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石井国務大臣 本日は、今年初めての
法務委員会でありますので、
法務行政につきまして、私の
心持ちを少しく申し上げてみたいと思うのでございます。
私は
法務大臣に就任いたしまして以来、約半年を経過いたしましたのでございます。その間、ようやく
法務行政の大綱につきまして、認識と
理解とを深めることができたと存じております。今後はその上に立って、
法務行政の全般にわたり、一そう職責の完遂に努力を続ける覚悟でありまするが、以下、当面する二、三の点につきまして申し述べたいと思います。
まず第一は、
公務に従事いたしまする者の
綱紀の
粛正についてでございます。この点は、私が就任にあたりまして、当
委員会で申し述べたところでありまするが、
国政に携わる者がみずからの姿勢を正すことがすべての
国政の根本でありまして、これなくしては、いかなる施策を講じましても、
国民各層の
理解と
協力を得ることはできないものと思うのであります。私はこのような
心持ちで
公務に奉仕する者の
綱紀の
粛正については特に留意し、非違のあった者に対しては厳正な態度をもって対処してまいりたいと考えている次第でございます。
次に、次の世代をになう
青少年の非行問題が重大な社会問題となっておりますことは、きわめて遺憾に存じております。この問題は
政府のみならず、
国民全体が
協力一致してこれに当たらなければ解決できないものでありますが、私としましても、
法務省所管各
職員を督励いたしまして、
非行青少年対策をさらに強力に推進する所存でございます。そのためには検察、矯正、
保護を一貫した総合的な
刑事政策の
運用についてさらにくふうを加えまするとともに、立法の面におきましても、広く世論に耳を傾け、有効かつ適切な法制の整備に努力いたしたいと考えております。
第三には、
日韓国交の
正常化に伴いまして、
在日韓国人について
協定永住権が与えられることになりましたので、その
事務処理を円滑に遂行するとともに、
協定永住権を取得しない者との間に無用の摩擦、あつれきを生じないように留意いたしまして、
日韓友好の増進につとめたいと考えております。
最後に、法務局その他
所管各庁の
老朽庁舎等の改築、
職員の
待遇改善等に特に留意いたしまして、
法務省関係職員の士気を高揚するとともに、当面必要な諸法律の
改正案を順次この国会に提案いたしまして、
法務行政の
運用に遺憾ないよう期しているのであります。
以上、私の気持ちを申し上げまして、
法務委員の皆さまの格段の御
協力をお願いする次第でございます。
何とぞよろしくお願いいたします。(
拍手)
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