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横山委員 十一月二十九日、この
鈴木所長は、十八期
司法修習生に対する講話の中で、「
法律家はあり得ないようなことを取り上げて議論する
風潮がある。
国会での
社会党の議論のような三百
代言的発言がそれである。そうだよ、
国民はだれでもそう思っている」、こういう
発言をされたそうであります。これに対して、居並んだ十八期の
司法修習生は非常に意外な
発言であると
考えまして、その中で
司法研修所長に対して申し入れをするということになったそうであります。この聞いた
人たちは
修習生でありますから、公人として
所長がそう
発言をされたと思われる。「私達はこの御
発言を、かなり
政治的イデオロギーを含んだ色彩をもつ強いものであると
考えます。私達がこの御
発言を黙過し得ないのは、政治的、政党的に中立であるべき
研修所の方針を、
所長自ら特定の
政治的立場に立って破っておられるのではないか、そして憲法の
要求する
民主主義的感覚を育成すべき場である
研修所にとって将来に禍根を残すことになりかねないのではないか、と憂うるからです。」こういうことを、まさかこれはうそではないと思うのですね。こういう人の
給与を上げることは私
どもは賛成できない。私
どもに賛成してくれとか
審議してくれといっておられる。これは
社会党だけじゃないのですよ。「
法律家はあり得ないようなことを取り上げて議論する
風潮がある。」
——われわれも、いやしくも
国会で
法務行政を議論する上においては、私なんかしろうとではありますが、やはり
法律を議論する者として、こういうことを言われるというのはまことに心外千万、しかも公のこういうところでお言いになるというのは、一体いかなる所存であるか、言語道断ではないか。
委員長にお願いしたいのでありますが、これはすみやかにひとつ事実を
調査されまして、もしも事実であるならば適当な処置を私は御
報告を願いたい、これが第一です。
それから第二番目に、先般
大竹さんや
鍛冶さんと一緒に
外国を回ったのでありますが、いまわれわれの
手元にありますのは
裁判官や
検察官でありますが、確かに
外国の
給与と比べて
日本の
裁判官、
検察官の
給与が低いということが痛感されました。いまの
お話によりますと、まあまあなかなかむずかしいからというて百年河清を待つような
お話しがあるけれ
ども、
附帯決議をしてそれが何年先に効果が上がるというものじゃないのです。鉄は熱いうちに打ってもらわなければ困るのです。われわれもいつまでもこの
法務委員をやっておるとも限らぬ。したがって先ほどのいいかげんな遷延された
お話を伺うのはまことに遺憾でありますから、
外国を私
どもは多少調べてきたのですが、
政府の
手元にある
外国の
裁判官、
検察官の
給与と比較して、
日本はどの
状況にあるか、その
資料をもらいたい。
それからその次には、ちょっと問題がはずれるかもしれませんが、
次会に一ぺん御
質問したいと思うのですが、最近、
刑務所、
拘置所等々から脱獄する者が非常に多い。これは一体どういう原因があるのか。この間も東京の
拘置所へ行ってまいりまして
所長の話を聞いたのですが、要するに、出ようと思えばどんなところでも出れるんだという
感じは受けました。
外国でもそういう
感じは受けましたけれ
ども、それにしても最近はちょっと多過ぎるではないか。
裁判官、
検察官と並んで、一番社会の日陰で黙々として勤務しておられる
刑務所、
拘置所の
職員は一体どんな
給与を受け、また定員と現在員の
状況はどうなっておるかという点についての
資料が得たい。
それからあわせて、イギリスで
死刑の廃止の
状況をつぶさに
調査をし、先般縁があって
死刑囚の
竹内景助被告に会ったわけでありますが、現在
死刑が
確定をして、いま執行を待って未決の待遇を受けておる
死刑確定者は何人あるのか。もし差しつかえなければそのリストをひとつ出していただきたい。
それから最後は、
委員長に御
相談なんですが、次回の
理事会で、
法務省並びに
最高裁の来
年度の
予算が
大蔵省にどういうふうに
要求をされておるのか、その
経過はどんな
状況にあるのか。
委員会で御
報告を受けたいと思うのですけれ
ども、少しいかがかとも思うので御遠慮申し上げて、
理事会において
明年度予算の
要求状況、
折衝状況についてひとつ
資料をもって御
説明を受けたい。
以上でございます。