
もまた
総理
からだけお願いをすることにいたしたいと存じます。 さて、現在の
アジア
の
情勢
は
文字どおり激動
を続けております。
ベトナム
における
局地戦争
の火は、さらに
インドシナ半島全域
に広がり、さらにまた、
中国
へまで
拡大
される危険に満ちております。もし、
ベトナム
の戦火が
中国
へ
拡大
されるときは、米中の激突となり、そしてそれはおそらく
日本
にまで波及することとなることは必然であります。今日、
日本国民
でこのことを憂慮しない者は一人もありません。(
拍手
)
アジア
の激動する
情勢
の中で、いかにして
日本
の安全を確保するか、これはまさに全
国民
が
一体
となって取り組むべき課題であります。(
拍手
)
日本
の安全を確保するには、その前提として、
アジア
の平和と安定を全体として確保することが絶対に必要であります。(
拍手
)
アジア
全体が
戦争
と衝突の渦巻きに巻き込まれ、その中で、
日本
だけが超然として安全でいられるということは、絶対にあり得ないことであります。(
拍手
)したがって、
日本
の安全をはかるには、いかにして
アジア
全体の平和と安定を確保するか、その方策を真剣に探求しなければならないのであります。そうして、
アジア
の平和と安定を確保するには、何と申しましても、
日本
と
中国
の
関係
を正常化し、日中の
友好
を進めることが決定的な
意味
を持つものであることは言うまでもありません。(
拍手
)
アジア
における
最大
の
先進工業国
である
日本
と、七億の人口を持つ
社会主義
の大国である
中国
が正常な
国交
を結び、
お互い
に侵略せず、
戦争
しないことを約束し合い、そして
友好
と協力の
関係
を結ぶならば、
アジア極東
においておそるべき
戦争
の火が燃え上がることは、もはやあり得ないでありましょう。(
拍手
) 以上のような
立場
から、去る三十九年のわが党の第四次
訪中使節団
は、
中国人民外交学会
との間に、
お互い
に一年おきに相互に訪問し合い、
意見
を交換して、
友好
を深めることを
協定
いたしました。この
協定
に基づき、このたび
中国外交学会
の
使節団
が
わが国
を訪問されることとなったのであります。
日本
から
中国
を積極的に訪問すると同時に、
中国
からもまた
日本
を積極的に訪問する、こうした
相互訪問
によって、
日中国交正常化
の
条件
が熟してくることは、三歳の童子にも明らかなところといわなければならないのであります。(
拍手
)それであればこそ、このたびの
中国人民外交学会
の
使節団
は、わが
日本社会党
の招請による
使節団
であるにもかかわらず、
国民各層各界
において、
政治的立場
の相違を越えて、この
使節団
の来日を積極的に歓迎し、これを契機として、日中の
経済
、文化の
交流
を大きく前進させようとの
希望
と
期待
が満ち満ちておるのであります。しかるに、
政府
は、この広範な
国民
の
希望
と
期待
を踏みにじり、
中国人民外交学会訪日使節団
の
入国
を不法不当にも拒否されたのであります。これは私
ども
の断じて承服できないところであります。ここに私は、
総理
に向かって厳重に抗議をすると同時に、以下、若干の具体的問題について、
総理
の所信を
お尋ね
いたす次第であります。(
拍手
) 第一は、
政府
の
外交
と
国民外交
の関連についてであります。 申すまでもなく、一国の
外交権
は、最終的には
政府
の手にあります。しかし、
現代
の
外交
は、かつての
封建的専制君主
が、かってに国の
外交
を壟断した
時代
とははるかに
時代
が異なっております。また、
特権的官僚勢力
が
国民
に秘密のうちに事を進める
官僚独善外交
も、これももはや
現代
の
外交
のあり方として絶対に許されるものではないのであります。(
拍手
)すなわち、
現代
の
外交
は、
国民
を背景とした
外交
でなければならないのであります。すなわち、
国民
が進める
国民外交
と、
政府
が進める
政府外交
と、この
二つ
が車の両輪とされるものであります。対
中国
の
外交
を例にとれば、いままで
政府
は、対
中国
の
外交関係
を公式には一切持たないとの方針でやってまいりました。しかし、それに対し、
国民外交
の
部面
においては、
中国
との
友好
と
交流
を望む多くの団体や個人の
人々
が、いろいろな形をとって
中国
との往来の道筋を開いてまいりました。あえて申し上げるならば、野党第一党たる
社会党
は、この日中の
国民外交
の
部面
ではきわめて重要なる
役割り
を果たしてきたと自負いたしておるものであります。(
拍手
)また、
社会党
のみならず、
自民党
の中にも、日中の
国民外交
で大きな
役割り
を果たされた尊敬する
人々
はたくさんあるのであります。(
拍手
)こうした
国民外交
の基盤があったればこそ、今日日中の間に
国交
はないにもかかわらず、
日中貿易
はすでに年額にして約五億ドルを突破いたしたのであります。 こうした
国民外交
の成果の積み重ねの上に立って、今度は
政府
の
外交
が一歩を進めるべきときであります。それは日中の
政府
間の会談でもよいでありましょう。
吉田書簡
の破棄による対
中国プラント輸出
への
輸銀融資
の適用でもよいでありましょう。あるいは
日中政府
間の
貿易
や漁業の
協定締結
でもよいでありましょう。いずれにせよ、いまや
政府
の
外交
の一歩前進の
具体的姿勢
として、このたびの
中国人民外交学会使節団
の
入国
を認めること、これこそが何よりの
具体的第一歩
でなければならないと信じます。(
拍手
)
総理
は、一昨年十一月、
池田内閣
のあとを受けて
佐藤内閣
を組織された。その第一回の
記者会見
において、あなたは、「幸か不幸か
日本
は
国民政府
と
講和条約
を締結しているが、蒋総統が終戦のときに示した好意が
日本国民
の今後の進む道を縛るものとは
考え
ない」と語り、
日中関係
を前進させることを
国民
の前に約束されたではありませんか。あなたに一片の信念があるならば、いまこそ
政府
の
外交
を一歩前進させることによってこの約束を果たすべきであると私は思うのであります。(
拍手
)
総理
は、その意欲をいまなおお持ちかどうか、もしあるとすれば、その
具体的方策
について、
国民
に対して、ここに明白に示していただきたいのであります。(
拍手
) 第二に、私が
お尋ね
したいのは、いわゆる
内政干渉
の問題であります。
政府
のこのたびの
中国使節団
の
入国拒否
のただ一つの
理由
が、
中国使節団
が
日本
に対する
内政干渉
を行なうおそれがあるということであります。だが、
日本社会党
と
中国使節団
が
アメリカ帝国主義
の
侵略政策
を
批判
することが、どうして
一体
日本
に対する
内政干渉
になるのでありますか。(
拍手
)かつて一九五四年に、
ベトナム
問題に関する
ジュネーヴ協定
が締結されたとき、
ベトナム
には
アメリカ
の
軍隊
は一兵も存在しなかったのであります。ところが、今日
ベトナム
には二十数万の
アメリカ軍
がおります。およそ
他人
の国へかってに
軍隊
を送り込み、
他人
の国を爆撃し、
他人
の国の
国民
を
ナパーム弾
や毒ガスで殺し、
他人
の国の農作物を毒薬で枯らす、こういう行動をしているものを
帝国主義
と呼ぶのは当然のことではないでしょうか。(
拍手
)この
アメリカ
の
やり方
が公認されるならば、
民族自決
、
内政不干渉
の国際平和の
原則
は、それこそ何の一文の価値もなくなるではありませんか。(
拍手
)しかるがゆえに、私は、
アメリカ帝国主義
は
世界
全人類の敵であると
批判
いたしたのであります。
中国
もまた、
アメリカ
に台湾を占領され、その
独立
と安全を脅かされております。したがって、
中国
は、この点について
アメリカ
を
帝国主義
と
批判
をいたしておるのであります。こうした当然の
批判
を行なうことがどうして
日本
に対する
内政干渉
になるのでありましょうか。 それよりも、昨年、
政府
が
日本
の
領土沖縄
を
ベトナム爆撃
の基地に使用するのは困ると言ったにもかかわらず、
アメリカ
のB52
爆撃機
は沖縄から飛び立って
ベトナム
を爆撃いたしました。これに対し、
総理
は、この
アメリカ
の
やり方
には当惑していると答弁したではありませんか。(
拍手
)また、
ベトナム
での
アメリカ
の
侵略行動
が
日本
の
世論
の
批判
を受けると、
日本
の朝日新聞や毎日新聞などの新聞は
共産主義者
に支配されているという中傷をいたしました。これこそ
アメリカ
の
日本
に対する
内政干渉そのもの
ではないでしょうか。(
拍手
) 一昨年、
中国
を訪問したわが党の第四次
訪中使節団
は、おりから行なわれた
中国
の
核実験
に対し、
アメリカ
の
核脅迫
にさらされておる
中国
の
立場
を理解しつつ、しかもなおかつ、
中国
の
核実験
に反対の意思を明らかに表明いたしました。これは
中国
の
政策
に対する
批判
であります。これに関連して、わが
党使節団
は
中国側
と論争もいたしました。それにもかかわらず、わが党の
訪中使節団
は、
中国政府
から
内政干渉
などというけちな
非難
は少しも受けておらないのであります。(
拍手
) 私は
総理
に
お尋ね
いたしたい。あなたは
中国使節団
が
日本
に対して
内政干渉
をすると心配されているが、それは、枯尾花を幽霊とおそれるたぐいのものであり、さらに積極的に
中国封じ込め政策
の
積極的推進
になるのではないでしょうか。なぜ、あなたは
アメリカ
の
帝国主義
の
やり方
を弁護しなければならないのでございましょうか。(
拍手
)それはあなたが、
日本
の
国家利益
よりも
アメリカ
の
国家利益
を優先して
考え
ているからではないでありましょうか。(
拍手
)あなたが
日本
の
総理
であるならば、現実に
アメリカ
が
日本
の
内政
に干渉している幾多の事実を
一体
どうして排除されるお
考え
か、ここに明確に
お答え
いただきたいのであります。(
拍手
) 第三に
お尋ね
いたしたいのは、
日中貿易
と
日本
の
国家利益
の問題であります。
日本
と
中国
の間には、現在
LT貿易
と
友好貿易
の
二つ
の方法によって
貿易
が行なわれております。
日中貿易
の
数量
は年々
拡大
しておるのであります。御
承知
のとおり、一昨年以来、
わが国経済
は深刻な
不況
の中にあります。この
不況
を打開する有力な道は、
日本自身
の必要に基づく自主的な
平和貿易
以外にないのではないでしょうか。(
拍手
)しかし、今後の
対外輸出
の
見通し
はどうでしょう。ここ五カ年間にわたって好
景気
を持続してきた
アメリカ
の
経済
は、昨年からようやく
景気
の
過熱状態
を呈し、それに加えて
ベトナム戦争
による
軍事支出
の
拡大
が、この
景気過熱
に大きな拍車を加えております。そこで
アメリカ
においては、現在
景気過熱
と
インフレ傾向
を抑制するために、あるいは
金融面
では金利の引き上げ、
財政面
では租税の増徴などの
デフレ政策
がとられつつあるのであります。この
デフレ政策
は、同時に
ドル防衛
、
輸入制限強化
となって
日本
へはね返っていることは、
総理
も明らかにこれを御存じのはずであります。(
拍手
)すでに
日本
から
アメリカ
ヘの
鉄鋼輸出
が、予定の
数量
を五十万トンも上回ったので、
アメリカ
は
関税法違反
の難くせをつけて、
日本
の
鉄鋼業界
を圧迫し、結局、
輸出数量
を大幅に削減させられたと伝えられておりますが、これなどはほんの一例にすぎないのであります。 今後
アメリカ
の
景気
が、
デフレ
から
不況
の谷底へころげ落ちるような
事態
が起こったならば、さらに
日本
の対
米輸出
は大きな後退を余儀なくされるでありましょう。それが
一体
現在の
日本経済
の
不況
へどのように響くか、これは
総理
も真剣に
考え
るべき問題であります。その場合、おそらく
日本経済
にとって大きなささえとなるであろうものは何かといえば、
自民党
さんのきらうところの
中国
、
ソ連
、
北朝鮮
などの
貿易
であります。
中国
、
ソ連
、
北朝鮮
などの
社会主義国
では、きわめて活発な開発と建設が進められております。そのための
重化学製品
、
各種プラント設備類
を
日本
に対して求めております。この需要に対して、
日本
が積極的に応じていくか、それとも
西欧諸国
に
中国貿易
を横取りをされるか、これこそ
日本
の重大なる
国家利益
の問題であるといわなければなりません。(
拍手
)すでに
西ドイツ
は、
中国
に対して大規模な
製鉄プラント
を
延べ払い
で
輸出
をすることに決定したと伝えられておるのであります。これをもしも黙って指をくわえて見ているとするならば、
佐藤内閣
こそ、
日本
の
国家利益
を害するものと糾弾しなければならないと思う。(
拍手
) 私は
総理
に
お尋ね
したい。あなたはいまこそ
勇気
をもって対
中国プラント輸出
に輸銀の
延べ払い融資
をつけることを認める
決意
をお持ちになったかどうか。それとも
中国使節団
の
入国拒否
によって、
日中関係
を決定的に大きく後退させ、膨大な
中国市場
を、むざむざと
西欧諸国
の手にゆだねるお
考え
であるかどうか。
日本
の
総理
として、
アメリカ
の
総理
ではなく、
日本
の
総理
として、どの道を選ばれるのか、明確に
お答え
いただきたいのであります。(
拍手
)
最後
に、私は、
総理
に
世界
の
大勢
をお
考え
願いたいのであります。 すでに昨年初頭に、フランスの
ドゴール大統領
は
中国
を承認いたしました。
西ドイツ
やイタリアなどの諸国も、
中国
との
貿易
の
拡大
から、さらに
通商代表部
の交換へと進もうとしておるのであります。
中国封じ込め
の元凶と見られる
総理
の最もお好きな
アメリカ
においてさえも、
政治家
、学者、
文化人
、
実業家
の中に、対
中国政策
を再検討し、転換しようとする
世論
が急速に高まりつつあるのであります。(
拍手
)これがすなわち今日の
世界
の
大勢
であります。 かつてソビエトが
資本主義
の国々から鬼か悪魔のように見られていたとき、われわれの先輩の
後藤新平
氏は、
断固
として
日ソ
の
国交
を開きました。第二次
世界大戦
後、同じく
自民党
の
鳩山一郎
氏は、
断固
として
日ソ国交回復
をなし遂げたのであります。(
拍手
)このとき
鳩山一郎
氏は、
日本
の
右翼勢力
から
親ソ容共
という
非難
を受けました。しかし、今日では
ソ連
の
シベリア開発
の仕事を獲得しようとして、何とあなたのきらいな
社会主義
の国へ、
日本
のいわゆる
独占資本
と呼ばれる大企業が先を争って殺到しているのではないでしょうか。(
拍手
)
総理
、これこそが歴史の流れというものであります。 今日
総理
によって悪者扱いされておる
中国
の七億の
民衆
は、
自分たち
の
国づくり
に励んでいる勤勉な
民衆
にすぎません。この七億の
中国
の
民衆
に対し、
日本
は第二次
世界大戦
で
最大
の被害を与えました。しかも、いまだにその
中国
との間に
戦争
の
あと始末
の
講和条約
を結んでおらないのであります。そればかりでなしに、
中国
にほこ先を向けた
アメリカ
の
軍事基地
が
日本
の全国土に配置されております。これこそ、好んで
総理
が口にされる寛容と調和の精神にそむくものではないでしょうか。(
拍手
) かつて
自民党
のある代議士が、
中国
を訪問されたとき、
中国要人
に向かって、「
佐藤榮作
氏は
アジア
の
ドゴール
になるだろう」と述べられたということは、有名な話であります。
ドゴール大統領
は御
承知
のとおり
資本主義
の人であります。私は、
佐藤榮作
氏が
社会主義者
になることを決して
期待
してはおりませんが、少なくとも、
日本
の
国家利益
を守るために、
勇気
をもって日中の
国交
を打開されることを
期待
いたしたいのであります。そのためにも、この際、
中国使節団
の
日本
への来訪を承認する方向へ踏み切るべきであろうと思いますが、いかがでございましょうか。(
拍手
)
総理
、
総理
はその
決意
をお持ちでしょうか。それとも
アメリカ
のごきげんをうかがって、あくまでも
中国敵視
の
態度
をとり続け、そして第二の
李承晩
になられるお
考え
でございましょうか。(
拍手
) 私は繰り返して申し上げます。今回の
中国使節団入国拒否
は、
国民
の
要望
と
国家利益
に反するものであります。あなたは直ちにこの
態度
を改め、
中国使節団
の
入国
を許可すべきであります。私は、このことを
抗議的態度
で強く要求するとともに、あわせて
中国訪日代表団
の
入国拒否
の
理由
を、全
国民
に対して納得のいくように、単なる
国家利益
に反するなどという夢のような
理由
でない、明白な
理由
によって答弁せられることを要求して、私の
緊急質問
を終わる次第であります。(
拍手
) 〔
内閣総理大臣佐藤榮作
君
登壇
〕
佐藤榮作
6
○
内閣総理大臣
(
佐藤榮作
君)
佐々木
君に、ただいまの
緊急質問
に対し
お答え
いたします。 お説のように、
アジア
に位する
日本
、その
日本
の安全と平和は、
アジア
が安全であり、平和でなければならないことは、御指摘のとおりであります。その
立場
に立ちまして、
わが国
の安全を確保する、こういうことで、私はしばしば
わが国
の基本的な
態度
を説明してまいりました。自由を守り、平和に徹する、このことを絶えず呼びかけてまいりました。そのためには、
お互い
にそれぞれの国の
独立
を尊重し、同時にまた、
内政
に干渉しないということを強く
要望
してまいったのであります。(
拍手
)私が申し上げるまでもなく、
アジア
にはいろいろの国がございます。その際に、ただいまの
佐々木
君の言われるような、
先進工業国
だ、あるいは七億の民がいると、こういうような大国主義的な
考え方
はまず去らないと、
アジア
の平和はなかなか維持はできないと私は思います。(
拍手
)そうして、その
政治的立場
がそれぞれ違っておる国が仲よくしていくためには、ただいま申し上げるように、
お互い
に
独立
を尊重し、
内政
に干渉しないということが絶対に不可欠の
条件
であります。(
拍手
)私は、その政治的な
状態
が違うことをあえて悪いと申すのではございません。それぞれの国がそれぞれの
立場
において繁栄の道をたどる、
お互い
に干渉しないということ、これが基本的な不可欠の要件であると、かように思います。 この
考え方
に立ちまして、
中国
と私
ども
が
お互い隣同士
である、私も心から仲よくしていくことを願っております。そうして
日本
の国は、私が申し上げるまでもなく、
平和国家
として戦後スタートしております。
中共
に対して何らの
脅威
を与えていないと私は確信しております。(
拍手
)かような
立場
にあるこの
日本
、これにつきまして
中共政府
も
十分理解
を持って、この何らの
脅威
を与えていない、平和に徹する
日本
に
理解
を持って接してほしいのであります。(
拍手
)私は、この
基本条件
のもとに立ちまして、両国の
外交関係
を調整し、
修好関係
を結んでいきたいと思います。ただいまは
中国
と私
ども
はまだ
外交関係
が正常化しておりません。こういう
状態
におきましては、いわゆる
政経分離
の
原則
のもとに、民間あるいは
経済交流
はいたしておるわけであります。 ただいま
お尋ね
がありまして、
政府外交
、同時にまた
国民外交
、こういうことばを言われました。もちろん今日まで、
社会党
もまた
自民党
の諸君も、また政党に籍を置かない者も、
中共
に渡り、
中共
との間に
貿易
をし、あるいは
文化交流
をし、人的ないろいろな交渉を持っておること、これを私は多といたします。しかし、ただいま言われるような
国民外交
、健全な
国民外交
というものは、
政府外交
と完全に
一体
になるものであります。(
拍手
)
国民外交
の名によって百八十度
外交政策
が変わるようなことがあってはならないのであります。(
拍手
)このことを強く私は要求いたします。各方面から接触をしていただくことはたいへんけっこうでありますが、いわゆる健全なる
国民外交
なるものは、
政府
の
外交政策
を補うとか、あるいは同時にこれを力づけるとか、かようなものであって、百八十度違うような
外交
が
国民外交
の名においてやられることは、
国民
はほんとうに迷惑するのであります。(
拍手
) 次の
お尋ね
といたしまして、
内政干渉
の問題、これを云々されました。
佐々木
君は
日本社会党
の
委員長
であられる、こういう
意味
で、
日本政府
の非をただされることも非常にけっこうでありますが、私は、先ほど来の
意見
から申しますのに、
日本
の
政府
ばかりを責められることなくして、やはりこれは率直に申しまして、片手落ちのないような待遇でそれぞれの国の
政策
を
批判
されることが望ましいのではないか、かように思っております。(
拍手
) まず、
ベトナム
問題について申し上げますが、私
ども
と
社会党
との
ベトナム
問題に対する認識の違っておることは、しばしば
委員会等
を通じまして明らかであります。
北ベトナム
が
南ベトナム
に浸透し、また、
南ベトナム政府
を武力により、あるいは力により転覆をはかろうとしておるものを助けておる、かような事実を私
ども
はしばしば指摘してまいったのであります。そうして、
世界
の多数の国もまたこの
意見
に一致しております。(
拍手
)
佐々木
君の聡明さをもってして、何ゆえに
世界
多数の国が指摘するような
考え方
に一致されないのか、私はたいへん惜しむ次第であります。(
拍手
)ただいま
米帝国主義云々
を言われますが、私は、これは
佐々木
君の御自由でありますけれ
ども
、ただいま申し上げますように、
世界各国
が指摘しておるように、これを
米帝国主義
と
非難
しては、これは
世界各国
から
佐々木
君も笑われることになるだろう、たいへん惜しむものであります。(
拍手
) また、
日本政府
が
アメリカ
から干渉されたことはございません。(
拍手
)私は、このことははっきり申し上げておきます。だから、
アメリカ
が
日本政府
に干渉するというような、そういうコンプレックスを感ずるようなことは一切ございませんから、どうかその点では安心して、
わが国
の国益を守り、また同時に、私
ども
の本来の健全なる、また、正しい
主張
はどこまでもその
主張
を述べていただきたいと思います。
最後
に、
世界
の
大勢
について
お話
がございました。私も、耳を傾けて、この
世界
の
大勢
の動きというものについては、十分注意してまいるつもりでございます。ただいま
大勢
は流動的である、それはそのとおりであります。かるがゆえに、
中共
問題に対しまして、私
ども
は、隣の国でありますだけに、慎重にこれに対処し、同時に、その動揺しておる
事態
につきましても十分の
見通し
を立てていくつもりであります。そうして隣の
国同士
が仲よくしていく。また、重ねて申しますが、
お互い
に
独立
を尊重し、
お互い
に
内政
に干渉しない、その上で
お互い
に仲よくしていく、このことが望ましいと思います。(
拍手
) また、
最後
に強い御
要望
として、今回の
入国拒否
を取り消して、そうして
入国
を許してはどうかという
お話
でございますが、今日まで
事務当局
においていろいろのデータを集め、そうしてこの結論を出しました。そうして各
委員会
におきまして、
椎名外務大臣
やあるいは
石井法務大臣
が
お答え
いたしましたように、これは事務的にもそのとおりでありますが、私が政治的に判断いたしましても、今回の
事務当局
の
処置
は、これは正しい、かように
考え
ておりますので、これを変える
考え方
はございません。(
拍手
)どうか
社会党
の方も、
日本社会党
の
委員長
として、今回の
政府
の指示、これを十分御
理解
いただきたいと思います。そうして、今回のこの
処置
は、
国民大
多数の方がこれを支持しておる、私
ども
かように確信しておる次第であります。(
拍手
)
————◇—————
日程
第一
労働組合法
の一部を改正する
法律
案(
内閣提出
)
山口喜久一郎
7
○
議長
(
山口喜久一郎
君)
日程
第一、
労働組合法
の一部を改正する
法律案
を議題といたします。
—————————————
山口喜久一郎
8
○
議長
(
山口喜久一郎
君)
委員長
の報告を求めます。
社会労働委員会理事澁谷直藏
君。
—————————————
〔報告書は本号末尾に掲載〕
—————————————
〔澁谷直截君
登壇
〕
澁谷直藏
9
○澁谷直藏君 ただいま議題となりました
労働組合法
の一部を改正する
法律案
について、社会労働
委員会
における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本案は、労働
委員会
の事務の円滑な遂行を期するため所要の改正を行なうものでありまして、そのおもなる内容は、 第一に、労働
委員会
の委員の任期を二年とすること。 第二に、東京都及び大阪府に設ける地方労働
委員会
の委員の数を、それぞれ使用者を代表する者、労働者を代表する者及び公益を代表する者、各十一人及び各九人とすること。等であります。 本案は、去る三月三
日本
委員会
に付託となり、一昨日の
委員会
において、質疑を終了し、採決の結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 以上、御報告申し上げます。(
拍手
)
—————————————
山口喜久一郎
10
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 採決いたします。 本案の
委員長
の報告は可決であります。本案を
委員長
報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
山口喜久一郎
11
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 起立多数。よって、本案は
委員長
報告のとおり可決いたしました。
————◇—————
土地又は建物に関する
計量単位
の統一に伴う関
係法令
の整備に関する
法律案
(
内閣提出
、参
議院送付
)
海部俊樹
12
○
海部俊樹
君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。 この際、
内閣提出
、参
議院送付
、土地又は建物に関する
計量単位
の統一に伴う関
係法令
の整備に関する
法律案
を議題となし、
委員長
の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
山口喜久一郎
13
○
議長
(
山口喜久一郎
君)
海部俊樹
君の
動議
に御
異議
はありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
山口喜久一郎
14
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加せられました。 土地又は建物に関する
計量単位
の統一に伴う関
係法令
の整備に関する
法律案
を議題といたします。
—————————————
山口喜久一郎
15
○
議長
(
山口喜久一郎
君)
委員長
の報告を求めます。商工
委員長
天野公義君。
—————————————
〔報告書は本号末尾に掲載〕
—————————————
〔天野公義君
登壇
〕
天野公義
16
○天野公義君 ただいま議題となりました土地又は建物に関する
計量単位
の統一に伴う関
係法令
の整備に関する
法律案
につきまして、商工
委員会
における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
わが国
の
計量単位
は、
昭和
三十四年から一般的にメートル法に統一されましたが、土地、建物につきましては、例外的に
昭和
四十一年三月三十一日まで尺貫法の使用が認められております。 本案は、このように土地、建物の
計量単位
が本年四月一日からメートル法に統一されることに伴い、現在尺貫法による
計量単位
が条文中に使用されている諸法令、すなわち登録税法等十二の法令につきまして、たとえば「坪数」とあるのを「面積」に改め、また、「坪」を「平方メートル」に、「町歩」を「ヘクタール」に換算する等の改正を行なうものであります。 なお、本案により、農地被買収者等に対する給付金の支給に関する
法律
についてのみ、
昭和
四十三年三月三十一日まで尺貫法の使用を認めております。 本案は、三月十一日、参議院より送付、当
委員会
に付託され、三月十六日三木通商産業大臣より提案
理由
の説明を聴取し、以来、きわめて熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は
会議
録に譲ります。 本日に至り、質疑を終了し、直ちに採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。 なお、本案に対し、メートル法普及のためのPR行政の推進、計量法の規制を受ける個々の事例についての法の適切な運用、及び不動産登記簿の書きかえ措置の促進等についての附帯決議を付しました。 以上、御報告申し上げます。(
拍手
)
—————————————
山口喜久一郎
17
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 採決いたします。 本案は
委員長
報告のとおり決するに御
異議
はありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
山口喜久一郎
18
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 御
異議
なしと認めます。よって、本案は
委員長
報告のとおり可決いたしました。
————◇—————
山口喜久一郎
19
○
議長
(
山口喜久一郎
君) 本日は、これにて散会いたします。 午後六時十九分散会